1998年04月09日

源氏物語の謎をコンピュータで?(Yeemar)


 本日(98.4.9)新聞のテレビ欄を見ましたら、NHKの「ニュース7」
で「コンピューターで迫る源氏物語の謎」なる特集があったようです。

 私は、これを見逃したのですが、どなたかご覧でしたら、内容をお教え
いただけないでしょうか。内容について、二、三の心当たりはありますが、
どういう謎なのか、知りたい気がします。

 やぶから棒ですみませんが、よろしくお願いします。




岡島昭浩 さんからのコメント

( Date: 1998年 4月 09日 木曜日 23:12:08)


 ポストするつもりでしたが、コメントになりました。

 NHKのニュース7とニュース9で、村上征勝氏の源氏物語の統計学的研究をやっていました。宇治十帖が別人の手になるものかというのが中心テーマでしたが、データとして示されたのは品詞の割合のみ。同じ作者でこれだけ違うのは1万分の1の確率、と言っていましたが、1万も母集団があるとはすごいなあ、というのは言い過ぎでしょうか。〈同一作者が文体を変える、あるいは文体が変わるのはどういう場合か〉ということがまず明らかにされなければならないように思います。現代の作家について足元を押さえて欲しい、と思ったことでした。
 しかし、紫日記もまだ比較の対象に入れてないそうですし、データ面でもまだまだのようですね。



Yeemar さんからのコメント

( Date: 1998年 4月 10日 金曜日 0:04:30)


 私も「ニュース11」でキャッチアップいたしました(^^;;;

 特集と言うよりはニュースの一つでした。「ニュース11」では「一
万分の一の確率」については省いていたので、どういうニュアンスだっ
たのか分かりませんが、統計学的にはそうなるということなのでしょ
うか。

 ただ、作者論争はともかく、宇治十帖とそれ以前で文体が明らかに
違うということを明示されたとすれば、やはりすごいですね。「違う
ようだ」ということは古くから言われていたわけですが、私はそのこ
とを踏まえたうえで読んでもどう違うのかよく分からず、勘の鈍さを
嘆いたことでした。そもそもストーリーや登場人物が違うわけで、文
体の違いまで注意ができないという感じでした。

 むしろ、宇治十帖以前を巻ごとに比べた場合のほうが、登場人物が
一緒であるだけに、文体の違いが実感できました。

 村上氏はほかに、91年ぐらいでしたか、真偽論争のあった日蓮の
「三大秘法禀承事」が真作であると発表されたのも記憶に新しいです。



後藤 斉 さんからのコメント

( Date: 1998年 4月 10日 金曜日 9:41:48)


諸兄はすでにご存じのことかとは存じますが、村上氏にはご自分の研究を
紹介するウェブページがあります。(ただし、著作リストは詳しいのですが、
内容が細かく紹介されてはいません。)また、「古典総合研究所」のページ
(http://www.genji.co.jp/)にある研究には村上氏との共同研究が含まれて
います。

比較的入手しやすい文献は
村上征勝『真贋の科学 計量文献学入門』(行動計量学シリーズ6)
朝倉書店, 1995. ISBN4-254-12646-6. 2800円.
でしょうか。

これによれば、宇治十帖が他の巻と文体的に異なることを計量的に
初めて示したのは、安本美典氏であるようです。

1991年の日蓮研究は一般の新聞でも報道されましたが、その時の
河北新報「時の人」欄(1991年9月17日, 共同通信の配信か)によれば、
「次の分析対象は源氏物語。五十四巻全部が紫式部の筆かどうかを
確かめる。」とのことでした。


統計数理研究所村上研究室



岡島昭浩 さんからのコメント

( Date: 1998年 4月 10日 金曜日 9:41:55)


> ただ、作者論争はともかく、宇治十帖とそれ以前で文体が明らかに
>違うということを明示されたとすれば、やはりすごいですね。

> むしろ、宇治十帖以前を巻ごとに比べた場合のほうが、登場人物が
>一緒であるだけに、文体の違いが実感できました。
テレビで示されたグラフだけを見ると、宇治十帖以前は非常に揺れが有るのに対し、宇治十帖は品詞の比率が安定している、という感じでした。宇治十帖と似た品詞比率の巻が何であるのかは見て取れませんでしたが、NHKの取材陣にそこまで望むのは無理でしょうか。

 そう言えば、伊藤鉄也さんの〈源氏物語電子資料館〉が、マスコミ関連の話題もよく拾っておられたのを思い出して、久しぶりに見に行ってみたのですが、昨夜のNHKニュースについてはまだ載せてありませんでした。

〈源氏物語電子資料館〉



豊島正之 さんからのコメント

( Date: 1998年 4月 13日 月曜日 20:26:39)


>村上氏はほかに、91年ぐらいでしたか、真偽論争のあった日蓮の
>「三大秘法禀承事」が真作であると発表されたのも記憶に新しいです。

この論に就ては、下記に批判を書きましたので、御参照頂ければ幸いです。

国語学185(1996)(展望特集号) 数理的研究の展望 / 豊島正之

簡単に言うと、サンプルの取り方自体に問題があると思います。

豊島正之(とよしま まさゆき) mtoyo@aa.tufs.ac.jp/FAX 03-5974-3838(乞豊島宛明記)
東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所 / 〒114 東京都北区西ヶ原4丁目51


posted by 岡島昭浩 at 20:30| Comment(0) | TrackBack(0) | ■初代「ことば会議室」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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