・漱石『坊っちやん』の「赤シャツ」は、岩波版全集によれば、もともは「赤しやつ」としてある部分もあった。今の文庫本では「赤シャツ」に統一されているはず。
・田辺聖子さんは「はんけち」と書くことがあったと記憶します。
・〈梨花は思いきってばけつ{傍点}に一杯の水を羽目へぶっかけておいて、火を燃しつづける。〉(幸田文『流れる』〔1955年発表〕新潮文庫 1999.04.25 57刷改版 p.16)
・〈相手は洪作が居ることには気付かない風で、じぐざぐに折れ曲った道を、何か声高に話しながら登って来た。〉(井上靖『しろばんば』〔1962年発表〕新潮文庫 p.367、ルビ省略)→これは、日本語と思って使っているのか。一般には「だぶる」「さぼる」などの例もある。
・〈スタンドカラーで、ぼたんは背中でとめるようになっている。〉(藤堂志津子『絹のまなざし』〔1993年発表〕講談社文庫 1997.04.15第1冊 p.192)
・NHK「生中継ふるさと一番!・東北の味と人情伝える仙台朝市」(2005.12.06 12:20)で、仙台の商店街の「ころっけや」に、「ころっけ 105円」「ひれかつ 137円」「串かつ 105円」と、外来語がひらがなで書かれている(「仙台朝市どっとこむ!」によれば、(有)齋藤惣菜店?)。スーパーマーケットなどでも、「きゃべつ」「とまと」のたぐいの書き方は多く見かけます。
・(余談)同番組で、店の日よけに「たいしん商事 青果の 八百庄」とあり。「たいしん」はもと漢字だったかもしれない。ひらがなのため、わけが分からなくなった。
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