が起源であるという説は資料として手に入ったものの、それらの説についてはまだ立証
されているとは言いづらく、しかも日本が島国であるということもあり私が思うところ
日本語の起源は日本国内の言葉にあるのではないかと仮説を立て、ひとつは日本書紀や
古事記にも見られるニニギノミコトの話から九州南部の隼人族の言葉に起源のあるとい
う説、もう一つはアイヌ語に起源があるという説なのですが、両方の説の言葉はともに
資料が少ないので助けてほしいです。お願いします。
SATOPY さんからのコメント
( Date: 1997年 10月 23日 木曜日 16:26:47)
一番やっかいなところに入り込みましたね。
インド・ヨーロッパ語が起源というのは、どなたの説なのでしょうか。あまりききません(『ユーラシア語族の可能性』とかいう本は見たようなきがしますが)。
よく知られている説としては、文法的にはウラル・アルタイ語族と関係がありそうだ、というものと、語彙的には南方(オーストロネシア)諸語との関係があるのでは、というものがあります。
日本語の起源論は、結論のでる可能性がきわめて少ないものの一つというのが学界の定見です。したがって、あまり、参考になることは私にもいえません。
が、一つ言えることは、はじめから起源になりそうな言語を特定してしまうのではなく、広く諸説を吟味することからはじめる、ということです。その意味では、『岩波講座 日本語 12』の佐佐木隆「日本語の系統論史」が参考、あるいは手掛かりになると思います。
岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1997年 10月 24日 金曜日 18:59:46)
たしかにやっかいなところです。
satopyさんの挙げられた佐佐木氏のものは歴史読本臨時増刊・シリーズ日本を探る『日本語の起源と歴史を探る』(1994.12.7)にも収められています。
佐佐木氏も取り上げている、藤岡勝二「日本語の位置」ですが、これはインド・ヨーロッパ系の言語と関連を探そうとするよりもアルタイ語との関連を探るべきだ、というようなことを述べたものです。平凡社から出てきる『論集・日本文化の起源』(本が見当たらず正式なタイトルではありません)の第5巻に収録されています。
隼人族のことば、これは現存していないもので大変難しい。その難しさは、福田・上村論争で、一端を伺うことが出来ると思います。鹿児島方言研究の上村孝二氏の論文集が、近い内に出ることと思います。
現存していないもの、といえば高句麗のことばとの関連性も言われていますね。
アイヌ語と日本語との関係に関しては、以前この部屋で触れました。下にリンクしておきます。
いずれにしましても、佐佐木氏のものや、服部四郎『日本語の系統』(岩波書店)などから始めれれることをおすすめします。それから断定的に書いてあるものは、まず怪しいものです。
→ ことば会議室(「ほんの」という語)
岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 2004年 03月 23日 火曜日 02:01:43)
電子テキストです。
→ 藤岡勝二 「日本語の位置」