2000年03月04日

女王・蝶々(高崎一郎)

こちらには初めて發言いたします。仕事とは關係ないのですが、なぜか漢字音と
假名遣にこだわりつづけてゐる者です。あるいは基本的な事なのかもしれませんが、
質問させて下さい。

漢字音のうち、「正しい」音と異なるものにはいろいろ種類があると思ひます。
連濁、連聲、促音化などは有名ですが、他にも
「ジョーオー(女王)」「シイカ(詩歌)」「シイ(弑)する」のやうに長音化するもの、
逆に「チョーチョ(蝶々)」のやうに短音化するものがあります。

これらの現象には、
・何か名前があるのか。
・よい參考文獻はあるのか。
・これ以外にも變音する現象はあるのか。
御教示たまはれば幸です。

以前よりあちらこちらでお世話になりました方の御名前を多く拜見いたします。
改めて御禮を申上げます。


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 2000年 3月 07日 火曜日 20:41:52)

 高崎さん、ようこそ。

 特にこの現象のみを取り上げた呼び名はないのではないかと思います。「音便」の一種とされたり、「長音表記」と呼ばれたり(「表記」のみの問題ではないのですが)、していると思います。

 参考文献としては、新しいところでは沼本克明『日本漢字音の歴史的研究』(汲古書院1997.12.22)の第1部第1章があります。ちょっと高い本で3万円ほどします。

 蝶々がチョウチョになるようなものまで含めると、音がかわるのは沢山あげることが出来そうです。宣長の『漢字三音考』の「音便の事」あたりの例はどうでしょうか。『漢字三音考』は電子テキストが置いてあるはずです(『字音仮字用例』は校正を放り出したままです。論の部分だけでも、と思いながらずっとです)。

「女王」のジョーオーについては、意識史的にまとめておきたいと思っているのですが、サボっております。


高崎一郎 さんからのコメント
( Date: 2000年 3月 09日 木曜日 22:17:46)

岡島さん、長い事御無沙汰してをります。いつも的確な御案内有難うございます。

沼本克明『日本漢字音の歴史的研究』(汲古書院1997.12.22)
3萬圓はチト懷が痛いので、先づ圖書館で探してみます。

宣長の『漢字三音考』
あわてて電子テキストや、勉誠社の影印を讀み直しました。宣長はここまで詳しく
觀察してゐたのか!と、しばし感動いたしました。とりあへず、三音考の延長で
も一度考へてみる事にいたします。


高崎一郎 さんからのコメント
( Date: 2000年 3月 12日 日曜日 19:36:28)

自己報告です。沼本克明『日本漢字音の歴史的研究』は未見なのですが、昨日
古本屋をぶらぶらして、
角川小辭典28『日本の漢語』佐藤喜代治著、昭和54年 を買ひました。

女王・蝶々のやうに、通常の音と異なるもので、それが何かの變化形で
あったり、逆にそれが本來期待できる音であったり、注意すべき例が滿載でした。

連聲については、CD-ROMの國語辭典で「連聲」を檢索してみると結構かかって
きました。電子化の威力を感じました。


道浦俊彦 さんからのコメント
( Date: 2002年 07月 12日 金曜日 07:49:22)

「女王」=「じょうおう」は、「辞典<新しい日本語>」(東洋書林・井上史雄・鑓水兼貴、2002・6・10)の100pに「四国各地、山陽の若者に多い。東海道全域で増加」とあります。


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 2002年 07月 12日 金曜日 11:46:41)

窪薗晴夫 日本語の語彙と音韻構造―「女王」は「じょおう」か「じょうおう」か?― 『日本語研究』(東京都立大学)2000.4
というのがありました。


道浦俊彦 さんからのコメント
( Date: 2002年 07月 12日 金曜日 13:33:28)

窪園晴男さんというのは神戸大学の先生の窪園さんですよね?「新語はこうして作られる」(岩波書店・2002・7・8)という本をおととい買ったばかりです。まだ読んでいませんがおもしろそう。


新会議室に続く

posted by 岡島昭浩 at 10:27| Comment(0) | TrackBack(0) | ■初代「ことば会議室」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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