1999年05月21日

(新刊)日本語本レビュー(佐藤@岐阜大)

というのをやってみてはいかがでしょうか。

新刊で、つい見落とす、っていうことけっこうありますし、お互いに情報交換をする場があってもよいかと思いまして。

で、言い出しっぺですので……

久世光彦『ニホンゴ キトク』(講談社文庫。95年単行本)

著者は、1935年生まれ、演出・シナリオ・小説などをやっていたそうです。その点では、実用的な言葉の使い手としてプロ、ということができそうです。

主観的な日本語愛護ということになってしまいますが、その主観の有り様をみるのも大事かと思い、読んでいるところです。


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 5月 21日 金曜日 18:08:45)

 いいですね。やりましょう。私の場合は新刊はあんまり買わないので、「新刊」にはこだわらずにやります。最近知った、買った本、という感じで。


佐藤@岐阜大 さんからのコメント
( Date: 1999年 5月 22日 土曜日 15:50:32)

服部幸雄『歌舞伎ことば帖』(岩波新書)

国文学者の著書。歌舞伎で使われる言葉にまつわるモノ・コトに触れるのが基本的な書き方ですが、語源に触れることも多いです。が、従来の説の紹介に終わらず、筆者なりに理屈の筋道を確認しようとする姿勢があって、好感を持ちました。国語学的な検証が必要ないとは言いませんが、ちまたにあふれる語源本とは比べ物になりません。


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 5月 26日 水曜日 10:55:23)

祖田浩一『標語・スローガンの事典』東京堂出版1999.3.20

新聞週間の標語、交通安全スローガンなどを集めてあるものです。
東京堂の「事典」だけあって、索引が無いのが不便です。「とび出すな車は急に止まれない」が昭和42年のものだ、などということが索引から引けたら大変便利だと思うのですが。最終章の「つくり方の手引き」で載せてある作品も、前半の資料集のどこにあるのかが見出せないのはいけませんね。紙幅の都合、ということなのでしょうが。


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 5月 26日 水曜日 11:32:56)

小野恭靖『ことば遊びの文学史』新典社1999.4.12 1800円+税

「回文」についても詳しいのですが、「その他のことば遊びの文学史」が面白い。「早口ことば・疉語(含、長い名前)」「尻取りことば・文字鎖」「物尽くし」「矛盾文と同義反覆文」「アナグラム」「倒言」「撥ね字のことば遊び」「仮名・漢字のことば遊び」「文字絵」。ただし「なぎなた読み」「法螺話」は省略とのことで残念。


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 5月 26日 水曜日 12:45:51)

高橋幹夫『江戸の笑う家庭学』芙蓉書房出版1998.12.10 2200円+税

『小野ばかむらうそ字尽』を、『永代節用無尽蔵』と比べながら読んだ本、ということになりましょうか。

福井県立図書館では813ですが、市立図書館では9の分類にはいっていました。


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 7月 14日 水曜日 11:52:30)

石川九楊『二重言語国家・日本』NHKブックス859(1999.5.30)

 著者は書家。「日本語は書字中心言語である」ということですが、「書記言語の成立なくして、文法の成立はありえない」という考えに基づいており、どうもついて行けません。
 書家としての日本語表記史への言及などで教えられことがあるのではなかろうかと思って手にしたのですが、いろんなところで引っ掛かってしまい、読み進めることが出来ません。


佐藤@岐阜大 さんからのコメント
( Date: 1999年 7月 15日 木曜日 14:04:18)

池田弥三郎『暮らしの中の日本語』ちくま文庫 1999.6

前にも見たよなーと思ったら、やはりその通り。1976、1980、1989とすでに3回も別々の出版社から出ています。

理屈を述べるところがいくつかあって、それを鵜呑みにすることはできません。

が、これはやはり、生活者の言語感覚の一例として味わうべきものでしょうし、筆者(故人)もそのつもりだったようです。「オレの言葉のどこが悪い」とでも言っているような筆の調子は、それはそれで立派だし、尊敬します。

古い言葉、ちょっと知らない世界の言葉(とその皮膚感覚とでもいうべき心理)を知る分には面白く読めるものです。


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 7月 15日 木曜日 14:54:03)

井上ひさし・寿岳章子・井上史雄・天野祐吉・俵万智・増井元・小池保『日本語よどこへ行く』岩波書店1999.6.18(1500円)

 井上ひさしの講演と、その他六人のシンポジウムの記録です。NHKで放送されましたね。

 井上ひさしの講演「固守と変容」。昭和8年ごろに「日本語が乱れている」という声が起こった、として列挙していますが、出典が知りたい。パパママ論争はよく言われますが、こんなに列挙しているのは何を見ればよいのでしょう。

 シンポジウムは、

 井上(史雄) 皆様のご意見をうかがってますと、本当に申し訳ないながらよく聞く議論だなあという感じなんです。(119頁)

という要素が強いと思います。これは「外来語」についての論議の場所ですが。

84頁に、井上史雄氏のコラムが有り、「チョー」の文献初出は1984の『アングル』四月号(からの引用?)とのこと。『新方言辞典稿』によれば、榊原昭二『ことばのトレンディ---不確実性の時代から国際化まで』(ぎょうせい1988)によるもののようです。

新方言辞典稿


Yeemar さんからのコメント
( Date: 1999年 7月 15日 木曜日 21:20:10)

 井上氏のネタ本は浅野信『巷間の言語省察』(中文館書店、1933)
であると思われます。昭和8年の例ばかり並べてあるところからもそ
う思われます。井上氏は同書を知っているはずです。

 詳しくは確かめてまたご報告できればと思います。



岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 7月 16日 金曜日 17:46:29)

 Yeemarさん、ありがとうございます。ということは、「例えば浅野信という言語学者が」(14頁)とありますが、それ以前も、浅野信氏の挙げた例なのですね。

 その本のことは、佐藤さんの「気になることば」で教えて頂いてから気に止めてはいるのですが、まだお目にかかっていないのです。

気になることば 第2集


Yeemar さんからのコメント
( Date: 1999年 7月 16日 金曜日 22:27:38)

 どうも、それ以前のも、断然、果然浅野氏の挙げた例のようです。

 この本、索引がなくやや利用しにくいため、目下、語句抜き書きメモ
を作成中です。全200行程度になるかと思いますが、こちらに転載しても
よろしいでしょうか。もっとも、内容のタイプミス見落とし等あるかも
しれず却って害毒を流すことになるかもしれません。


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 7月 19日 月曜日 13:21:56)

>こちらに転載しても
>よろしいでしょうか。
もちのろんです。ここへのコメントよりも新しくポストして頂いた方がよろしいかと存じます。
期待しております。


Yeemar さんからのコメント
( Date: 1999年 9月 15日 水曜日 21:32:49)

「少しむずかしい指示語の問題」のツリーでもとりあげられた
石原千秋著『秘伝 中学入試国語読解法』(新潮選書)がお受験
パパの奮闘記とすれば、それに対するアンチテーゼとなる書が
古茂田宏著『ビンボーな生活 ゼイタクな子育て』(発行=
はるか書房、発売=星雲社、1999.7、1800円)でしょう。

 古茂田氏は一橋大教授で、専門は倫理学・哲学。

 同書は、「K先生」と「奥さん」との会話体でつづられた教
育論(等)です。K先生は学習塾と携帯電話とジベタリアンを
強く嫌悪し、家族と少年野球をこよなく愛する著者と相似形の
人物です。

