【 パソコン語 】
「パソコン語」とも言える、コンピュータ関係の独特の言葉遣いが
見られます。(カタカナ語の独自用語は省きます。)
以下のようなものですが、根拠などはご存じでしょうか?
(私はコンピュータの経歴が浅いので、よく知らないものでして。)
(1) 単語系
・ 「速攻で〜する」
「すぐに〜する」の意らしい。ゲームからの転用か?
(2) 文法系
・ 冒頭に1字を入れないで改行し、改段落は1行あけで。
ニフティのパソコン通信の影響か? 別のところか?
※ 他にも例はありそうですね。
言魔 さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 11日 金曜日 15:06:32)
「速効」に関しては、下記のページに少しだけコメントしてありますが、
実際は、大分昔からスポーツ関連では使っていたと思います。
ところで...南堂さんの「○○系」も下記のページでちょっと触れてます。
→ 若者用語の裏知識
森川知史 さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 11日 金曜日 22:09:17)
南堂さんの「パソコン語」とは少し趣が異なるのですが、私などは、よく、「ちょっと頭がコンフリクトしているので、デフラクしないといけないな」なんて言ってしまうことがあります。こういうのも「パソコン語」じゃないのかな?
ののまる さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 12日 土曜日 23:51:14)
>「速効」に関しては、下記のページに少しだけコメントしてありますが、
>実際は、大分昔からスポーツ関連では使っていたと思います。
私は「速攻」という言葉を、中学時代の部活動で覚えたので、
スポーツ用語が日常に溢れてきたものだと思ってます。
全く根拠がないのですが、サッカーがだんだんメジャーになるに連れて
広まった言葉のような気がします。
きき さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 16日 水曜日 0:36:14)
「履歴」に、かなりパソコン語のにおいを感じます。
もともとある言葉がパソコンの普及によって、使用頻度が高くなったり、意味の範囲が広がったりする、というものが結構ありそうですね。
パソコン用語を日常的に使うのも、言葉遊び的なところから浸透しつつありますね。
覚えきれないときに「ちょっと待って、メモリ足りない。」とか。
訳の分からないところでうまくいかないと「不正な処理しちゃったかなぁ。」とか。
taijaS さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 18日 金曜日 21:25:34)
> 覚えきれないときに「ちょっと待って、メモリ足りない。」とか。
> 訳の分からないところでうまくいかないと「不正な処理しちゃったかなぁ。」とか。
ちょっと前に出た小松英雄氏の『日本語書記史原論』(笠間書院 '98.6)に、この手の比喩がありました。ある学者のあることばに接した瞬間、それまでばらばらだった思考にすっきり整理が付いた!という感動的な体験を、小松氏は確か「"アイコンの整列"をクリックしたように」と表現されていました。あとがきのところだったと思います。手元にないのでうろ覚えですみません。
お邪魔しました。
岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 19日 土曜日 0:27:10)
私の場合は、アイコンの整列をしてしまったら、「しまった!」と思います。
本を何冊も開いておいて調べものをしているときに、突然パタンパタンと本が閉じられて積み重ねられてしまったような思いがするわけです。
人の感じ方は様々ですね。
佐藤@岐阜大 さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 23日 水曜日 20:05:55)
>もともとある言葉がパソコンの普及によって、使用頻度が
>高くなったり、意味の範囲が広がったりする、というものが
>結構ありそうですね。
こんなのも。↓ まだ十分に考えてないですが。
→ 気になることば〜「枯れたシステム」
佐藤@岐阜大 さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 29日 火曜日 1:02:47)
いまNHKテレビの番組紹介で、HPのURLを読み上げていました。
で、ちょっと気づいたのは、「.」の読み方。「ドット」でした。以前、国立国語研究所の方からそういう言い方を聞いたことがあり、面白いなと思っていました。
私は「ピリオド」と言ってしまうのですが、なぜ「ドット」なのか、興味がありますね。
「ピリオド」は文の終わりに使った場合に限定しているのでしょうか。そのため、URL中では「ドット」と呼ぶとか……
後藤斉 さんからのコメント
( Date: 1999年 7月 01日 木曜日 12:43:00)
>私は「ピリオド」と言ってしまうのですが、なぜ「ドット」なのか、興味がありますね。
典拠を求めるなら、RFC1034に
When a user needs to type a domain name, [...] the labels are separated by dots (".").
