2001年02月07日

「お」と「ご」の使い分け(言魔)

ご無沙汰いたしております。言葉のよろずや(最近全く更新してませんが...)の
言魔でございます。
さて、物知りぶった態度をとっているが為に、とある大先輩から質問されてしまったのですが、
>昨日、中国からの留学生と話をしていたら,質問を受けました。日本語での丁寧語で、「ご」と「お」の使い分けにつてでした。
>語感から来る語呂合わせじゃないかと話をしていたら、彼曰く、中国からきた外来語には御(ご)で、日本の言葉には御(お)がつくようだと云っておりました。
ということで、「キミはどう考える?」との内容...
私としては、むしろ、「名詞には『お』、動詞・形容詞などには『ご』がつくような
気がしているのですが...
よく調べもせずに書き込んでおりますが、もし、ご存知の方がおられたらお教えください。
言葉のよろずや


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 2001年 2月 08日 木曜日 14:29:07)

 こちらこそ、ご無沙汰です。
#この「ご無沙汰です」とか「恐縮です」の言い方

 さて、おおむねは、漢語的なものには「ご」がつき、和語的なものには「お」がつく、ということだと思いますが、例外は多いですよね。「大」の「だい」「おお」と似てます。

 動詞・形容詞には「ご」というのは、サ変動詞や形容動詞の語幹には、ということでしょうか。


言魔 さんからのコメント
( Date: 2001年 2月 08日 木曜日 22:14:24)

早速のレスありがとうございました。
よく考えると「ご無沙汰です」は変なのかも知れませんね。
あるべき姿は「ご無沙汰いたしております」でしょうか。

動詞・形容詞がどうとか、名詞がどうとかは私の世迷言だったようです。
なにしろ...
ご機嫌、ご老人、などありますし、お作りになるとかお越しになるとか
ありますので...
もう少しいろいろ考えてみます....


宮 俊一郎 さんからのコメント
( Date: 2001年 4月 25日 水曜日 19:15:37)

偶然、このBBSを拝見しました。
私も、ここ1年ばかり中国からの留学生の論文指導をしていまし
て、直接の関係はないのですけど、尊敬語・謙譲語・丁寧語の
「ご」と「お」の使い分けについて質問をされて、あれこれと
調べたり考えたりしました。

結局、よくはわからないのですが、おおむね岡島さんのご意見に
賛成で、漢語らしきものには「ご」をつけ、やまと言葉には「お」
をつけるという説明をしました。
  お祝い  対  ご祝儀
  お訪ね  対  ご訪問
  お考え  対  ご意見、など
さらに、漢語的な言葉に「お」をつけるのはだいたい間違いで、
ほんとうは不必要な場合が多い。
  お座敷、お勘定、お銚子、おビール、など
そのように言ったのですが、これは言いすぎだったでしょうか。
  お礼を申し上げる
なんかは、正しい敬語なのかなぁ、などと疑問に思っています。


OG3 さんからのコメント
( Date: 2001年 4月 26日 木曜日 10:10:28)

話をそらしますが,円周率の記憶法に
産医師異国に向う・・・ご礼には早よいくな(502884197)
と言うのがありますから,「ご礼」と言う使い方もあるのかもしれませんね.


小川 さんからのコメント
( Date: 2004年 03月 31日 水曜日 16:54:13)

かなり疑問に思ったことがあり、色々と調べた結果
ようやく疑問が解消されそうな掲示板を見つけたので掲載させてください。

ある人からメールに「お迷惑をお掛けします。」と書かれていました。
これは「ご迷惑」の間違いでは?と思うのですが
実際のところどうなんでしょうか?


skid さんからのコメント
( Date: 2004年 04月 01日 木曜日 05:26:51)

「御返事いたします」
などの場合、本来的には「ご返事」ですが「お返事」も通用していますね。
とくに女性が言うときに漢語でも「お…」となることがあるようです。
男性でもよく使うのが「お電話」ですけれど、「お礼」「お辞儀」「お世辞」「お洒落」「お酌」「お邪魔」「お嬢様」なども「ご…」はありえないのが現状だと思います。
昔は一般の「お産」と区別した「ご産」もありますが、「お御料」のように漢語でも近世の用語には「お…」が珍しくありません。


Shuji さんからのコメント
( Date: 2004年 04月 01日 木曜日 10:13:18)

私が「≪ご≫返事ありがとう」と書いても「≪お≫返事いただきまして」と返事をくれる人が多いようです。とくに女性は「お返事」です。こういう日常的私的に使う言葉は漢語でも段々と「お」が優勢になっていくのかもしれません。
また、昔から女性が主導権を握ってきた領域、例えば、台所仕事や育児に関係する大抵のもの、例えば「お茶・お菓子・お大根・お食事・お遊戯」などは、漢語でも「ご」でなく「お」を使う傾向がありますね。

ついでに、「お大根」と言えるのに「お人参」と言えないのはなぜか?
調べてみると、今で言うニンジンは17世紀に日本に入って来たとされ、それ以前は薬用の朝鮮人参を意味していたようです。「お」がつかないのは台所用語から外れていたという歴史的事情でしょうか。
これに対して「大根」の場合は、『古事記』にはもう「おおね」として登場しています。その後「だいこん」と音読みに変わったのですが、「お」の付く資格から言ってもニンジンとは貫禄が違うといったところでしょうか。

丁寧語の「お」・・・女性主導


posted by 岡島昭浩 at 19:03| Comment(0) | TrackBack(0) | ■初代「ことば会議室」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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