1999年03月20日

「弊社」と「当社」(畠中)


自社を紹介するとき、一般に「弊社は・・・」と耳にしたり、書いたりします。
へりくだっているのでしょうが、私には、どうもすなおに受け取れません。

私は仕事柄、文書を作成することが多いのですが、一貫して「当社は・・・」
というこたばを使っております。

「どうでもいいではないか」と言われればそれまでですが、皆さんのご意見を
お聞かせ下さい。



Yeemar さんからのコメント

( Date: 1999年 3月 20日 土曜日 22:49:48)


出版社系の週刊誌は「小社」ということばを使いますね。

「××氏は著書『×××』(小社刊)でこう述べているが」

などと。
記事がおおむね尊大な筆致なので、「小社」というような
へりくだりが気になります。「弊社」にしても、社員が横柄な
のにそう言っていると違和感があるのではないでしょうか。

さびれたたばこ屋が「弊店」と言ったらこれはその通り。

岩波書店は広告などで「小社」というのをわざわざポイント
を落として記していますね。ご苦労様なことです。



石ねこ さんからのコメント

( Date: 1999年 3月 21日 日曜日 1:54:42)


 推測ですが、「弊社」は目上、「当社」は同等もしくは目下に対して使うような気がします。会社によっては、使用基準を設けているところがありそうな気がします。畠中様の会社では如何でしょうか。
 ところで、関連ですが、相手方を指す言葉に「御社」と「貴社」がありますがこの使い分けはどうなっているのでしょうか。私見では、「御社」は話すとき、「貴社」は文書で使う言葉のように思います。



畠中 さんからのコメント

( Date: 1999年 3月 22日 月曜日 10:01:29)


Yeemarさん、石ねこさん、早速ご意見ありがとうございます。

石ねこさんのお問い合せですが、会社としての使用基準(この
件に関しては)特にないようですね。以前、社の広報部に「当
社に統一したら」と意見を申し述べ、一時期「当社」を使って
おりましたが、最近また、両者が混在しているようです。

それから、「御社」と「貴社」について、私は−
 御社→話すときおよび文書双方に使います。
 貴社→文書のみ。話すときは、まず使いません。

 なお、銀行に対しては、話すときは「御社」、文書では「貴行」
 などを使います。



言魔 さんからのコメント

( Date: 1999年 3月 22日 月曜日 17:00:58)


本業は商人の私ですが...
話す時は
御社<>弊社
書く時は
貴社<>当社
で使用しています。

但し、畠中さんに近い考えなのか..
話す時でも「当社」を使用する場合もあります。
私が就職した当時は、「手前共では」なんて表現も結構当たり前に
使ってましたけどね....

言葉のよろずや



kazii さんからのコメント

( Date: 1999年 3月 23日 火曜日 0:16:04)


最近、電子辞書用のデータにアクセントをつけるアルバイトをしてて私も気になったのが、ここで話題の「貴社」。
(東京語では)/kisha/で一拍目の/i/が無声化するのにアクセント核があるので発音しづらい。(古い世代の発音ではアクセント核は一拍後ろにずれるようですけど。)
で、石ねこ さん、畠中 さん、言魔 さんのように話し言葉では使わない、ということになるのではないでしょうか。



さんからのコメント

( Date: 1999年 3月 23日 火曜日 12:01:42)


当塾では・・・」学習塾勤務時
本校の教育方針は・・・」専門学校勤務時

どちらも『弊』の字がしっくり来ないですねぇ



森川知史 さんからのコメント

( Date: 1999年 3月 23日 火曜日 15:01:32)


白川静「字通」によれば、
「弊」の字は、正字は「敝」の下に「犬」あるいは「死」を書き、「犬がたおれること」をいうのだそうで、「犬に毒物を与えて験することがあったのであろう」と書かれています。
「幣」が「みすぼらしい」とか「破れる」とかの意だとは知っていましたが、「犬が死ぬこと」だとは知りませんでした。ご参考まで。


posted by 岡島昭浩 at 17:37| Comment(0) | TrackBack(0) | ■初代「ことば会議室」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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