 白眉(の一つ)は、学習塾批判で、

  まあ塾歴一五年なんて馬鹿げたことをしなくちゃ入れない
  大学なんていうのは、入る必要もないしな。幼稚園から塾
  通いして大学受験を目指すなんて、走り高跳びの助走にマ
  ラソンするみたいな感じで、ぼくとしてはそんなの受験的
  合理性にも適っていないとは思うんだが、ホントにそんな
  にしなくちゃならなくなっているんだったら、そんなこと
  はキッパリお断りしたほうが利口だろうなあ。やせ我慢で
  言うんじゃなくて、ね。(p.94)

と言って、子ども(中学生の長女と小学生の長男)を学習塾に
は断じて通わせないことで夫婦の意見は一致します。しかして
長女はピアノに、長男は野球に熱中している様子。

 石原氏の著書を読んだときは、子どもの将来のためには塾と
お受験が不可欠なのであろうか、と苦しい気分になったもので
した。石原氏と同様に研究者で核家族のパパである古茂田氏の
書は、はからずも反対討論の役割を果たしていると思います。

 もっとも、自分にはお受験をさせるべき子も、またそもそも
妻もいないことに気がついて愕然としはしましたが。

「日本語本レビュー」ではありませんことお詫び申しあげます。


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 9月 16日 木曜日 0:52:06)

室伏哲郎監修『この辞書・事典が面白い!』トラベルジャーナル1999.6.20 ¥1200

「国語辞書ベスト10」(関根健一氏選)一位は小学館の『現代国語例解辞典』。『日本国語大辞典』が10位「改訂版作成中と聞くが、その作業が順調であらんことを祈る。」新明解はランク入りせず。

「漢和辞書ベスト10」(藁谷久三氏選)一位は『漢字源』。大漢和・廣漢和・大字源はランク外。

「ことわざ辞典」(上田佳代氏選)一位は鈴木棠三氏のもの。

「歳時記」

「英語辞書」「英英辞書」「実務英語翻訳トゥール」「外国人ガイドのための英語辞書」

「日本語の起源辞典」「日本地名事典」「日本古代人名事典」「卑弥呼と邪馬台国事典」「考古学事典」(安本美典氏選)

「日本の古典を読む辞典」(安本美典氏選)一位は時代別の上代編。以下、小学館古語・岩波古語・古事記索引・書紀索引・万葉索引・国書総目録・日本暦綴・日本国語大辞典・日本の神々

「図鑑ベスト10」(長山靖生氏選)五位に紀田順一郎氏『図鑑日本語の近代史』。

「日本歴史図鑑」(穂積和夫氏選)「仏像図鑑」(西上青曜氏選)「アウトドア図鑑」(甲斐崎圭氏選)

以下、西東万里氏・中村祐介氏選。
「電子版百科事典ベスト3」
「電子版国語辞書ベスト10」一位は学研Super。
「電子版英語辞書ベスト10」一位は研究者のリーダーズプラス
「セット版電子辞書」「電子版自然図鑑」「インターネット辞書」


そして「ヘンテコ電子辞書」の第十位に「大阪・東京アクセント音声辞典」が堂々ランクイン!
「ネタとしては最高なのだが、いかんせん値段が高すぎるということで、末席とした」とのことです。466020円というのは、全く個人では勿論、研究費でも一年分では買えない値段であります。


kazii さんからのコメント
( Date: 1999年 9月 19日 日曜日 1:02:03)

二つうえのyeemarさんのコメントへのコメント。(そういや、ここの掲示板では「カキコ」ということばは使われてませんよね。)
何を隠そうこの私、かの石原氏の御子息が通われていたI学院調布教室で、石原君のいたクラスの一つ下のレベルのクラスを
教えていました。あそこにイニシャルで出てくる人達は私のよく知った方ばかり。あの本については是非一言言いたい、と思ってました。
で、一言。かの著書を読む限りでは、はっきりいって石原氏は「やらせすぎ」。あそこまでしなくても石原君は桐朋中には合格した
でしょう。(彼の担当は何というかしらないが。)少なくとも氏自身があそこまで悲壮感をもって、氏自身がいろいろ動かれる必要はなかった。

もうひとつ、「学習塾批判」について。エリートというのはいつの時代にも必要で、エリートのためには英才教育が必要で、公立の小中学校
では英才教育をしていない、かつ、英才教育を望むものには資本主義の原理に乗っ取ったうえでそれが与えられる、という前提ならば、
塾は社会に必要なものだと私は思います。
たとえば、私の敬愛する森鴎外は間違いなく、公教育の外での教育をうけてかの地位についたのだし、そして、近代初頭には、鴎外がうけたような
教育はそれを望む誰にでも与えられるというものではなかったはずです。それが現在では対価を払えば、親がどんな地位にあろうとも子供に
それを与えることができる。これは社会にとって、とても大切なことだと思います。
とはいっても私も現在の「教育」における塾のあり方が最善だと思っているわけではありませんが。

という話はここでの話題から大きくずれますので必要ならば他でやります。
で、石原氏の著作についてもう少々。取り上げられている入試問題はほぼ御子息が受験されたところばかり(直接
には知らないのだけれども本を良く読めばわかる。)で、しかも内容がいわゆる「物語文」に(やっぱり文学研究者だけに。)
偏っていて、そのうえ取り上げられた問題のレベルも西東京最難関の桐朋中のレベルの問題が多く、ちっとも中学入試一般
に通用する内容ではない(指示語などの選択問題を「語感」で片付けられるのなら、入試の国語を教える苦労の半分は
飛んでしまう。)のだけれども、それが新潮選書となって朝日新聞の書評で取り上げられる話題本になるなんて。
あーなんてうらやましい、というやっかみ半分の冗談はさて置き、受験関係の国語の本というと文学の先生方が書かれる
ことが多く、語学専攻のものとしてはいまひとつしっくりしないものが多い(もっと「文法」的に読解できないか、という意味。)
のですが、国語学、日本語学関係のかたの書かれた「国語」の参考書(小学校〜大学受験まで)をご存知のかたが
いらっしゃいましたら教えてください。

私の知ってる限りでは

北原保雄(1984)『文法的に考える』大修館書店

明星学園・国語部『にっぽんご』むぎ書房

なんていうのが「いい感じ」なんですが。
---
しばらくぶりの「ことば会議室」に、この半年の間とても気にしていた書名を見つけたので、かなり興奮しながら
とりとめのないことを書いてしまいました。失礼しました。


佐藤@岐阜大 さんからのコメント
( Date: 1999年 9月 24日 金曜日 14:46:57)

山田俊雄『ことば散策』岩波新書

面白いです。実例を出発点にしているので、迫力が違う、といった感じです。また、言語経験が私とはかけ離れているので、新たな見方を多々見せられたような気がしました。その意味では新鮮。

ただ、語の新しい用法について、私とはスタンスが違うのが気になるといえば気になるか。程度問題かとは思いますが。

泡坂妻夫『鬼女の鱗』などのような推理小説とか、ちょっとマイナーな辞書類からも用例が採られていて、ドキドキしました。なんとなく、『気になることば』に似ているような気がして。ひょっとして、同じ話題が出てくるんじゃないかとヒヤヒヤしたりして。


Yeemar さんからのコメント
( Date: 1999年 9月 24日 金曜日 19:31:18)


