1998年10月31日

九九

 今日、愚娘(2年生)の授業参観に行きました。九九の五の段をやっていたのですが、教材会社が作ったらしいものを黒板に貼ってやっていました。

  ごっく
  五九  45 

ということでした。促音が明示されていたわけです。

 また、五八40 五九45 で子供がヨンジュウと発音するのを、シジュウでもヨンジュウでもいい、と先生が言ったのはちょっとびっくり。もしヨンジュウゴならゴックにはならなかったのではないでしょうか。
 教材会社も、どうせならすべてに振り仮名をつけてほしかったものです。前半が漢数字で、後半が洋数字なのも面白いですが、洋数字には振り仮名がつけにくかったわけでしょう。

 それにしても他の段も見たい。シワ32? シハ32?


さんからのコメント
( Date: 1998年 11月 02日 月曜日 15:31:36)

私も、

「5×8=45」=「ごは、よんじゅう」
「5×9=45」=「ごっく、よんじゅうご」
「7×6=42」=「しちろく、よんじゅうに」
「7×7=49」=「しちしち、よんじゅうく」
「8×6=48」=「はちろく、よんじゅうはち」

で覚えました。(約20年前)

でも、なぜか・・・

「6×7=42」=「ろくしち、しじゅうに」
「6×8=48」=「ろくは、しじゅうはち」

でしたねぇ。
で、言いにくかったせいか、
たとえ問題が「6×8=」でも
「えーっと『はちろくよんじゅうはち』だから・・・」
というふうに考えていました。
(勝手に交換法則を使ってたわけです)

いまでも、そうです。


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1998年 11月 02日 月曜日 15:48:24)

 九九81はクックでしたか?

 私は、ゴク、ククでした。

 一の段を暗誦しなかったのと、四八32がシワだったのを除けば下のページに大体同じ。

http://www.brg.co.jp/tiny/kuku.html


言魔 さんからのコメント
( Date: 1998年 11月 03日 火曜日 17:17:22)

こういうモノは常々地域性及び年代性(こんな言葉あるかな?)があるのではないかと思うので...
埼玉県南部、昭和38年〜44年に小学校在籍の私は
40の桁はすべて「シジュウ」と教わりました。
岡島先生ご指摘のページとの差異は、「ゴック」と発音していたことだけかな?
しかし、九九81はククで五九はゴックだったのはなぜだろうと自問自答しても答えがでません...


益山健 さんからのコメント
( Date: 1998年 11月 04日 水曜日 9:37:41)

「九九のお勉強」と以下が確かに異なりました。

二八 にはじゅうろく
四七 ししちにじゅうしち (typo でしょうが)
四八 しわさんじゅうに (しわ, でないと語呂合わせに困る)

「ごく・ごっく」および五の段の「しじゅう・よんじゅう」はど
っちで習ったか覚えていません。五の段は単純なので, 身を入れ
て覚えなかったように思います。ほかは「八五」以外「しじゅう」
でした。

「ごっく」は「ろっく」からの類推でしょうか?


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1998年 11月 05日 木曜日 11:37:46)

>「八五」以外「しじゅう」
ということは「八五よんじゅう」でしょうか。

私も例のページをあらためてみてみますと、八のだんですが、私はハッサン・ハッシといっています。

>「ごっく」は「ろっく」からの類推でしょうか?
私の当初の考えはリズムでした。「くごしじゅうご」とのコンビを解消し、「さんぱにじゅうし」「ろくしにじゅうし」「ろっくごじゅうし」(「ししちにじゅうし」もいれてよいでしょう)との連携をはかった、と。
それで、「よんじゅうご」なら「ごっく」にはならんだろう、と書いたのです。

なかなか難しいところです。

言魔さん御指摘の地域差ですが、かつてとりあげた246810同様、あるでしょうね。

年代性、については「とにかく覚えろ」から「覚えようね」への雰囲気的変化もあるでしょうね。もちろん、ヨン・ナナの一層の定着もありますが。


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1998年 11月 10日 火曜日 15:50:31)

 以下のページにもコメントを付けて頂き有り難く存じております。

かつてとりあげた246810


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1998年 11月 19日 木曜日 18:06:48)

 図書館の中を散歩してて、いくつか。

一の段のある教科書、ない教科書。2*1、3*1などの有無。時代差なのか、会社の違いなのか。
大学図書館に入っている教科書は、刊年の記載がない。「昭和 年 月 日」と空欄になっている。困ったことだ。
昭和40年代らしき教科書で、ルビがついているものもあり、ごっく45となっていました。


『日本教科書大系』往来物編の理数の巻。享和頃のやつで部分的にふりがなあり。はっぱ64を確認。1の段は全部がインではなくイッもあり。

図書館のパソコンから書き込もうと思ったけど満席。借り出すのが面倒なので記憶で書きました。


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1998年 11月 19日 木曜日 18:11:18)

11/5の書き込みで4*7=24なんて、例のページの間違いをそのまま踏襲している私。


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 2月 02日 火曜日 18:34:26)

 「にいちがに」からスタート
とのこと。

「なんで"九九"って呼ぶの?」


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 5月 11日 火曜日 12:42:11)

キリシタン宣教師が書き留めた九九

いちいちが いち
いちにが(の) に
いっさんが(の) さん
いっしが(の) し
いんごが(の) ご
いんろくが(の) ろく
いっしちが(の) しち
いっぱちが(の) はち
いっくの く (いっく ここのつ)

ににの し
にさんが(の) ろく
にしの はち
にごの じゅう
にろく じゅうに
にしち じゅうし
にはち じゅうろく
にく じゅうはち

さざんの く
さんしの じゅうに
さんごの じゅうご
さぶろく じゅうはち
さんしち にじゅういち
さんぱち にじゅうし
さんく にじゅうしち

しし じゅうろく
しごの にじゅう
しろく にじゅうし
ししち にじゅうはち
しは さんじゅうに
しく さんじゅうろく

ごご にじゅうご
ごろく さんじゅう
ごしち さんじゅうご
ごはち(ごはの) しじゅう
ごく しじゅうご

ろくろく さんじゅうろく
ろくしち しじゅうに
ろくはち しじゅうはち
ろっく ごじゅうし

しちしち しじゅうく
しちはち ごじゅうろく
しちく ろくじゅうさん

はっぱ ろくじゅうし
はちく しちじゅうに

くく はちじゅういち


(ロドリゲス大文典)

おまけに昔書いてたもの。

口遊の九九


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 5月 11日 火曜日 12:44:31)

 上掲のものは「我々と同じやうに使ふ別の九九」で、この前に、「日本人の使ふ日本の九九」があります。

いっく ここのつ
にく じゅうはち
さんく にじゅうしち
しく さんじゅうろく
ごく しじゅうご
ろっく ごじゅうし
しちく ろくじゅうさん
はっく しちじゅうに
くく はちじゅういち


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 5月 19日 水曜日 11:36:01)

 『言語生活』230(1970-11)に、三浦勇二「『九九』の唱え方 音声学的一考察」というのが載っていました。

 東京書籍の「新しい算数2下』の学習指導書に載っているものを転載しています。

 三浦氏がこれに、6*8にロッパを加えているのが目につきましたが、5*9はゴックのみでゴクはありません。また指導書に載っていない1の段を加えているのですが、1*3のみ促音(っ)で後は撥音(ん)になっています。


posted by 岡島昭浩 at 19:12| Comment(0) | TrackBack(0) | ■初代「ことば会議室」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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