1997年05月24日

【いけいけギャル】(松井美和)

こんにちは。はじめまして・・・じゃないですね。

九州大学の松井美和といいます。

思いっきり亀レスで恐縮なのですが。



>【いけいけギャル】
>火の車研究&雑用日記で、〈命令形であろう〉ということを読んだ。私の妻と同じ意見である。

>そういえば、ウゴウゴルーガというのは、いけいけギャルを英訳(?)して、ゴウゴウガールにして、

>それを引っ繰り返したのだ、というのを聞いたことがあった。ホンマかいな。

>連用形かもしれない、と思ったのは、トレトレからの連想と、命令形を重ねて出来た語が

>思い当らないからである。相互通行可能の意味のイケイケも、『日国大』では命令形の重複としている。

>やっぱり命令形なのか。


これについてですが、私は、「いける」「いけてる」というような言葉の連用形ではないのだろうか、と思いました。

#「いけてる」という言葉は、動詞ではないとは思うのですが、最近よく動詞的に使われますよね?

意味的に、命令形ではおかしいような気がします。"ギャル"が自発的に"いけてる"のだから、

ここに命令の意味はないのではないかと。

岡島先生が「連用形」とおっしゃっているのも、「いける」の連用形、という考え方ですか?


ちなみに、うちの大学の高山倫明先生が、「イケイケギャルのイケは命令形なのでしょうか」というお話をされていました。

多分このページの引用でしょう(^^;)

それでは。



岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1997年 5月 27日 火曜日 12:43:17)

 松井さん、ようこそ。

 いけいけギャルは、とれとれからの流れです。

 そこにも書きましたが、「連用形」は「行ける」の連用形です。で、これも書いたことですが、私には「いけいけギャル」が一体どういうものを指すのか分からないのです。
 「行けてる」も今ひとつピンと来ないことばです。「いえてる」ぐらいまではついて行けたのですが。

 「行く」の命令形であると解する吾妻は、「行け行け!」とどこまでも行ってしまう感じを表す、と行っていました。


森川知史 さんからのコメント
( Date: 1998年 3月 12日 木曜日 18:57:52)

岡島先生は、
>私には「いけいけギャル」が一体どういうものを指すのか分からないのです。
と書いておられますが、gooで検索すれば、出てくるのをご覧になっていないのでしょうか?
かなり危ないサイトにも繋がりますから注意が必要ですが、「イケイケ・ルック」のギャルたちの写真(こちらは危険ではありません)がずらっと現れます。
ところで、「いけいけギャル」の「いけいけ」は、「いけいけどんどん」の「いけいけ」ではないのでしょうか?「過激なファッションの方へどんどん行ってしまうギャル」という意味ではありませんか?
私は前から勝手にそう思っていただけで、何の論拠もありませんが…。


Yeemar さんからのコメント
( Date: 1998年 11月 26日 木曜日 21:49:57)

 壺井栄「二十四の瞳」の冒頭、大石先生が着任するところで

〉「こんどのもまた、女学校出え出えのたまごじゃいよったぞ。」
〉「そんなら、また半人まえ先生か。」

 この「出え出え」、僕の感覚としてはよく分かるので、大いに
使いたいところですが、他人に通じる自信がありません。

 香川方言(壺井栄は香川県小豆郡出身)かもしれないと思います
が、いかがでしょうか。


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1998年 11月 26日 木曜日 23:19:36)

 Yeemarさん、御情報有難うございます。

 私は文脈の支えで分る、という感じがします。

#昔のを読み返して。
#「いけいけギャル」は服装によって規定されるものなのでしょうか。
#「危なさ」も関係するのでしょうか。
#やはり今ひとつ概念が掴めません。

明け明け


Yeemar さんからのコメント
( Date: 2002年 03月 05日 火曜日 00:53:59)

おせおせ

「目についたことば」で「いけいけギャル」の「いけいけ」命令形説とならべて、「相互通行可能の意味のイケイケも、『日国大』では命令形の重複としている。」と紹介されています。『日本国語大辞典』をみると「大阪市」の方言とあります。

「仕事がおせおせになる」というときの「おせおせ」という語も『日本国語大辞典』に載っていますが、「押す」は五段活用なので、これはもう命令形なのでしょう。すると「隣とは行け行けになっている」も命令形というのが納得しやすくなります。
NHKアナウンス編『失敗しない話ことば』(KAWADE夢新書、1997、p.192)によると「早とちり」「今日び」「押せ押せ」などのことばは「もともとは東京だけでつかわれていたことば、つまり東京の方言だったのだ」とあります。ほんとうでしょうか。

【いけいけギャル】(目についたことば)


道浦俊彦 さんからのコメント
( Date: 2002年 03月 10日 日曜日 14:55:44)

