関西の人が、「〜やんかぁ」と言うのがとても気になります。
「明日バイトすんねんやんかぁ」
って言われても私あなたの予定なんて知らないよ。と言いたくなります。
相手が知っていることに対して使うのなら分かるのですが、
知らないことに対しても使うみたいです。
最近比較的若い世代が、文章の途中で確認を求めるように語尾を上げる言い方が
ありますが、それに似ているのかな、と思います。
私は関西で暮らしたことがないのでニュアンスがよく分かりません。
分からないためか、とても違和感を感じるのです。
小矢野哲夫 さんからのコメント
( Date: 1999年 5月 31日 月曜日 9:16:08)
これは、「〜じゃないですか(ぁ)」の関西弁でしょうね。
「〜じゃないですか」には3つの用法があるとされています。
世論調査報告書『平成9年度 国語に関する世論調査(平成9年12月調査)』(文化庁文化部国語課)
によると
(1)「(店員に反論して)広告には5割引きと書いてあるじゃないですか」
(2)「(近所の人の会話で)年末はどこの店も込むじゃないですか」
(3)「(初対面の人に)私ってコーヒーが好きじゃないですか」
「明日バイトすんねんやんかぁ」は、相手が知らない自分の情報について言っているのですから、(3)の用法に近いでしょうね。
「明日バイトがあるんだよ。だから、〜」というように、後に続くはずの内容の理由づけとして働くばあいもあるようです。
こう言われたら、「(あ、)そうなんや」と返しましょう。
「(あ、)そうなんや」は、「あした、バイトがあんねん」と相手が言った後にも使えます。
UEJ さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 01日 火曜日 6:14:40)
英語でも「you know?」という似たような表現がありますね。
「You know? I bought this book yesterday.」
などと話しかけられると「そんなこと知る訳ないだろう」と思ってしまいます。
本人は単に「ねぇねぇ、聞いてよ」くらいの意味で使っているわけですが。
# こんなページもあります↓
→ 「じゃないですか」の自己主張
岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 01日 火曜日 11:43:01)
「じゃないですか」よりも、関西地方における「やんか」の方が、使用頻度が高い気がする、という感覚は私も持っております。ただ、私は関東地方の若者と接する機会がほとんどありませんもので、よくは分かりません。ききさんはどちらにお住まいなのでしょう。
言魔 さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 04日 金曜日 23:35:44)
類似する言葉で、昨今、老若男女を問わず、
「そう思わない?」というのがあります。
私は、「思わない。」と答えては人々に嫌われていますが...
このニュアンスは、昔つきあいのあった米国人が名言を
残しております。
When Japanese make a statement, that is a question.
When Japanese make a question, that is a statement.
→ 言葉のよろずや
峰@大阪 さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 05日 土曜日 19:38:22)
「〜やんかぁ」は、「〜じゃないですか」というより
「〜なんだよね」に近いと思いますが・・・
【東京編】
店員A「明日、ぼくのかわりに出勤してくれないか?」
店員B「明日はちょっと・・・デートなんだよね」
店員A「そうなのか、じゃあ仕方ないな」
【関西編】
店員A「明日、ぼくのかわりに出勤してくれへん?」
店員B「明日はちょっと・・・デートなんやんかぁ」
店員A「そうなんや、じゃあしゃあないな」
いかがでしょう?
小矢野哲夫 さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 05日 土曜日 21:19:42)
「〜やんかぁ」は、「〜じゃないですか」というより
「〜なんだよね」に近いと思いますが・・・
ということですが、姫路市出身の学生のコメントに基づいて書きました。
きょう、6月5日、高槻市で行われた第11回「すっきゃねん若者ことばの会」がありました。
そこで、「なにわことばのつどい」の事務局長である中井正明さんの発言で、「〜やんか」は女性語だそうです。
男は「〜やんけ」を使うとか。
ちなみに会の名称の「すっきゃねん」も女性的な表現だそうです。
つまり、身体感覚・内部感覚に根ざした地域語というような捉え方がいるようです。
ボク自身は形式面だけを問題にしてきましたが、生身の人間の発することばに目を向けたいと思いました。
たしかに、「そうなんだよね」に近いかも知れませんが、「あ、そうなんや」みたいに、モロに受け止めないでスカした対応をするような感じもしました。
でも、ネィティブじゃないから、よう分かりません。……です。
きき さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 06日 日曜日 23:49:35)
同意を求められているわけではないのですね。
こんど、知らないことについて「やんか」と言われたら、うんうん、とうなづいてやり過ごすようにします。
(ここで新たな疑問発生。「うなずく」が正しいの?これは別に投稿します)
感覚的にわからない表現なので、少々努力が要りますが・・・。
相手の懐を探るような言い回しが大流行で、英語圏でも同じ現象があるとのこと。同意を求める「やんか」が時代とともに変化したということなのでしょうね。
ふと思ったのですが関東の「じゃん」に似ていませんか?