とあるからなのでしょうね。「ピリオド」というより、「ドット」と呼ぶ方が通らしく聞こえることも
あるでしょう。
いくつかの文字コード表では「.」は「FULL STOP」と呼ぶのが正式であるとされているようなのですが、
UNIXの世界では「ドット」と呼ぶことが(おそらく)かなり一般的であったという事情があります。
インターネットに関して「ドット」という言い方をすることが多いのも、それを反映しているものと
思います。
「枯れた」という表現も、おそらくUNIXの世界で広く使われていた使い方だと思うのですが、
英語に対応する表現があるかどうかは、私も知りたいところです。
→ DOMAIN NAMES - CONCEPTS AND FACILITIES
岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 7月 01日 木曜日 12:54:49)
典拠があったのですね。
テレビラジオなどで、ドットドットと(平板に)読んでいるのを聞くと、アクセスがどっと押し寄せる様にという思いが感じられるような気がしていたのですが。
ドットシーオー・ドットジェーピーなんて、もう一塊で頭の中に入っているような読み方をしていますよね。
佐藤@岐阜大 さんからのコメント
( Date: 1999年 7月 01日 木曜日 23:43:32)
後藤先生、御教示、ありがとうございました。確かに、通っぽく聞こえます。平板化するとさらに。
> ドットシーオー・ドットジェーピーなんて、もう一塊で頭の中に入っているような読み方をしていますよね。
これが本当の通の読み方なのでしょうね。残念ながら、NHKで聞いた読み上げは、「ドット」の後で一呼吸置いてました。半可通?
>「枯れた」という表現も、おそらくUNIXの世界で広く使われていた使い方だと思うのですが、英語に対応する表現があるかどうかは、私も知りたいところです。
なるほど。英語由来の可能性は考えてませんでした。matureか何かの訳語でしょうか。辞書MLに投稿してみようかな。
言魔 さんからのコメント
( Date: 1999年 7月 02日 金曜日 17:09:50)
一昨年末までシリコンバレーで労働しておりましたが、当地ではこれを
「ドット」と読んでましたね。で、当時、時々日本に戻ると、まだネットが
今ほど一般化していなかった為か、「ピリオド」「点」などの表現が
ほとんどだったような...当然その2年ほど前の私、何故、「ピリオド」で
なくて「ドット」なのか疑問に思い、シリコンバレーのとあるデータベース
関連の会社の偉い人に聞いてみたことがあります。あくまで、彼の私見との
ことですが、「ピリオドだと、終わってしまうんだ。」と...
あまりあてにならない話ですので話半分に...
未だに、ラジオなどでURLを読み上げるアナウンサーによって、「ドット」
「ピリオド」「点」といろいろ使われています。とある関東地方のラジオ局の
アナウンサーが得意げにURLを説明していた噴飯物の表現がありました。
「これは、インターネットの言わば電話番号でして、プロでなければ
繋げない暗号のようなものです...フテップ(多分httpでしょうね)
....」
森川知史 さんからのコメント
( Date: 1999年 7月 04日 日曜日 22:16:23)
RealPlayerでダイレクトにアメリカの放送を受信していますと、
しばしば自らのサイトのアドレスを読み上げるのが聞かれます。
そのどれもが、確かに「ドット」と言っているようです。
山桂 さんからのコメント
( Date: 1999年 7月 06日 火曜日 5:38:35)
「8ビット」=「1オクテット」or「1バイト」
って話とも似ていますか…
正確に言うと「1オクテット=8ビット」は確実だけれど、
「1バイト=8ビット」は慣用表現だとかなんとか…
(「パソコン用語辞典98−99」・技術評論社)
この2つの単位のどちらかはIBMが使いはじめた単位だったと記憶しています。
こういう技術系の言葉の普及にはは発案・言い始めた企業の力が影響してくるのでしょうねぇ。
蛇足ですが、私の友人の言った、
「死を目の前にして、生まれてから今までの思い出がフォーマットの様に流れいった…」
という表現は見事でした。
益山 健 さんからのコメント
( Date: 2000年 1月 19日 水曜日 19:02:30)
fj.sci.lang で最近「パスをきる」の「きる」って何? という話題がでているようです。
>もともとある言葉がパソコンの普及によって、使用頻度が高くなったり、
>意味の範囲が広がったりする、というものが結構ありそうですね。
の例でしょうか。「ディレクトリをなめる」なども思いつきます。
佐藤 さんからのコメント
( Date: 2000年 1月 20日 木曜日 11:12:31)
>「パスをきる」の「きる」って何? という話題がでているようです。
「パスを通す」は聞きますが、「パスをきる」は初めてです。
「パーティーションを切る」との混淆?
