2001年06月13日

語源意識


 カンヅメ。
 缶詰、ではない。館詰め、と書く。
 〆切に間に合いそうもなくなった作家を、旅館に閉じ込めて描かせる、という意味である。

石森章太郎『トキワ荘の青春 ぼくの漫画修行時代』講談社文庫1986.6.15 p64



岡島 昭浩 さんからのコメント

( Date: 2001年 10月 29日 月曜日 12:52:54)


 身長のことを「うわずえ」と言っている人がいるように思います(例えば野球解説者など)。普通「上背」と書かれ、ウワゼエと呼ばれるもので、「背が高い」の「セエ」です。この「セエ」は「背」ではなく「勢」に由来するものらしいのですが、「うわずえ」となってしまうと、これは「上末」というような語源意識なのでしょうか。「頭の天辺からつまさきまで」という感じなのかな?

 ついでにいえば、ガタイがでかい、の「がたい」は、日葡辞書にも載っている「がかい」が、「-体」という語源意識で変化したものと思われます。ってどっかに書いたような気もします。



岡島昭浩 さんからのコメント

( Date: 2002年 1月 16日 水曜日 22:00:27)


 「語源俗解」というのを新たに立てようかとも思ったのですが、ここで。

 先週の金曜日、「探偵ナイトスクープ」で北海道のヤリキレナイ川を桂小枝探偵が訪れていました。「〜ナイ」というのがいかにもアイヌ語らしいので、「遣り切れない」とうのは語源意識なのだろうと思っていたのですが、昔(明治?)は「ヤリケナイ川」と言っていたと。

 まさに、語源俗解による地名の変化ではないでしょうか。


posted by 岡島昭浩 at 18:12| Comment(0) | TrackBack(0) | ■初代「ことば会議室」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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