たわけ とは、「戯け」?「田分け」?なの?現在の使われ方は
前者だと思うんですが、後者の意味もあったりするのでしょうか。
Yeemar さんからのコメント
( Date: 2001年 8月 30日 木曜日 1:22:13)
楳垣実氏の『語源随筆・猫も杓子も』(創拓社)p.152〜によれば、たとえば『古事記』に
木梨之軽太子……其の伊呂妹、軽太郎女にたはけて〔不倫の婚姻をして=岩波文庫〕歌したまはく、と出ているような、タハク(タワク)という動詞が名詞化されたものに違いないということです。
今の「タワムレル」の「タワ」と関係のあることばのようですね。もとはみだらな行いをするもの(淫奔な者)を指してタワケと言ったらしいです。
楳垣博士は「田分け」についてはまったく言及していません。後の世では、分家または遺産相続で、田を分け与えることを「田分」と言ったそうですが、「ばか」の意味の「タワケ」とは関係ないのでしょうね。
私は子どものころ、和歌森太郎氏監修の子ども向け『日本の歴史』で、「田分はたわけ」という語源説を読んだのですが、「タハク」のほうが納得しやすいと思います。