>>同じ話題が出てくるんじゃないかと

「おとっさん」(p.29)の話は、私も拙欄で取り上げたものですが、
ことばをめぐるひとりごと「貫一さん!」
山田俊雄氏の雑誌連載のほうが先でしょうか。
「金色夜叉」「漱石」と、用例まで付合していて、なんだか
私がイタダいたようです。しかし違います。

ちなみに、「金色夜叉」の初版本の複製をみると、「貫一さん」
にはルビがありません。


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 9月 24日 金曜日 22:06:04)

その山田俊雄氏、三省堂『詞苑間歩』。上が出ていたので、買おうかと思い手に取ってみたのですが、目次に見覚えのある文字列が……。序文によると、角川の『詞林逍遥』『詞林間話』やこのたびの岩波新書と多く重なるらしく、3700円を惜しんでしまいました。

なるほど語源辞典 山口佳紀編 講談社 1300円は、やはり『くらしのことば語源辞典』の抜粋再編のようです。


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 9月 25日 土曜日 13:31:55)

上の方のkaziiさんへのコメントです。

この会議室で話題になった下のものなどどうでしょう。

それから「国語学、日本語学関係のかたの書かれた「国語」の参考書」ということであれば、土屋博映氏などが書いていると思います。原栄一先生とか。

国文法への近道(ことば会議室)


kazii さんからのコメント
( Date: 1999年 10月 10日 日曜日 14:56:24)

↑岡島先生、ありがとうございます。早速読んで見ます。


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 10月 21日 木曜日 12:40:29)

森博達『日本書紀の謎を解く 述作者は誰か』中公新書1502(1999.10.25)
中国語学の目で『日本書紀』を読み解いています。大変面白いです。氏の『古代の音韻と日本書紀の成立』(大修館)や『日本の古代14ことばと文字』(中央公論社、文庫にも)を読んだことがあっても、面白く読めます。
今朝手に入り、第2章まで一気に読んでしまいました(授業準備がおろそかになりました)。

「あとがき」の、「書き出すと、俄然面白くなって没頭しました。一時は飲○を忘れたほどです。」の○が、「食」でないのは、関西人らしいサービスでありました。


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 10月 21日 木曜日 21:19:13)

しまった。普通は「寝食を忘れ」ですね、「飲食」じゃなくて。


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 11月 10日 水曜日 15:00:38)

尾佐竹猛(礫川全次校訂解説)『下等百科事典』批評社1999.5.10
1910-1918『法律新聞』連載(「い」から「や」までで中断)の初の書籍化。犯罪に関する隠語集として。


Yeemar さんからのコメント
( Date: 2001年 8月 26日 日曜日 15:37:02)

池上彰『日本語の「大疑問」』講談社+α新書(2000.03.01)

著者は「週刊こどもニュース」キャスターのNHK記者です。政治・経済・社会・国際を平易に解説して定評がありますが、日本語の解説は意外でした。いま新書等で手に入る日本語関係の一般書にはだいたい目を通していて敬服。放送記者はかくありたし。本書を足がかりにそれらの一般書を読み、さらに専門書にのめり込む、となれば読者としては理想的。もう少し放送記者として日々接する放送の日本語についてページをさいてほしかったとは望蜀の嘆。

以下同書の索引です。

ページ:語
〔まえがき〕
3:被ばく(被曝)
4:ら抜き言葉

〔第一章 放送で苦労しています〕
16:(東京と長野の間を)結ぶ
17:暦の上
18:吉見百穴(よしみひゃくあな・ひゃっけつ)
19:二荒山神社(ふたらさん・ふたあらやま)
20:水面(みなも・みのも)
21:さわやか・すがすがしい・白夜(はくや・びゃくや)・池田弥三郎『暮らしの中の日本語』
22:雨模様・鳥肌が立った
24:NHKアナウンス室編『失敗しない話しことば』・早急・重複
25:標準語・共通語
26:〜とみられます・〜としています

〔第二章 とっても気になります〕
30:ムカつく〔注、1994年接したという。私は1992年に聞いています〕
31:NHK放送文化研究所「第一〇回現代人の言語環境調査」
32:〜円からお預かりします
33:おタバコのほう・ワタシ的には
34:コーヒーとか・「とか弁」・俵万智
35:『日本語よどこへ行く』・ら抜き言葉・見れない
37:国語審議会
38:閉めさせていただきます・さ入れ言葉・読まさせていただきます
39:司馬遼太郎『近江散歩、奈良散歩』
40:コーヒーでいいです
42:チョベリバ・チョー・超自然現象
43:井上史雄『日本語ウォッチング』・うざったい・うざい・まったりした
44:半クエスチョン・語尾上げ言葉・清水義範・NHKアナウンス室編『失敗しない話しことば』・井上史雄
45:『日本語よどこへ行く』・わたしって〜じゃないですか
47:平板化・サポーター・パンツ・ショップ
48:チーム・カレシ(彼氏)・カノジョ(彼女)
49:柴田武『日本語はおもしろい』・仲間うちアクセント・専門家アクセント・井上史雄『日本語ウォッチング』・地元の地名
50:金田一春彦・鼻濁音
51:柴田武『日本語はおもしろい』・永六輔・井上史雄
53:正田美智子・池田弥三郎

〔第三章 日本語はむずかしい〕
56:青田買い・青田刈り
57:情けは人のためならず
58:NHK放送文化研究所
60:江国滋『日本語八ツ当り』・気がおけない
62:役不足・NHK放送文化研究所
63:耳障り
64:濡れ手でアワを食う
65:名誉を挽回
66:寸暇を惜しまず
67:的を得た・例外にもれず
68:体調をこわす・ケンケンガクガク
69:「馬から落馬」言葉・元旦の夕方
70:期待して待つ・炎天下のもと・年内中・発売開始・捺印を押す
71:第三番目の人・被害をこうむる・犯罪を犯す・国広哲弥『日本語誤用・慣用小辞典〈続〉』
72:あわやホームラン
73:悲喜こもごもの発表風景
74:波紋を投げかけた・カンパツ(間髪)をいれずに
75:入水の準備
76:感字・痛勤電車・競艶〔注、「競艶」は古い。1931年に「競艶エロパレード」(天野喜久代)というレコードが出ています〕・銭制攻撃・通勤快足・乾坤一滴
77:遊意義・劣頭感・所ジョージ・「四字列語」・天下大兵(あまくだりだべー)・金利横並(かなり、おうへい)
78:ワープロ専用機・乾坤一滴〔注、著者のワープロでこう出た〕・入水
79:他人事
80:分退庁(分隊長)
81:発砲スチロール・校正おそるべし・衛生放送
82:閑話休題

〔第四章 日本語を捨てようとしたことも〕
86:森有礼・西周
87:志賀直哉・「改造」
89:教育使節団
90:村井実『アメリカ教育使節団報告書』
92:国語審議会・当用漢字・教育漢字
93:被ばく・被曝
94:学年別配当表
95:「日本語は論理的でない」
96:本多勝一『日本語の作文技術』・俵万智『日本語はすてき』・井上ひさし
97:ボキャ貧・てにをは
98:学校へ行く・学校に行く
99:金田一春彦『日本語の特質』
100:係り結び・「刑事は血まみれになって逃げる犯人を追いかけた」
101:「象は鼻が長い」
102:小池清治『日本語はどんな言語か』