牧野史陽「大阪ことば事典」(講談社学術文庫)では「イケイケ」は「相殺。勘定が差し引きなしになる。『行き行き』であろう。多く、遊覧、飲食などの費用の相殺の場合などに言う。『今日の勘定、イケイケにしとこ。』また、隣家との境になんの設備もなく、互いに行ったり来たり出来るような場合にも言う。江戸で『いけいけの三八』というのは、全然意味が違う。イネイネ・オソオソ・キチキチ・ツメツメ・ギリギリ・ハダハダ・カラカラなど、上方では、動詞や名詞を重ねてさらにその意を強めた決着の意にいうことが多い」
とあります。「イネイネ」「ハダハダ」はあまり聞いた覚えがありませんが。

「今日び」は、関西弁の香りがしますね。「大阪ことば事典」にも「キョォビ」=「今日このごろ。この節。イマドキ」と載っていました。


Yeemar さんからのコメント
( Date: 2002年 12月 26日 木曜日 08:57:14)

「とれとれ」の古い例です。

阪神電車の沿線にある町々、西宮、芦屋、魚崎、住吉あたりでは、地元の浜で獲れる鰺や鰯を、「鰺の取れ/\」「鰯の取れ/\」と呼びながら大概毎日売りに来る。「取れ/\」とは「取りたて」と云ふ義で、値段は一杯十銭から十五銭ぐらゐ、それで三四人の家族のお数になるところから、よく売れると見えて一日に何人も来ることがある。
(「猫と庄造と二人のをんな」『谷崎潤一郎全集14』1982 p.275)
発表は昭和11(1936)年1月「改造」。


skid さんからのコメント
( Date: 2002年 12月 27日 金曜日 01:45:07)

テーマと違ってしまうので申し訳ありません。
横書きで「くの字点」(大返し)を表す場合、山が下になる「\/」としたほうがよいかと思います。
しかし、縦書きに直すとしたら「/」「\」と入力しておいた方がよいですね。


Yeemar さんからのコメント
( Date: 2002年 12月 27日 金曜日 10:18:53)

「/\」のご指摘ありがとうございます。私は、ATOKに「くり」(繰り返しの意)で「/\」が出るように登録していますが、おっしゃるように、これは縦書きで見るときのことを想定しています。常に「/\」と決めておくことのメリットとして、まとまったファイルを一括検索するときに面倒がないということがあります。しかし横書きのルールに従っていないという自覚はあるのです。

横書きの場合、人は「/\」を用いているか「\/」を用いているか、実例を見たことがないわけではありません。見つかれば別スレッドにて報告します。(論文もあったような気がしますが……)


Yeemar さんからのコメント
( Date: 2003年 01月 12日 日曜日 21:12:03)

「隣家との境になんの設備もなく、互いに行ったり来たり出来るような場合」の意の「行け行け」の例です。あまり古いものではありませんが。

この文を書いている主人公は、とくに大阪の人という設定ではないようですが、大阪移住後の谷崎の語彙が出たのでしょう。

ソレデ寝室ノ右側ニ接シテヰタ老夫婦専用ノ便所ヲ、予専用ノモノトシテ椅子式ニ改良シ、寝室ト便所トノ境界ノ壁ヲ刳{く}リ抜イテ、廊下ヘ出ナイデモ行ケルヤウニ、行ケ/\ニシタ。
(「瘋癲老人日記」(1961-1962)『谷崎潤一郎全集』中央公論社 p.35)


Yeemar さんからのコメント
( Date: 2003年 01月 12日 日曜日 21:56:57)

『谷崎潤一郎全集』の19巻です。


booko さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 21日 金曜日 01:14:20)

私はこちらの掲示板を見るようになってまだ間もなく、古いものも興味深く拝見しているところです。そんなわけでだいぶ時間が経ったものへのコメントです。

源氏をやっている先輩が、くの字点をパソコンで横書きに書くときにどうしたらいいかを先生に相談していました。先輩はその日のレジュメでは、とりあえず「へ」の字を横倍角にしたものを使っていましたが、先生は一刀両断、「くの字点は横書きにはできないよ。」と。くの字点というものは、一の字点(ゝ)を続け字にしたものなんだから、横になんかできない、ということです。確かに、そう考えるとどうがんばっても横にすることはできません。

私の持っているカシオの電子辞書に入っている広辞苑には、くの字点を横に寝かせたものが載っています(「踊り字」の項)。そこだけ草書風で、フォントをわざわざこのために作ったのではないかと思われます。横組みの辞書を持っていないので、ほかの例はちょっとわかりませんが・・・。図書館には横組みの辞書もあるので、調べてみようと思います。

