本来は義太夫(ギダユウ)節の用語で、たとえば竹本座系の太夫が豊竹(トヨタケ)座系の流儀で語るというように、他流の節で語るのを「外連(ケレン)」とよんだのが最初である。したがって、正統でない芸という意味があり、いくらか軽侮の意をこめて使われてきたが、(以下略)
だそうです。「連」は、江戸時代では(も?)、なんらかの共通点をもつ小団体(というほど大げさでもないようですが)を表します。したがって、上の説が正しいとすると外連でもいいのかな、とおもったりしてます。ただ、現在使っているケレンにいたる細かい動きが知りたくなりますね。
→ ケレン
岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1997年 5月 19日 月曜日 14:14:07)
satopyさん、どうも有難うございます。
「連」は、阿波踊りや、勝手連を思い出しますね。ただ「外連」だと、なぜゲレンでなく、ケレンなのか、という疑問は残りますが。
昨日の「目についたことば」で、ケレン外来語説を書きましたが、学校にきてから、gooで検索したら、「cleanから来た」という説が載っていました。
→ 現場用語辞典
岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1997年 6月 02日 月曜日 18:46:18)
別の意味かと思われるケレンが見つかりました。
なんだか金具らしいのです。
ちょっと繋がりにくいページなのですが。
→ 鋳物用語集 - 大丸工業(株)
前田年昭 さんからのコメント
( Date: 1998年 3月 17日 火曜日 20:53:19)
ケレンというのは直接には道具のこと、広義では仕事の内容。
コンクリートの型枠を再利用するために、コンパネ(型枠に使っている合板)にこびりついたコンクリートを「お好み焼きのヘラのような」、しかし、柄の長い道具でこそぎおとします。その道具、およびそういう日雇い仕事のこと(筆者の26、7年前の経験のなかで耳で覚えた言葉)。
Yeemar さんからのコメント
( Date: 2001年 11月 18日 日曜日 21:50:02)
誤用の例です。古い例ですが。
〔議長を辞めた後についての質問に〕ただし、断っておきますが、〔議長職は〕なりたくてへばりついている職責ではありませんのでね。なんのけれんみもございません。「みれん」が「けれんみ」に化けた。アナグラム的言い間違い。〔土井たか子衆院議長〕(「週刊朝日」1994.01.21 p.32)
前田年昭 さんからのコメント
( Date: 2001年 11月 19日 月曜日 13:00:49)
誤用と断ずるのはチト疑問におもいます。
文脈からは、なんのはったりやごまかしのないという意味で
「けれんみのない」と表現したととることができるからです。
関連して、「ケレン味のある」という用例;
http://www.filmex.net/2001/special/index.htm
の特別招待作品としてあげられている映画「カンダハール」
の解説文に
> 深刻な社会派的テーマとマフマルバフ特有のケレン味のある映像表現が見事に共存した作品。
とあります。
(上映がすぎたらリンク切れになるようなページだったので参考ページには、いれませんでした)
Yeemar さんからのコメント
( Date: 2001年 11月 19日 月曜日 15:02:37)
この「週刊朝日」の元記事を処分してしまい、前後がよく分からなくなってしまいました。
読んだときには、ここには「いつでも辞めてやる」「執着や未練の気持ちなどない」と言う意味の句が来べきところだと思いました。そこで、「けれんみ」に違和感を感じて採集しました。
私の想像したのは、土井さんの頭の中で瞬間的に「未練」とか「気持」とかいった漢字がひらめき、それがとっさの会話の中でまざって「気練未」(?)とでもなったかということでした。
前田さんのおっしゃるとおり、「はったりやごまかしのない」気持ちで職責を果たしている、と解釈する余地はあると思います。