〔第五章 漢字もあるからいい感じ〕
106:漢字、ひらがな、カタカナ
107:韓国語か朝鮮語か
108:ハングル・世宗
109:呉善花・膠着語
110:金田一春彦『日本語 新版』・大野晋・「タミル語起源説」
111:『日本語の起源 新版』
113:金田一春彦『日本語 新版』・万葉仮名
114:白川静
116:金田一春彦『日本語・上』
117:鈴木孝夫『閉された言語・日本語の世界』
118:金田一春彦『日本語・下』
119:鈴木孝夫『日本語と外国語』
122:鈴木孝夫『日本語と外国語』
123:被ばく・被曝
125:小泉純一郎厚生大臣・カタカナ語・ターミナルケア・デイサービス・ショートステイ・ノーマライゼーション・ホームヘルパー・インフォームドコンセント・スキーム
126:リストラ・リエンジニアリング・アウトソーシング・石川九楊・バブル
127:『二重言語国家・日本』・スイートルーム・ファーストフード・フリーマーケット
128:リハビリテーション・リハーサル・パソコン・マザコン・リモコン・エアコン・ツアコン・ゼネコン

〔第六章 言葉は生きている〕
132:吉田兼好『徒然草』・小林千草
133:『ことばの歴史学』
134:『後奈良院御撰何曽』・小林千草『ことばの歴史学』
135:小林千草『ことばの歴史学』・式亭三馬『浮世風呂』・きつい・超(チョー)
136:こだわる
137:「ネ・サ・ヨ」追放運動
138:全然
139:とても・芥川龍之介
140:柳田国男・見坊豪紀『ことばの海をゆく』・ら抜き言葉
141:国語審議会
142:鼻濁音
144:貴様・高島俊男『お言葉ですが…』
145:慣用読み・憧憬・消耗・洗滌
146:独壇場・中村明『センスある日本語表現のために』
148:国語審議会
149:井上史雄『日本語ウォッチング』
150:NHK放送用語委員会
151:金田一京助
152:金田一京助『日本語の変遷』・E電

〔第七章 言葉は文化を映す〕
156:アメリカ大陸「発見」
157:浅井信雄『マカオ物語』
158:地球の裏側・表日本・裏日本
159:山陰・山陽・逆単身赴任
160:留守番の主婦
161:女性都議会議員・倉島長正『正しい日本語101』
162:ポリティカリーコレクト
163:日テレ営業中・日テレ式
164:言霊・忌み言葉
165:『万葉集』・柿本人麿
166:敵性語・よし一本・一つ
167:犬も歩けば棒に当たる
168:転石苔を生ぜず
169:頑張る・丸谷才一『丸谷才一の日本語相談』
170:竹中平蔵・阿川尚之
171:竹中平蔵・阿川尚之『世界標準で生きられますか』

〔第八章 敬語を敬遠しないで〕
174:御中・俵万智
175:『日本語よどこへ行く』・敬語の敬遠・山口仲美
176:「おりましたら駅事務室まで」・申し出る
177:ご苦労さまでした・お疲れさまでした・お世話さまでした
178:「自分で自分をほめてあげたい」(ほめたい)・やる・あげる
179:有森裕子
180:国立国語研究所・愛知県岡崎市で面接調査
183:高島俊夫『お言葉ですが…』
184:田中克彦
187:金田一春彦『日本語の特質』・南不二男『敬語』
189:杉戸清樹
190:「これからの敬語」
191:池田弥三郎『暮らしの中の日本語』

〔第九章 日本語は美しい〕
197:語呂合わせ・ににんがし・にさんがろく・一夜(ひとよ)一夜に人見頃(ひとみごろ)・富士山麓にオーム鳴く
198:「ルート5」作戦(警視庁のオウム捜査作戦)
202:母国語と母語・藤原正彦
205:『源氏物語』


以下、# 岡島 昭浩 さんからのコメント
(Date: 2001年 10月 25日 木曜日 15:46:49)

 一部を立ち読みしただけで、レビューとまでは行かず、勝手な感想、揚げ足取りでしかないのですが、忘れないうちに書きとめたいと思います。

 小池清治『現代日本語探究法』朝倉書店 2001.10

 夏目漱石の「嗽石」という表記について宛字であるとしていましたが、これを単なる宛字としてしか書いていないのは不親切ではないかと感じました。読む人によっては「瀬石」と同様の誤字と認識するかもしれません。

「嗽」と「漱」は確かに別字ですが、ともに「くちすすぐ」の訓を持ちます。「嗽石」と書かれることもあるようで、大漢和にも「嗽石」で「漱石」を見よとあります。

 また「漱石」は「漱石枕流」から来たもので、「枕石漱流・漱流枕石」というべきを誤って言い、それを「漱石」は歯磨きで「枕流」は耳洗いと理屈を言った、ということでありますが、江戸時代、平賀源内の宣伝文で知られる「嗽石香」は歯磨き粉で、これも「石にくちすすぎ」の故事を踏まえた命名です。夏目漱石も多分、歯磨き粉の「嗽石香」を知っていたのではないかという気がしますが、これは明治頃の歯磨きの受容、源内の受容を調べてみなければ分かりません。


道浦俊彦 さんからのコメント
( Date: 2001年 11月 01日 木曜日 8:05:04)

*橋本治「橋本治が大辞林を使う」(三省堂2001,10,20)

「桃尻娘」の橋本治さんが日ごろ愛用している「大辞林」の”宣伝”本です。「この言葉を使え(使っても良い)」という辞書が良くて、「使うな」という辞書は嫌い、という風なことを書いていますが、その基準は「江戸語から立ち上がる辞書かどうか」なんだそうです。
(「広辞苑」は嫌いだとも。)
昨日(10月31日)出席した用語懇談会では、逆に「大辞林は信用できない」という委員の方が二人ほどいらっしゃいました。

同じく「広辞苑は嫌い」という趣旨で、
*谷沢永一&渡部昇一「広辞苑の嘘」(光文社2001、10、31)。

まだざっとした読んでいませんが、谷沢先生が指摘されているのは、「事典」機能の方の左傾偏向、渡部さんは、「辞典」機能、言葉の意味の「間違い」の指摘が主なようです。かなり過激。
「広辞苑は他人のふんどしで相撲をとったモノマネ商法」(谷沢)とありますが、その広辞苑をこき下ろしたこの本を売ることも、結局、同じ事ではないかなあなどと考えてしまいます。最近谷沢先生は、例の歴史教科書をこきおろしたり、活発にご活動のようですが、かなり世の中の出版物にご不満なようで。
新村出と広辞苑を取り上げた例のNHKの番組(プロジェクトX)にも、ハラガタッタようですね。「広辞苑にゴマをする特別番組までつくったNHK」というくだりがあります。(あの番組は個人的には「キライ」です。ドキュメントの手法をマネしたドラマだと思えば言いのですが、一般の人は「ノンフィクション」と思ってしまいそうな作りですからね。またそのうち問題になるかもしれません。)まあ、私も「広辞苑第五版」が出る時には「ミニ・新村出物語」みたいなのを作りましたから、谷沢先生に言わせると「ケッ!」てなところでしょう。
でもここまでコテンパンにこき下ろすのを読むと、かえって痛快ではありますね。閉塞感と将来への不安がうずまく現代、こういう言い切り型の本が、スッキリするので、売れるのかもしれません。
でも、なぜこの時期に「辞書」に関する本がほぼ同時に出たのかな?新しい辞書が、発売されるじきなんでしょうか?11月ってそんな感じがしますね。