「じゃん」は主に同意を求めるときに使うと思うのですが、相手の知らないことについても若者的な感覚では使うような気がします。
「じゃないですか」は丁寧語なので、仲間内で使う「じゃん」の方が、より「やんか」に近いと思います。
>岡島昭浩 さん
私は現在は東京都在住です。育ったのは静岡県です。
岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 08日 火曜日 10:08:05)
「じゃないですか?」の調査については、地域差についての情報が得られす、もやもやしていました。
ききさんが、東京にお住まいで、「関西の人が……」とおっしゃっているのを聞くと、ますます地方差が気になるところです。関東の「じゃん」が相手の知らないことについても使う、ということですが、そういう実態を知りたいと思っていたのです。
きき さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 19日 土曜日 3:35:21)
「新方言辞典稿」というのに巡り会いました。
なるほどなるほど。
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〜ヤン 「ではないか」。関西でジャンの代わりに「エーヤン」「アルヤン」のように使う。若者では中部や四国九州にも広がっている。関西では「山だ」を「山ヤ」のようにいうので、デハ→ヤになった。京都のみやげ物風方言集にも登場(加納1994)。ヤンカのカが脱落してヤンになった。カの脱落は近代日本語で疑問表現に疑問助詞を使わなくなる傾向に合致する。ヤンカよりヤンがやさしい感じがするという内省は、politeness理論でも説明できる。<用法>自分しか知らないことについてヤンカ・ヤンを使うのは壮年層では大阪奈良から京都府南部だが、大学生では近畿全域(中井1998)。<分布>泉南市1991。京都市の若い世代の90%が使用;老年層も半数が使う(岸江他1997)。京都市大阪市の若年層で増加中;老年層で大阪府全域には及んでいない;京都府でもまばら、中年層で和歌山市まで進出(岸江1997)。阪神間淡路島で普及、今は大多数(友定1994)。広島県女子大生の4分の1近く使用(友定1997)。山口県で増加(藤田1990)。下関市、北九州市全域の高校生使用、近畿新方言の伝播(岡野1996a)。新日p.288,282。福岡県の若者に増加(陣内1993:102,110)。
〜ヤンカ 「ではないか」。<起源>一番早い報告は、京阪のこどもや労働者がヤンカ・ヤンケーを使うという戦前のもの(境田1939)。大阪では「明治か大正のころ若い女性間に生まれ」たという(前田1977)。「昭和の初年頃か、大正の末年頃から、大阪の若い婦人のあいだに・・・生まれ・・・流行し・・・」とも(楳垣←佐藤1990)。三重県亀山市では戦後すぐの一〇代に普及しているので、昭和はじめにでてきたと考えられる(堀田1947)。1953年頃、亀山に帰省した服部四郎が、同級生が成人後に使いはじめたことに気づく(服部1956)。1960年代に大阪を中心に近畿地方各地の都市部(の若い世代、女性)に普及しているので、大阪からの伝播と見られる(楳垣1962)。<分布>1980年代には滋賀〜兵庫の中年以下に普及(Q p.132)。大阪と兵庫東部の中年以下(真田1993)。京阪では老人も(近畿1994)。京都市の中年以下の90%近くが使用(岸江他1997)。京都若年層で増加中、老年層で大阪より少ないのは、起源が大阪にあるためだろう;大阪では若年層で減少、ヤンが代わりに進出した;大阪府南部の老年層は使わない;中年層で和歌山市まで進出(岸江1997)。京都の若い世代では間投助詞的にも使われる(中井1997)。池田1995。泉南市1991。佐藤1990。新日p.262,288。井上1996.3:15
きき さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 19日 土曜日 3:37:43)
上の発言の参考ページです。
きき さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 19日 土曜日 3:38:32)
あらら。失敗(^-^;
→ 新方言辞典稿
森川知史 さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 24日 木曜日 18:28:17)
関西人(京都)のひとりとして書きます。
上記にほぼ列記されているとおりですが、関西の「〜やんか」は、最近はやりの「〜じゃないですか」とは別のニュアンス(聞き手の同意を求めるものではない)のものだと思いますし、時間的にも「〜やんか」の方がもっと旧い表現です。「あいつがこんなこと言うんやんか」は「彼がこう言うのだよ」程度の意味合いでしょうか?「そんなこと言うたって、おれ知らんやんか」は「そんなこと言っても、ぼくは知らないよ」でしょうから、同意を求めるニュアンスはほとんどない、と言っていいと思います。
「ほら、みんな言うてるやんか?」のように、「〜じゃないですか」と同様の意味合いで「〜やんか」を使おうと思えば、使えないわけではありません。
でも、関西ではもっとニュートラルな普段の表現として「〜やんか」が使われている、ということです。
スレッド管理人 さんからのコメント
( Date: 2004年 02月 27日 金曜日 10:20:02)
つなげます。
→ じゃないですか