この電子辞書を先生にお見せしたところ、「あー、古典を知らない人が作ったんじゃないの?」とのこと。(Yeemarさんもご存知の、私の研究室の先生です。)ではどうしたらいいでしょう、と問えば「うーん、『おどろ(くの字点)し』って書くのと『おどろおどろし』って書くのじゃまた意味が違っちゃうからね。困ったね。」ということで、解決は見出せませんでした。


booko さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 21日 金曜日 01:29:07)

「青空文庫」をちらっと覗いてみたところ、「/\」を使っている人もいれば、「二倍の踊り字(くの字形の繰り返し記号)は「/\」「/゛\」で代用した。」と断っている人もいますね。


NISHIO さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 21日 金曜日 03:15:21)

「いけいけな女の子」と「いたいけな女の子」は、


NISHIO さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 21日 金曜日 03:20:44)


似てるけどぜんぜん違いますね。
(と書く途中で送信してしまいました…)

「学校出え出え」は懐かしいことばです。同郷なので。
お年寄りしか使わないと思いますけど。


masakim さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 21日 金曜日 07:13:21)

森川知史 さん
> ところで、「いけいけギャル」の「いけいけ」は、「いけいけどんどん」の「いけいけ」ではないのでしょうか?「過激なファッションの方へどんどん行ってしまうギャル」という意味ではありませんか?

「いけいけギャル」が定義づけられていないようなので手元の資料を調べてみました。

都染直也監修『甲南大学キャンパスことば辞典 1992』では、

イケイケ [○○○●、●●●●] @水商売っぽい女の人。 Aハデすぎる 人。 Bいかにも遊び人っぽくトレンドに染まっている人。「あいつイケイケやなあ」。→ハデグミ

とあり、米川明彦『若者ことば辞典』(東京堂出版 1997)では、

いけいけ
いかにも遊び人風な、派手な服装や化粧をしているさま。またその人(男女とも)。また派手な物にも言う。少し軽蔑したニュアンス。「〜ねえちゃん」「〜ギャル」

と出ていますが、「危険な」意味もあるようで、白家北井『現代風俗系用語の基礎知識』(ビレッジセンター出版局 1998)には次のように出ています。

いけいけ【イケイケ】俗 何も考えずに、そりゃぁ、何でもいいからとことにくぞという雰囲気を漂わす人。
いけいけじょうおうさまこーる【イケイケ女王様コール】テ・Q[=ダイヤルQ2広告用語] 伝言ダイヤルで、世界は自分を中心に回っていると考えているイケイケ女王様タイプが集まる回線。女王様にいじめられたいM男がよくチェックしている。
いけいけねえちゃん【イケイケねえちゃん】俗・A[=アダルトビデオ系用語] AVの人物設定で、とにかく暇さえあれば不特定多数とはめまくっているお姉さま。世間にもいることはいる。


道浦俊彦 さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 21日 金曜日 07:36:30)

意味はちょっと違いますが、大阪ことばに「いけいけ」があります。意味は『大阪ことば事典』によると、「相殺。勘定が差し引きなしになる」とあります。ほかに似たような言葉で(大阪弁ではないかもしれませんが)「いって、こい」というのもあります。大阪人には「いけいけ」という言葉の響きにはなじみがあったのではないでしょうか。そもそも、言葉を重ねるのは、好きみたいですし。


佐藤 さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 21日 金曜日 12:59:28)

『現代風俗系用語の基礎知識』、はじめて知りました。御教示感謝。ネットで検索したら、真面目に紹介してるところがあってびっくり。在庫切れのようなのが残念。こういう本も、年がたつにつれて、対象になっている「風俗」への感情も風化して、公費で堂々と(?)買えるようになるのかもしれませんね。値段からすればポケットマネーでいいのですが、それはそれで躊躇したり……

『現代風俗系用語の基礎知識』


skid さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 22日 土曜日 09:59:17)

その昔、ウゴウゴルーガに出されそうになったことがあります。
いや、それはともかく、かなりマユツバですが『こりゃ驚いてしまうまの○珍タメ語辞典』(KAWADE夢文庫)より。

  イケイケねえちゃん
  そもそもは、六本木なんかに出没するボディコンの女のコをさした。ス
  タイルは抜群だが、頭が弱いというのが欠点。持ち前のノリのよさで、
  ディスコはもちろんのこと、ストリップ劇場だって行くし、ギャンブル
  だってしてしまう。どこへでも行くのでイケイケというわけだが、私生
  活はイケなかったりする。

ちょっと「おやじギャル」っぽい?


posted by 岡島昭浩 at 17:54| Comment(0) | TrackBack(0) | ■初代「ことば会議室」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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