立ち読みしてて、親本が出た時に気になっていた部分がそのままであることに気付いた。「本に糸目を付けるな」と書いてあり、いつまでも古い本を持っててはいけない、どんどん処分しなさい、という意味であろうか、そういえば谷沢永一氏もそんなことを言っていた、と思いつつ見てみると、違っていたのである。「本に関しては、金に糸目を付けるな」「本代に糸目を付けるな」という意味であった。
「糸目を付ける」という言葉の、語源意識が失われて、「〜に糸目を付けない」が〈惜しまずに出す〉ではなく〈惜しまずに金を出して手に入れる〉というような意味に変化したのであろう。
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