1998年07月15日

従姪???(言魔上人)


いつも勉強させていただいております。
さて、「言葉のよろずや」の購読者?の方から質問を受け、
私では力不足ですので、先生方のご意見を賜りたく投稿させていただきます。

「従姪」ってなんですか?という質問なんですが...
私の判断では、メディアの新造語ではないか..と思います。
きっと、自分からみて、従兄弟の子供とかそういった意味でしょうか?

言葉遊びサイトをやっておきながら、時々、このように悩む事があります。
(まだまだ、探求心は失っていないようで..)
特に、親戚をあらわす言葉「イトコ、ハトコ」等、そして、前述のような、
イトコの子供とか、祖父の兄とかの表現方法は正式な呼称がわからなくなり、
混乱してばかりです。

今後とも宜しくご指導ください。


言葉のよろずや



益山健 さんからのコメント

( Date: 1998年 7月 16日 木曜日 3:04:04)


「従姪」といったら普通いとこの子供のことだろうと思いますし, その意味なら新しい言葉ではないと思うのですが, 辞書にありませんね。
えっと, とりあえず現代朝鮮語辞典(天理大学編)に「jongjil (従姪) いとこの息子」というのがありました。別に朝鮮語に限らないと思います。
あと, Goo で検索したらここの「漢字音研究」に収められている「玉海」が出てきました :-)



益山健 さんからのコメント

( Date: 1998年 7月 16日 木曜日 3:11:18)


あ, 大漢和にもありますね。「いとこの子」です。対応するやまとことばがあるのかどうか不明…



岡島昭浩 さんからのコメント

( Date: 1998年 7月 16日 木曜日 17:40:23)


 益山さん、どうも御丁寧に。「漢字音研究」はいろいろとミスタイプが多いとの指摘を受けたのですが、このようにヒットすることがあると、それなりの存在意義を感じます。他の漢文サイト、例えば先哲叢談とかにはヒットしませんでしたか?

 「姪」は「めい」に限らず「おい」にも使いますから、「從姪」もそうなのでしょうね。平安時代の漢和辞典のようなものである『和名類聚抄』というのがあるんですが、これには「従舅」「従祖母」とかはあったのですが、「従姪」はありませんでした。ですから和名はわかりません。その註釋書である『箋註倭名類聚鈔』に系図のようなものが有ったはずだが、と思って見てみたのですが、「従兄弟」の下には何も書いてありませんでした。やはり『和名類聚抄』に載せてあるものだけの系図なのでしょう。

 ところで、言魔上人さんが、メディアの新造語、とお感じになったのはなぜでしょう? 



言魔 さんからのコメント

( Date: 1998年 7月 17日 金曜日 8:15:23)


益山さん、岡島先生、どうもありがとうございました。
やはり、私の勉強不足か...持っている辞書は全て見た
つもりでしたが...

メディアの新造語と感じた理由は、この場合、「勉強不足」だから
ですね。(笑)

昨今の漫画、雑誌などで、私の解釈で「敢えて誤読」もしくは、
「無理矢理読み」のような物が増えていますので、その辺との
混同が原因です。「本気」→「マジ」、「地球」→「ホシ」等の
ルビがふってある物の事をさします。

修行して出直してきます...

言葉のよろずや



岡島昭浩 さんからのコメント

( Date: 1998年 7月 17日 金曜日 10:08:56)


 言魔上人さんは、私よりもメディアを高く評価してらっしゃるような気がいたします。私もこのジュウテツは初めてみましたが、私の感覚では「そんな漢字表記はマスコミではよう作り出さんやろう」でした。あ、メディアの範囲の違いかな?

 いずれにせよ、中国語では親族語彙が日本語に比べて多いようです。昔の人も日本語を当てるのに苦労しています。

 それから、
>益山さん、岡島先生
というのは不均衡な感じです。私も「さん」づけにしてください。



言魔 さんからのコメント

( Date: 1998年 7月 20日 月曜日 17:56:14)


う〜む..
確かにあの敬称は不均衡ですね。
失礼いたしました。
身近で「先生」とつけないと怒ってしまう「先生」がいるので、とにかく先生とつけて
しまう癖がついてますが、今後、お言葉に甘えて、「岡島さん」にさせていただきます。

メディアを高く評価しているというよりは、俗世間の人間に対するメディアの影響力を
恐れているのが私でして...最近では「護送船団」「和合」などがメディアに作られた
変な言葉ではないかと思うのですが、どうしても、人間、メディアには弱いらしく、
「テレビでこう言っていた」という発言はあちこちで聞きます。多分、かく言う私も
変なところで影響されているんでしょうね。ま、その話は長くなりそうなので、またの機会に..



ののまる さんからのコメント

( Date: 1998年 9月 18日 金曜日 16:05:46)


蒸し返すようですが...
「從姪」と同じような意味だと思うのですが、先日「従甥」という言葉を見かけました。
どこで見かけたか失念してしまったのが無念。

うちの親族では、祖父母の兄弟の親戚とも親しい付き合いがあるので、
いとこの子や、はとこの親に当たる親族をうまく表す言葉がほしいです。
身内では名前で呼んだり「おじさん」「おばさん」と呼んだりしますが。
ちなみに『大辞林』の親族表では、いとこの子も、はとこの親も、
すべて「いとこちがい」になってました。



satopy さんからのコメント

( Date: 1998年 9月 18日 金曜日 17:58:36)


とりあえず、下記に用例がありますね。


披露宴


posted by 岡島昭浩 at 10:16| Comment(0) | TrackBack(0) | ■初代「ことば会議室」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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