佐藤 さんからのコメント
( Date: 2001年 11月 14日 水曜日 23:39:34)

亀井肇『平成 新語・流行語辞典 外辞苑』平凡社2000
419ページ+索引29ページ。年別五十音索引もあり。

去年のもので、紹介するのも気が引けますが。『月刊百科』に連載されていたものをまとめたもの。新語・流行語とはいえ、多分、私が知っているのは2割切るんじゃないかな。それだけ言葉が(無駄に?)生まれて消えるのですね。


【ワクドキする】一九九二年の言葉。中学生の女の子の感情を表すもので、ワクワクするけれども、一方でドキドキするという嬉しいけれども少し不安な感じ。よく感じが出ている。
*若者用語の中でも秀逸なものと言えよう。ある意味で定着していると言ってよいだろう。
〔例〕「今日ね、タクヤからデート誘われたの」「へーっ、〈ワクドキ〉じゃん」

 語釈、印象記(*)、用例の構成が基本。印象記には、どの程度流行って認知されたかどうかが書いてあることもあり、参考になるかもしれません。


道浦俊彦 さんからのコメント
( Date: 2001年 11月 15日 木曜日 7:54:38)

私もついこの間、購入しました。去年の7月に出ていたのですね。「月刊言語」のバックナンバーを パラパラ見ていて、気づきました。「辞苑」の外の言葉だから「外辞苑」だそうですが、では「辞苑」の内側の言葉は「内辞苑」でしょうか。いずれにせよ、耳の痛い話です。

さて。
「南河内ことば辞典〜やい われ」(富田林河内弁研究会)というのが8月に出ました。番組で10月末に紹介しました。自主出版です。お問い合わせは富田林私立中央公民館(0721−24−3333)まで。月曜休館です。
監修は大阪樟陰女子大学・日本語研究センターの田原広志さんで、約1000語の河内弁を収録しています。


Yeemar さんからのコメント
( Date: 2002年 04月 05日 金曜日 00:10:53)

こちらにもご紹介がありますが、

  斎藤美奈子『文章読本さん江』(筑摩書房、2002)

は読みごたえがありました。ベストセラーではあり、すでに多くのレビューが出ていること思いますが、私自身の理解をまとめるためもあって、できの悪い内容要約を試みたいと思います。

    *

まず、「文章読本」というジャンルでくくられる作法書の構造分析からはじまります。このあたりは、「文章読本」自体をテクストとした文章論の趣があります。谷崎、三島以来、これまでに出版された何十冊という類書を博引旁証し、これらの本がどういう態度で執筆されているか、また、そこで主張されている文章作法にはどのようなパターンがあるかを明らかにしてゆきます。

文章読本の筆者たちの主張を総合すると、結局、かれらの頭の中には文章に関して階層意識があって、究極的には印刷されてみんなに読まれる文章こそがもっとも階層の高い文章と考えられていることが指摘されます。ところが、作法書に則って従順な態度で書かれただけの文章が印刷に耐える魅力をそなえることはむずかしいはずであり、「文章読本てのは、だれの役に立っているのか、ますます不可解なジャンル」(p.131)と疑問が呈されます。

にもかかわらず「文章読本」のたぐいが続々生まれ、読まれているのはなぜか。それは、近代以来の作文教育に原因があるのではないか、というところから、今度は明治以来の作文教育の歴史に論が移ります。この部分では、作文教育史にとどまらず、文体史、国語国字問題論争史などにも周到な目配りがなされています。

近代の作文教育の歴史は、手本を忠実にまねする漢文くずしの作文から、「思った通りに書く」ことを奨励する綴り方教育に移り、現在の「読書感想文」などにもこの「思った通りに書け」という流れが受け継がれていることが述べられます。

戦前から戦後〜現代までの「文章読本」の論点として、「思った通りに書け」(谷崎)とか「書くな」(清水幾太郎)といったようなことがいわれるのは、作文教育の潮流と軌を一にしているというのです。

学校教育では、ほんとうに「思った通りに」書くと教師に怒られるので、生徒が実際に書くのは「先生に褒められる優等生の文章」でしかない。そのため、学校教育では文章をつづるおもしろさを味わえない。「大人用の文章読本は、この〔作文教育ではみたされない〕穴を埋めるものとして要請されてきた面が大きい」(p.206)と筆者は結論します。

筆者の論は最後に、インターネットの掲示板などで多くの人が(私もそうですが)猛然と書き、読んでいる現在、「文章読本」は存在しうるのかどうかというところにまで及んでゆきます。

    *

「文章読本」から説き起こして、近代の日本人の書写生活史を掘り下げる、視野の広い評論で、とても興味深く読みました。

読書感想文というものがなぜ生まれたのかの論も大いに納得できました。豊田正子「綴方教室」にみられるような生活実感的、私小説的な綴り方が奨励されたことの延長線に読書感想文はあり、本を読んで子どもが意識変革をおこす、その過程が私小説的に描かれているのが「よい読書感想文」らしいのです。つまり、読書感想文というのは、書評でもなく、書評のプリミティブなものですらないのでした。

私は中学校のころ、「感想文」といえばよく北杜夫氏の小説をとりあげていましたが、「この○○という作品は、北氏の他の小説に比べてどうも質が落ちるようで……」などと、いっぱしの評論家のような文章を書いていましたっけ。こういうのはハナから「読書感想文」の埒外に置かれるのでしょう。

「文章読本さん江」では、筆者がいろいろな文体を用いて遊んでいるのも見どころです。丸谷才一の『文章読本』に触れるくだりではいきなり旧仮名遣いになったり、棒引き仮名遣いのくだりでは「……とゆーふーにいえるのでわなかろーか」となったり、そのほか、抱腹絶倒のしかけが随所にあります。


◆おまけ ことばのくずかご

思えば本多は、谷崎と三島が鼻にもかけず、清水が軽蔑と敵視の対象にした文章会の民衆階級=新聞畑の人である。(p.42)
(はなも引っかけず、または、歯牙にもかけず?)

〔……〕とのたまふたどこぞの王妃と同じで(p.50)
(旧仮名遣いのまねの個所。「のたまうた」)

ほほえましい」や「土性骨」のような流行語ばかりでなく(p.72)
(清水幾太郎『論文の書き方』1959からの引用)

文章読本には「どこかで見たぞ」引用文がときどきある。(p.102)

なんせかんせ近代の書きことばは印刷との関係が深いのでござる。(p.147-148)
たとえば「くわなのかい」の人々(p.148)
(「かなのくわい」。校正のペンの線がずれた?)

 さらに明治三三(一九〇〇)年には、小学校令の改正にともなって、文部省は教科書の国字表記にかんする原案を提出した。〔……〕かなの字体を一定し、変体がな(ゐをゑ)を廃止し、(p.149)
(ゐをゑは正かなで、変体がなではない。かなの字体を1種類に定めた結果、それ以外の仮名を変体がなと呼ぶようになったのだ)

私に言はせれば、これなぞは、無用な扮飾と誇張とに充ちた、全然排斥すべき悪どい駄文である。(p.163)
(鈴木三重吉『綴方読本』1935からの引用。肯定で「全然」の使用、当て字「悪どい」)

「苦労が耐えないお家のようすが生き生きと活写されていてすばらしい作品ですね」(p.170)
(絶えない?)

