1998年05月13日

会話に於ける直接話法の疑問文で敬語付き(高橋半魚)


 こんにちは、高橋です。

的確に言えないのですが、タイトルのように(ちょっと意味不明ですが)、
日常会話の中で、疑問や問いかけ・依頼などの言葉を、直接話法でしか
も敬語つきのまま使うような話し方が多くなっているとおもいませんか。

  たとえば、「さっき岡島先生に逢ったんで、明日は都合が良いですか、
どうですか、ってきいたんだけど……」式。僕なら、対象と成っている人が
偉い人でも、「明日は都合がいいかどうか聞いたんだけど」というと思うの
です。直接話法にはそもそもならないし、敬語も当然付けない。

 学生が案外口にしていますし、僕も最近、自分でも使ってしまっている
ことに気付きます。
 経験上、最初にこれをヘンだと思ったのは、6〜7年まえ、中国の留学
生と話をしてたときです。彼らがよく使っていました。

 直接話法という言い方自体が、日本語の文法にある術語なのですか、
どうですか、わからないけど(というような言い方)、そもそも会話文向き
じゃないのでしょうか。



岡島昭浩 さんからのコメント

( Date: 1998年 5月 13日 水曜日 19:25:23)


 おっしゃるとおり、今の話し方には、直接話法的なものが多い様に感じますね。直接話法的というよりも、話し言葉での引用、とでもいいましょうか。直接話法でも敬語を抜いた言い方は可能ですから。

明日にして欲しいと頼んだのですが
というような感じで。
 引用と言っても、実際の用例が無く、作例ということも多いと思います。
もしそんなこといわれたら「えーっ?!」てなっちゃうよ。
というような具合に。「みたいな」ってのもそうですね。おまえら何でそんなしゃべりかたするんじゃー、みたいな。

ご感想はどうですか?
「やった」って感じです。
という感想の言い方が実に多いですね。


 いずれにしましても、引用の権威である、ある人を思い出しますが、ご登場願えませんでしょうかね。

 留学生との関連で行けば、「簡約日本語」というのも思い出されます。「風が吹きますと」



satopy さんからのコメント

( Date: 1998年 5月 13日 水曜日 23:00:09)


>引用の権威である、ある人を思い出しますが、ご登場願えませんでしょうかね。

う〜ん、年度下半期だと、非常勤で来ていただける予定なので、なんとか(なんとでも?)なるのですけれど。



高橋半魚 さんからのコメント

( Date: 1998年 6月 01日 月曜日 23:52:22)


高橋です。発言しっぱなしですいませんでした。

 会話文の引用という一般的な事柄なようですね。
しかし、僕には実に気になります。その後、気付いたのですが、
うちの附属図書館の司書氏が、そういう話し方をするのですね。
「○○してください、と言ったんですが……」など、昔はこん
な言い方をしなかったと思いました。

 ともあれ、岡島さん、satopyさん、ありがとうございました。



森川知史 さんからのコメント

( Date: 1998年 6月 04日 木曜日 18:22:18)


面白い指摘だと思いました。
でも、ぼくは、ご指摘の表現が変だと感じたことは今まで一度もありませんでした。
むしろ、高橋半魚 さんがこのような「会話中に別の会話口調をそのまま引用するような表現」を変だと感じられるのは何故なのか、を伺いたい気がします。
おそらくは、文章表現の方を本来の表現と考えるような「規範意識」がないでしょうか?
「直接話法という言い方自体が、日本語の文法にある術語なのですか?」というように書いておられることから、ぼくはそのように理解したのですが、どうでしょうか?
岡島先生も指摘しておられる通り、「今の話し方には、直接話法的なものが多い」ようですが、このことと文章表現をこそ規範とする考え方の「後退」ということに関連はないでしょうか?
何れにしても、あらゆる点で規範意識は後退していますよね。「後退」というより、規範というものが分からなくなっている、と言った方が適切かもしれません。



岡島昭浩 さんからのコメント

( Date: 1999年 1月 27日 水曜日 17:28:06)


下のページの「丁寧語でモノを思うひと」の「我慢しましょうと思っていたら」を見て、ここのことを思い出しました。

けとば珍聞19850911


posted by 岡島昭浩 at 15:24| Comment(0) | TrackBack(0) | ■初代「ことば会議室」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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