2001年08月28日

三和土(道浦俊彦)

「三和土」と書いて「たたき」と読みます。日本の伝統的な家屋の中にあった土間の部分。
これを辞書の見出しで引くと「叩き」とか「敲き」とかは載っていますが、「三和土」の見出しはなく(広辞苑、新明解)、意味の説明の中に「三和土とも書く」とあります。
一体、なぜ「たたき」のことを「三和土」という当て字にするようになったのでしょうか?ご教示下さい!よろしくお願いします。


小駒勝美 さんからのコメント
( Date: 2001年 8月 28日 火曜日 18:37:00)

漢語大詞典によれば、「三和土」は「即三合土」とでていました。
「三合土」の項目には「石灰、粘土、沙三者混合而成的建築材料。」とありました。
「広辞苑」の「たたき」の項には「たたきつち」の略、とあり、「たたきつち」の項には「石灰、赤土、砂利などに苦塩(にがり)を混ぜ」とありますから「三合土」と日本の「たたき」は同じ物のようです。
三種の材料を合わせて作るから、ということではないでしょうか。


UEJ さんからのコメント
( Date: 2001年 8月 28日 火曜日 23:08:55)

Bookshelf 2(小学館国語辞典)より引用です。
| (「たたきつち(叩土)」の略。三種の材料をまぜるところから「三和土」とも書く)
| 赤土、石灰、砂利などににがりをまぜ、水でねってたたき固めた土間。現代ではセメントで固めた所もいう。


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 2001年 8月 28日 火曜日 23:28:26)

 そういえば、コンクリートは「混凝土」と書くほかに「混和土」とも書きませんでしたっけ。


道浦俊彦 さんからのコメント
( Date: 2001年 8月 29日 水曜日 7:49:59)

「暮らしのことば語源辞典」(山口佳紀・講談社)によると、「土・石・石灰の三つを混ぜ合わせることから・・・」とありました。そのほか、インターネットでは「赤土・石灰・砂利などに、にがりを混ぜて・・・」
「建築用語辞典」では「岩石の風化した可溶性けい酸、アルミナに富む土。消石灰を加え水と練れば硬化する」。
「三つを和える土」という材料を漢字で表し、「たたいて固める」という作り方を「音」で示しているのですね。
「小麦粉卵」と書いて「まぜやき」と読んで、意味は「ホットケーキ」とか。バラバラですねえ。
それにしてもこれで「たたき」と「読め!」という方が無理があるのでは?
「莫大小」と書いて「メリヤス」と読むのと同じようなことでしょうか。
「大・小莫(な)し」=中間=ひざまでの靴下=medias
新聞やテレビ、インターネットといった「メディア」と同じ語源だとは。


UEJ さんからのコメント
( Date: 2001年 8月 29日 水曜日 8:35:17)

メリヤスは「伸び縮みする」→「大も小も兼ねる」という意味で
「莫大小」ではありませんでしたっけ?


道浦俊彦 さんからのコメント
( Date: 2001年 8月 29日 水曜日 9:25:28)

UEJさん、、「伸び縮みした」のは、舶来の「ひざまでの靴下」で、結局「その素材をさす」ようになったのではないですか?
「莫大小」は「大も小も兼ねる」という意味ですか。本来(メリヤスという当て字でなければ)「大小莫(なし)」とよむのではないですか? どうでしょう??
いずれにせよ、原義は、「中間」「真ん中」ですよね。


UEJ さんからのコメント
( Date: 2001年 8月 29日 水曜日 11:03:26)

私の記憶に残っていたのはこの本でした。

矢崎源九郎著「日本の外来語」p.62
| 「莫大小」という漢字をあてたのは、なかなか愉快で、
| 大きくも小さくもなくて伸縮自在というところからだろう。

いろいろ説はあると思いますが、日本語の「メリヤス」は靴下というよりもその素材を指すところから、
その語源まで辿って「中間」の意味で「莫大小」と名付けた、
というのはちょっと考えにくいような気がしますが、いかがでしょう。


岡島 昭浩 さんからのコメント
( Date: 2001年 8月 29日 水曜日 12:11:49)

>材料を漢字で表し、……作り方を「音」で示しているのですね。

ことばが有って、さあこれにどんな漢字をあてよう、と思う、漢語で対応しそうなものがあれば、それをあてる、なければ漢字を組み合わせて作っちゃう、というのが、あります。

また一方で、漢字・漢語があるんだけど、これに当る訓は無いかいな、と探すこともあります。漢語で当る訓がない場合、むりやり1字ずつにばらして読んでしまう、ということもあります。また別の字や語で説明しているのを流用する場合もあります。

たたき・三和土の場合はどちらでしょう。『大漢和』で「三和土」を引くと、「敲土」というのが見えます。もし、中国の本に「三和土は敲土なり」みたいなことが書いてあれば後者なのだが、と思って、『大漢和』で「敲土」を引いて見ましたが、どうやらこれは日本の文字列のようです。

 たたきの歴史を調べて見なければわかりませんが、「たたき」より「たたきつち」という方が古そうで、「三和土」を「たたきつち」と読んだものもあるかもしれませんね。(といっても、「三和」が「たたき」に当る、と言っているわけではありません、念のため)

 それから、漢字の文字列について調べるときは、国語辞典ではなく、漢字の辞典を引いた方がよいかと思います。

>それにしてもこれで「たたき」と「読め!」という方が無理があるのでは?
「読みに無理がある」という言い方には、さまざまなレベルが有って、単に馴染みがない、とか、これは最初に漢字列とことばを結び付けたものが大いなる誤解をしでかした、とか、ですね。
「読め」というのもさまざまなレベルがありますかね。

#自分で、何を書いているのか分からなくなりました。



道浦俊彦 さんからのコメント
( Date: 2001年 8月 30日 木曜日 8:55:47)

漱石は「三四郎」で「和土」とかいて「たたき」と読ませているようです。
UEJさん、伸び縮みするところから「莫大小」の字をあてたというのはおっしゃるとおりでしょう。
私は、「お城の絵を描いてある箱に入ったカステラを指差して、これは何かと聞いたところ、お城のことを聞かれたと思ったポルトガル人がカステーラと答えたため、そのお菓子はカステラになった」という類の、本来の外国語が指すものと、外来語が意味したところのずれの話で、「中間(ひざ)までの靴下」というのが出てきたということを書いたのですが。


posted by 岡島昭浩 at 12:51| Comment(0) | TrackBack(0) | ■初代「ことば会議室」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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