そして女からかつてゐながら、ビールやソーダ水などをのんでゐる。(p.171)
(楢原富士夫「今の世の中」(尋常小学校四年)、雑誌「綴方生活」1929より引用)

 こんな評言が、はたして戦後生まれの現代っ子(ということばが流行したのは一九六二年である)にあてはまるだろうか。(p.199)

人間には、通じて昔を尊び強者に屈従するといふ性質があつて、古人の言つた事だ、先進国の大家の書振だといふと、(p.217)
(五十嵐力『新文章講話』1909からの引用。『日本国語大辞典』には18 94年、1933年、1957年の用例)


Yeemar さんからのコメント
( Date: 2002年 04月 05日 金曜日 09:04:09)

正誤訂正

上記の「おまけ ことばのくずかご」(=斎藤美奈子氏の文章を読みつつ目に付いたことばを書きとめたもの)のうちの正誤です。

誤思えば本多は、谷崎と三島が鼻にもかけず、清水が軽蔑と敵視の対象にした文章会の民衆階級=新聞畑の人である。(p.42)

思えば本多は、谷崎と三島が鼻にもかけず、清水が軽蔑と敵視の対象にした文章の民衆階級=新聞畑の人である。(p.42)

勢いに任せて長文のコメントを書きましたもので、正確さへの配慮が不十分なコメントになっているかもしれません。ご了承ください。


Yeemar さんからのコメント
( Date: 2002年 07月 10日 水曜日 12:54:33)

記事メモです。

●「文藝春秋」2002年8月号
 「なんだこりゃ、中国の漢字 世界の四地域に三種の漢字があるのをご存じか」高島俊男
 ・中国の簡体字、日本の常用漢字の字体を批判。ところが、中国では香港・台湾との交流の影響で、看板や雑誌名などでは繁体字に戻っている例が見られるようになったと、例を挙げて報告。

こんな記事もありました。

●「ダカーポ」2002.07.17
 特集「日本語ブーム大検証!」
  ・日本語の20年(年表)
  ・人気の「日本語本」を徹底分析。見えてきた名文・美文の条件
  ・心の故郷の喪失か それとも……いまなぜ、日本語ブーム?(紀田順一郎、吉田司〔インタビュー〕)
  ・脳波で検証! 声に出して読むと、ほんとうに日本語が身につくのだろうか?
  ・『官能小説用語表現辞典』から考える日本語(文・永江朗)
  ・お隣、台湾や韓国にも自国語ブームはちゃんとあった(文・丸目蔵人)
  ・アフガンの平和を築くつづり方教室
  ・発言でたどる小泉首相の一年
  ・教科書から漱石、鴎外が消えたことで、学力は低下する?
   〔国語教科書比較〜こんなに変わった〕
  ・笑いが取れる日本語はぐっと言文一致の方向に進んでいる
  ・辞書の可能性 ネットを駆使して変容、増殖する日本語を編んでゆく〔日本国語大辞典など〕
  ・ネット上の日本語(田中克彦〔インタビュー〕、新保信長)〔2ちゃんねる用語など。「逝ってよし(出て行け)」「氏ね(死ね)」「がいしゅつ(既出)」「すくつ(巣窟)」「凶(X-BOX)」「魔鬼子(田中真紀子)」「ムネヲ(鈴木宗男)」「鳩兄(鳩山由紀夫)」「クニヲ(鳩山邦夫)」〕
  ・町田康さんに聞く 言葉に拘泥しすぎる人間はそこから前に進めなくなる


道浦俊彦 さんからのコメント
( Date: 2002年 07月 15日 月曜日 17:19:38)

既にほかのスレッドに書きましたが、「辞典・新しい日本語」(井上史雄・鑓水兼貴、東洋書林、2002・6・10)は面白いですね。新方言がふんだんに採録されていて、「そうそう、最近こんなふうなこと、いうヤツいるよな。」とうなずきながら読めます。4500円と、ちょっと高いですが。
千葉の山田良夫さんと言う方が自費出版された「重箱の隅誤用辞典」(3000円)、付録の「校閲閻魔帳」がおもしろいです。今日手元に届いたので、まだ、少ししか読んでいませんが。


Yeemar さんからのコメント
( Date: 2002年 07月 15日 月曜日 21:32:33)

『辞典〈新しい日本語〉』には「イミプー」というのがあります。

「今月の流行語予報」索引」にある「意味プー」は、同辞典では

「相手の言っていることが分からないときにかけることば」。沖縄県高校生に分布(伊礼1998)。
とあります。伊礼1998は、伊礼智子・下地雅美「若者ことばについて」方言6(沖縄国際大学野原ゼミ)のこと。同資料には「イミプー」と同じ意味のことばとして「イミハー」「イミヨー」があるそうです。

「意味プー」が沖縄の若者ことばというわけではなく、全国流行語として入ってきた「意味プー」が、沖縄で「イミハー」とか「イミヨー」とかに分化したということでしょうか。


Yeemar さんからのコメント
( Date: 2002年 09月 21日 土曜日 13:27:41)

樋口裕一『日本語力崩壊 でもこうすればくい止められる』(中公新書ラクレ、2001.10)

タイトルから、いわゆる「日本語の乱れ」糾弾本かと思いつつ手に取りましたが、著者は受験生の小論文指導者であり、日本語論というよりは教育論の本でした。その意味では、やや看板にいつわりあり、少なくともあえて売れるタイトルをつけたという印象があります。内容に即するならば、さしずめ『小論文が教育を変える』でしょう。つまり、これは小論文のすすめの本です。

論旨は、(1)今般の「ゆとり教育」には反対だ。個性を奪う悪平等を助長するものでしかない。(2)かといって、詰め込み教育に回帰せよと主張するものでもない。従来の国語教育、とりわけ国語の入試問題はひどいものだ。(3)根本的解決策は小論文教育だ。学生に小論文を書かせることにより、個性を伸ばし競争を重視する真の「ゆとり教育」が生まれる。

落ちこぼれもいじめも学級崩壊も、入試改革も、小論文の導入で一挙解決だ!……とまでは書いていませんが、勢いとしてはそんな感じです。少々、著者の手前みそという印象はあります。しかしながら、筆者の論を追ううちに、日本語、ことばについての教育というものは、究極的に、学生の思考力を高め個性を伸ばすことに結びつくべきである、少なくともそれを目的の一つとしてとらえるべきであるという気がしてきました。

古典文法や類義語の比較や、漢字書き取りや方言調べといった教育も、思考の道具をうまく使えるようにするといった目的に結びついていないかぎり、意味が薄いかもしれぬとも思い始めました。(この問題については、私は「なぜ、古文を……」のスレッドに投稿する以前から考え続けています。)

本書の物足りない点は、学生の日本語力がどのように崩壊しているのか、その実例がとぼしいという点です。現場で教えている筆者ならではの報告をもう少し読みたかったと思います。

筆者はホームページも用意しているので、実例はそこで見てくださいということかもしれません。暇があればじっくり訪れてみようと思います。


Yeemar さんからのコメント
( Date: 2002年 09月 21日 土曜日 14:05:46)

上記樋口氏のホームページには、とくに日本語力崩壊の実例はないようでした。

ところで、早稲田大学第一文学部の入試科目は、1985年度以来「国語・英語・小論文」でしたが、2003年度から小論文試験が廃止されます(一般入試科目変更とセンター試験利用入試導入について)。あまり知られていないかもしれません。

これについて、筆者樋口氏ならば、「時代に逆行している」と言われるでしょうか。


UEJ さんからのコメント
( Date: 2002年 12月 13日 金曜日 13:38:46)

