1997年10月20日

「取りあえず」(Terry)

この単語は私のページの「若者用語の基礎知識」に加えようかと悩みましたが、実は、
「若者用語」どころか、老若男女、私自身も日々使用していると思い、さて、どう
してくれよう..などと、考え、こちらに持ってきてしまいました。

「取りあえず」が気になりはじめたのは一年ほど前からです。ある、米国人の友人
(当時、来日後約半年、カタコトの日本語)が、その言葉の意味を教えてくれと言った
ところにあります。彼の解釈では「取りあえず」=「私の注文は...です」だと
思っていたとの事。すなわち、居酒屋などに行くたび、「取りあえずビール」という
言葉から注文が始まるからだそうです。その後、注意していてみると、居酒屋の客は
ほぼ100%「取りあえず」が第一声となってるではありませんか...

そして、先日、自分も良く使っているなと感じ、自分のページを一通り読んでみると、
なんと、14箇所に「取りあえず」が書かれている...書いた物で、この状況ですから
きっと会話ではもっと使っているんだろうな。取り止めも無く、単なる独り言となって
しまいましたが、「取りあえず」使わないように注意してみます。

言葉のよろずや


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1997年 10月 24日 金曜日 19:02:19)

 「まずは」「ひとまず」「いちおう」などと並ぶ思考停止を示すことばでしょうか。

と。取り敢えず。


森川知史 さんからのコメント
( Date: 1997年 11月 20日 木曜日 17:41:51)

私の勘違いでなければ(勘違いはしょっちゅうですが)、「取りあえず」というのは、元々は
「取るものも取りあえず」と使うのが普通だったのではありませんか?
と、書いてから、白石大二著『国語慣用句大辞典』を牽いてみたら、

  【取る物も取りあえず】1.取る物も取らないで。取るべき物も取らないで。
             2.何も打ち捨てて大急ぎでするたとえ。

と、ありました。だから、私が何やらこの言い回しには「性急な感じ」が伴っているように思っ
たのに間違いはなかったようです。
だというのに、「取りあえずビール」という注文のしかたには、必ずしも性急さが伴わないので
違和感があるのかな?と思います。何を注文していいか分からないので(大急ぎでは思いつかな
いので)まずはビール」なのでしょうね。
何かことに詰まったら「取りあえず」というのでは、困ったことです。
何かといえば「どうも」という言い方とどこか共通したものを感じます。


小矢野哲夫 さんからのコメント
( Date: 1997年 11月 20日 木曜日 21:26:11)

「といあえず」の今どきの用法(今年の夏に聞きました)にこんなのがあります。高校生が使っています。
「とりあえず、暑いなあ」(アクセントは低低高低低、高低低高低)。使用者に聞いてみたところ、「とりあえず」の原義、一般的な意味は知っているけれど、「とにかく」という意味で、わざとこう使っているということでした。
大阪の学生たちは、1990年代初頭から(もう少し早いかもしれませんが)「とりあえず、いっとく?」のように使用しているようです。
意味は、「最終的な決定ではないけれども、当面の/一応の措置として、やっておこうか」ということ。
中年男性の一人であるぼくも、「じゃ、まぁとりあえず、ビール5本、もらっとこか」などと言います。注文を聞きに来た店員を待たせるのも悪いという気持ちがあって、どうせ、乾杯の飲み物はビールになるんだから、これは便利です。店員さんに対する配慮にもなります。
授業中によく使用する同僚がいると、学生が言っていました。
岡島さんの「思考停止を示すことば」というのは面白いと思いました。


posted by 岡島昭浩 at 12:06| Comment(0) | TrackBack(0) | ■初代「ことば会議室」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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