自分の宣伝で申し訳ないですが、こんな本を出しました。

ワールド・ワード・ウェブ ― ことばの雑学コレクション
研究社 / 本体1,200円
四六判 / 並製 / 192頁
ISBN 4-327-37688-4

いわゆる「日本語本」という範疇では無いのですが、
興味をもっていただけたらお目通しくださると幸いです m(_"_)m

『ワールド・ワード・ウェブ』刊行のご案内


道浦俊彦 さんからのコメント
( Date: 2002年 12月 16日 月曜日 22:32:23)

さっそく購入いたしました!これから拝読いたします。もちろん「WWW」=「ワールド・ワイド・ウエブ」のもじりですよね。


skid さんからのコメント
( Date: 2002年 12月 16日 月曜日 23:06:02)

コンビニで、文庫本に日本語関係のものがあると、とりあえず購入します。
文庫本の場合、一般向けに面白おかしく書いたものが多く、根拠となる資料などは記されていないので物足りないのですが、後から探すとなると面倒だし、一度返品されてヤスリをかけられたものは嫌なので。
最近買ったのは『爆笑!日本語教室』(PHP文庫)ですが、これは3年前に三省堂から出た『笑ってナットク国語戯典』の焼き直しでした。
それから、土屋道雄著『例解 おかしな日本語 正しい日本語』(柏書房)を昨年出た姉妹編の『例解誤字辞典』と一緒に購入。
どちらも辞典形式です。

  そーゆー
  「そーゆー」は日本語として認めがたい。新しさをこんなところに求め
  ているのだろうか。独りよがりもはなはだしい。「そーゆー」のやめて
  くれない! また、「すっごく」は「すごく」としてもらいたい。

著者の好みじゃなくて、どうしてなのか理由を書いてくれないと読者は納得しないと思うのですが。


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 2002年 12月 16日 月曜日 23:56:34)

 福田恆存一派の人ですね。

 日本語関係の文庫本データをまとめかけて挫折したものを以下に書きます。去年ぐらいで止まっています。

 なお、私はヤスリが入っていようと、100円で買えるのが嬉しいくちです。

文庫リスト


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 2002年 12月 17日 火曜日 00:00:20)

 改行を解釈してくれないブラウザで見ると、醜いですね。ソースを見るようにしてください。

 新書は、文庫に比べて、いっそう整理がされていません。

新書リスト


UEJ さんからのコメント
( Date: 2002年 12月 17日 火曜日 11:29:27)

> さっそく購入いたしました!これから拝読いたします。

道浦さんどうもありがとうございます。
それにしてもお早い…。
作者の私でもようやく今日手にとったところです(海外在住なので…)。

> もちろん「WWW」=「ワールド・ワイド・ウエブ」のもじりですよね。

ご推察の通りです。
でも「ワールド・ワード・ウェブ」で検索すると、
「WWWはワールド・ワード・ウェブの略で…」といったような
勘違いページが結構引っかかったりします ^^;


skid さんからのコメント
( Date: 2003年 01月 12日 日曜日 07:49:55)

最近、珍しく新刊本を買い込みまして『ワールド・ワード・ウェブ』も入手いたしました。
それで、ちょっと気になったのが「ガッツ・ポーズ」の語源について。
ガッツ石松がタイトル戦で勝ったのは1974年ですが、その前の年に『ガッツボール』というボーリング雑誌で、ストライクをとったときのポーズを紹介した「ガッツポーズ」という記事があったそうです。
私はテレビ番組でその雑誌を見たのですが、ネット検索でその件を書いているページも見つけられます。
「ガッツ・ポーズ」など、「おまけ」にある言葉は索引に載っていないのですね。


skid さんからのコメント
( Date: 2003年 01月 12日 日曜日 04:31:23)

正確には、週刊『ガッツボウル』(学研、1972年創刊)でした。
ボーリングじゃなくて、ボウリングですね。


UEJ さんからのコメント
( Date: 2003年 01月 13日 月曜日 08:10:58)

skidさん、読んでくださってありがとうございます。
ガッツポーズのボーリング説は不勉強にて知りませんでした。
検索で見つかるページの中で一番詳しいのは↓の「ガッツポーズ」の項でしょうか。
ガッツ石松がリングネームを鈴木石松からガッツ石松に改めたのもこの試合からだそうで、
「ガッツ」という言葉自体がこの頃流行っていた?

"おまけ"も索引の対象ではあるのですがページ数の関係もあり、
原語と発音が近い外来語は省いています。
ちょっと不親切で申し訳ないですが「gut」で引いていただければ幸いです。

格闘技用語カ行


skid さんからのコメント
( Date: 2003年 01月 13日 月曜日 17:16:46)

1971年に「ガッツ・ジュン」なんて高校野球のスポ根ドラマがありました。
ちょっと流行りだったのかもしれませんね。
日本語索引の五十音見出しは、項目数が少ないので「あ行」「か行」……「や行・ら行・わ行」とすれば、もう少し項目を入れることが可能になります。

もうひとつ、「おまけ」にあるプッシュホンの「#」について。
たしかにNTTなどではシャープと言っていて、一般的に音楽記号の「♯」と間違えることが多いですね。
校正で直しを入れても、印刷所に通じないことがあります。
この「#」は英語でも普通はナンバー・サイン(番号記号)というのではないのでしょうか。
外国語のことはさっぱり分からないのですが、パウンド・キーとは記号そのものではなく、その記号があるキーのことを言っているように感じます。

それから、本文の英語で部分的に書体を変えているものがありますけれど、よく見ないと違いが分かりにくいですね。
研究社の別の本では、同系統のボールド体を使っていました。
この書体の選択は、編集者の判断なのでしょうか。
些末なことばかりで申し訳ありません。


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 2003年 01月 13日 月曜日 17:30:56)

 「ガッツジュン」のことを書こうかと思いましたが、踏みとどまっていました。「柔道一直線」の後続番組ですね。


UEJ さんからのコメント
( Date: 2003年 01月 14日 火曜日 05:26:18)

> この「#」は英語でも普通はナンバー・サイン(番号記号)というのではないのでしょうか。
> 外国語のことはさっぱり分からないのですが、パウンド・キーとは記号そのものではなく、その記号があるキーのことを言っているように感じます。

おっしゃる通りで、この文の流れからいうと「パウンド・サイン」とすべきでした。
このマークに関しては、pound sign, hash mark, number sign, space markと様々な呼び方があるようですが、
日常会話で最もよく聞くのは(やはり電話のキーのことを話す場合が多いからか)「pound key」もしくは「pound sign」です。

これで思い出したのですが、このトピックについて調べていた際に、
「#」のことを「バンスマーク」と呼ぶ、と説明しているWebページが多くあることに気付きました。
英語でこの表現を使っている例は私自身聞いたことなく、また元の単語も思い浮かびません。
他の言葉関連サイトでも聞いてみたのですが、結局事実は分からずじまい。
もしご存知の方いらっしゃれば教えて下さい。

> それから、本文の英語で部分的に書体を変えているものがありますけれど、
> よく見ないと違いが分かりにくいですね。

さすがに目の付け所が違いますね (^^;
書体は編集の方にお任せでした。

重版の際にはこのスレッドを校正・改良用に参照させていただきたいと思います m(_"_)m


skid さんからのコメント
( Date: 2003年 01月 18日 土曜日 00:51:20)

奥秋義信著『よく使うのに間違っている日本語』(中経出版、2002年8月)より。

  [注]日本新聞協会に加盟する各社(放送も含む)は、「箇条」を「個
  条」と書くことにしています。現在の常用漢字を将来改める準備として
  の「補正案」を先取りしていからです。補正案では「個」にカの読みを
  加え、「箇」を削除する方針になっています。

最近になって日本新聞協会の新聞用語懇談会では使える漢字を増やしたりしたそうですが、従来「個」だけを使ってきたのは当用漢字からの方針を変更することを拒んでいたからで、先取りなんかしているとは思えません。
常用漢字の「補正案」というのは初耳なのですが、本当なのでしょうか。


道浦俊彦 さんからのコメント
( Date: 2003年 01月 19日 日曜日 06:25:06)

日本新聞協会、新聞用語懇談会の委員をしていますが、「常用漢字の補正案」というのは耳にしたことがありませんけど・・・。
各新聞社や放送局では、「箇」のかわりに、原則平仮名の「か」を使うようにしていると思います。「3か条」というふうに。少なくとも日本テレビ系列は、そうです。


skid さんからのコメント
( Date: 2003年 03月 04日 火曜日 15:48:10)

ついに「週刊ガッツボウル」を買ってしまいました。
創刊号から第31号までのうち、3冊抜けていて28冊。
隔週刊なので、ほぼ1年分です。
しかし、残念ながら「ガッツポーズ」特集号は抜けていました。
それでも、創刊第2号(1972年11月)には「ガッツポーズ」が使われていたので、日国友の会に投稿しておいた次第です。
1週間前の投稿がまだ載らないから、来週中にご覧いただけるかどうか……。


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 2003年 03月 05日 水曜日 08:52:48)

 早くも出ましたね。

ガッツポース


skid さんからのコメント
( Date: 2003年 03月 05日 水曜日 17:39:58)

もしかして、ここに書いたのをご覧いただいて繰り上げてくださったのでしょうかねえ。
ザ・ドリフターズの「8時だヨ!全員集合」でゲストがポーズをきめたのは、たぶん仲本工事の体操コーナーでのことだと思うんですけれど、それが始まったのは1973年だそうです。


Yeemar さんからのコメント
( Date: 2003年 03月 21日 金曜日 19:55:27)

「文藝春秋」が創刊80年を迎え、坪内祐三編『文藝春秋 八十年傑作選』(文藝春秋)を出しました。過去の『文藝春秋』から名文章が選り抜かれています。

労作、といってよいのだろうと思います。これを作るには、単純計算で12×80=960冊におよぶ雑誌の記事を検討したのでしょうから。過去の同趣の企画、たとえば『短編小説傑作選 戦後50年の作家たち』(文藝春秋)、『新潮名作選 百年の文学』などよりも編集が面倒だったでしょう。値段も、2500円とやや高めです。

戦前のものは旧仮名遣い。また、昭和30年ごろまでの文章は漢字も旧字体を用いています。これは原文に忠実なのでしょうか。ところどころ「ママ」とあって、勝手に直してはいないことが分かります。異体字などはどう処理されているのでしょうか。

挿し絵は、発表当時の挿し絵を使用している場合が多いようです。広告も古いのがそのまま使われていますが、必ずしも記事の横に載っていた広告を使っているわけではないようです。何年何月号のものとも知れぬ広告が出ています。せめて小さく括弧に入れて(○年○月号)と注記してほしかったところです。

内容は、開巻冒頭に「日米戦争はまさかないと思ふが」という1924年の武者小路実篤の文章が出ていて、「日本は亡国にはならない国と思ふが、しかし米国と戦争したら、その結果は見えすぎてゐる」「日本の運命は今実に大事な時で、狂ひかけてゐるのを感じる」と書かれてあって、はっとします。大正末年にこのような預言的なことを書いていたのですね。佐藤鋼次郎『日米若し戦はば』が出たのが1920年ですから、日米戦争についての議論が盛んであったろうことは納得できるのですが。

また同書収録の露伴学人「校正の研究を読みて」は、大阪毎日新聞社校正部編『校正の研究』の書評。これは、同書の改訂版『文字と闘ふ』にそのまま再録されました。

この『傑作選』と時を同じくして、雑誌『暮しの手帖』が過去の記事を再録した保存版『暮しの手帖特別号「叱る」』を出しました。あたらしく字を組み直したページもありますが、古い記事をそのまま写真版で印刷してあるページもあります。日本語関係のものとしては、安藤鶴夫、幸田文らの筆になる「言葉づかいについて」がおもしろい記事です。

古い雑誌記事が復刻の形で手にはいるのはありがたいことです。正確に復刻されているかどうかには疑問が残るとしても、手軽に昔の言い回しに触れることができます。


skid さんからのコメント
( Date: 2003年 03月 21日 金曜日 23:09:42)

『校正の研究』は、昭和3年の薄表紙本と昭和4年の厚表紙本(春陽堂発売)がありまして、「世評一斑」は昭和4年から載っています。


skid さんからのコメント
( Date: 2003年 05月 11日 日曜日 22:09:10)

道浦さんの『「ことばの雑学」放送局 「新語・造語・迷用法」をアナウンサーが楽しく解説』(PHP文庫)を買いました。
ちょっと気になったのは「まったり」についてです。
味覚の「まったり」が流行したのは、「煮詰まる」の項目で登場している「美味しんぼ」によるところが大きいのではないでしょうか。
それから、日本国語大辞典(第二版)に「落ち着きがあり奥のある感じ」の用例で、
  *江戸大坂芝居問答(1830-44)大坂の方「義太夫もまったりと面白さ」
があります(味覚の方の用例は1972年)。

方言資料では「ゆったりしたさま、緩慢なさまを表わす語」として、
  滋賀県蒲生郡「近江八幡地方方言集」1932
     神崎郡「滋賀県神崎郡役所稿」1907頃
  京都市「京言葉」1946
  奈良県南大和「南大和方言語彙」1936

味覚の方の方言資料は、
  滋賀県彦根「彦根ことば」1952
  大阪市「大阪方言事典」1955
があります。
どちらかというと味覚に使われる方が新しい感じなのですが、いかがでしょうか。


田島 さんからのコメント
( Date: 2004年 03月 11日 木曜日 11:06:08)

ご存じの方もいらっしゃるでしょうが、来月九日に、大槻文彦の『言海』(ちくま学芸文庫)が出るようですね。予価は二千二百円だそうです。


岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 2004年 03月 11日 木曜日 14:24:50)

 私は知りませんでした。1280ページ、ということのようですが、影印なのか、組み直しなのか、どちらでしょう。影印だとしたら、折り込みの分をばらしたとしても1250ページには達さないような気がします。
詳しい解説がつくのでしょうか。

skidさんは情報をお持ちでしょうか。あるいは関わっていらっしゃるとか。

筑摩書房近刊


skid さんからのコメント
( Date: 2004年 03月 11日 木曜日 17:28:59)

PR誌「ちくま」は数カ月未開封という状態なので全然知りませんでした。
直接問い合わせてみたら、影印だそうです。
詳細は聞きませんでしたが、どの版を使ったのか、誰が解説を書いたのか、興味津々ですね。
なお、昭和4年に文庫判より少し小さい四六半裁の寸珍本(初版、10版、15版)が出ています。

posted by 岡島昭浩 at 15:09| Comment(0) | TrackBack(0) | ■初代「ことば会議室」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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