続報、お待ちしてます。
岡島 昭浩 さんからのコメント
( Date: 2002年 1月 29日 火曜日 13:44:45)
ドットコム関連で。
今日送られて来たウイルスメールは、.comという実行ファイルのようですが、これは.comへのリンクと思わせるように、www.yahoo.com、などという名前になっているものでした。
拡張子が見えないようにしている人にはどのように見えるのでしょう。
後藤斉 さんからのコメント
( Date: 2002年 1月 29日 火曜日 16:58:16)
メーラーによっていろいろな見え方をするようです。拡張子を表示しないと
いうのはExplorerの(邪悪なる)デフォルトの設定ですが、メーラーにも有効
なのでしょうか。
→ Yamada corporation ウイルス情報 Myparty
tenrai さんからのコメント
( Date: 2002年 2月 01日 金曜日 18:30:05)
パスの件ですが、切るとも通すとも言います。同じ意味です。
このパスはクリティカルパスとかキャリアパスのパス(path)ですから通り道とか、通路が一般的な訳でしょう。
道は「通し」も「切り」開きもするので両方使われているのではないでしょうか。
コンピュータ関連の仕事をしていると、一般にどこまで認知されているのか迷う事が多々あります。マニュアル書くときなどは特に。
hiroy さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 16日 日曜日 08:37:18)
私も「パスを切る」「パスを通す」両方とも耳にしますが、違和感ありません。
ただ自分が一番よく使うのは「パスを張る」という表現です。
そこで、これらの表現をぐぐってみました。
"パスを通す" 約3,650件
"パスを切る" 約112件
"パスを張る" 約120件
"pathを通す" 約753件
"pathを切る" 約63件
"pathを張る" 約13件
「パスを通す」が圧倒的多数で、「パスを張る」は少数派のようですね。。
「パスを通す」は少々まどろっこしい気がするのですが、ちょっと意外でした。
hiroy さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 17日 月曜日 13:54:50)
益山さんのコメントに「ディレクトリをなめる」がありますが、
自分の感覚では、この表現は主にプログラムの作成者(開発者)が使用する
言い回しだと思います。「なめる」のは、通常は人間ではなくプログラム
だからです。恐らく一般利用者がこの言い回しを耳にする機会は少ない
ように思います。
「ディレクトリを掘る」はどうでしょうか?こちらは一般利用者でもかなり
使用されている表現ではないかと思います。
将来の国語辞書には、「掘る」や(「パスを〜」の)「切る」「通す」「張る」
などの項目に、新しい意味や用例が追加されているかもしれませんね。
hiroy さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 20日 木曜日 09:50:43)
> (2) 文法系
になるでしょうか?
計算機科学関係の論文では、句読点「、」「。」の代わりに日本語の
文章でも「,」(ピリオド)「.」(カンマ)を使います。
他の理系分野でも同様でしょうか?
論文に限らず、一般向けの文書やメールなど私的な文章でも、これら
句読点を使用する人はかなりいます。
hiroy さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 20日 木曜日 09:52:48)
> 文章でも「,」(ピリオド)「.」(カンマ)を使います。
すみません、逆ですね。失礼しました。
skid さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 20日 木曜日 10:15:34)
英語・数学の本は、横組になった明治期からコンマ(,)、ピリオド(.)を使っていました。
中国でも同じように、横組では欧文のパンクチュエーションにならう形で出発しているようですね。
hiroy さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 20日 木曜日 11:58:37)
上海出身の中国人に聞いてみたところ、「、」「,」「。」を使うよう
です。ピリオド(.)は使わないと言っていました。
「、」と「,」では、カンマ(,)の方がポピュラーだそうです。
新聞など一般の文章でも同様だそうで、特に科学技術系あるいは英語関連
だからといった区別はないとのことです。
岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 20日 木曜日 12:00:13)
関連話題です。
→ 目についたことば(句読点)
益山 健 さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 21日 金曜日 17:01:56)
中国の句読点は 1920年に標準化されたものが基本になっています。当時は「新式標点」というなまえでした。げんざい大陸と台湾では引用符などがややことなっていますが, 基本的にはかわりません。
「。」は日本の句点と同じ, 「,」は読点にあたり, 「、」は日本の「・」(中黒)にあたるもので, 「,」とは意味がちがいます。縦書きでも「,」をつかいます(毛筆で書いてあるとカタカナの「ノ」にみえる)。
skid さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 22日 土曜日 10:11:14)
中国ではコロンやセミコロンも多用していますが、縦書きでも使っていますね。
hiroy さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 25日 火曜日 06:03:27)
これも
> (2) 文法系
でしょうか?
計算機科学関係の文章では、外来語の最後の「ー」を省略します。
新聞などの一般の文章では、略さず「ー」付きで書かれることが多いです。
[例]
コンピューター → コンピュータ
メモリー → メモリ
ユーザー → ユーザ
サーバー → サーバ
ルーター → ルータ
メンバー → メンバ
プロセッサー → プロセッサ、プロセサ
エディター → エディタ
プロバイダー → プロバイダ
バッテリー → バッテリ、バテリ
セキュリティー → セキュリティ
クエリー → クエリ
但し例外として、2音節の後に「ー」が続く場合、省略されません。
[例]
ツリー
キュー
フロー
コピー
エラー
バー
メニュー
計算機関連の文書ではどうしても外来語が多くなってしまうため、スペース
を節約するために、あるいは読みやすくするために、最後の「ー」を省略
するようになった、と聞きます。(これも他分野でも同様でしょうか?)
面白いところでは、"interface"は、「インターフェイス」「インタフェイス」
「インターフェース」「インタフェース」などいろいろありますが、
計算機科学の用語としては「インタフェース」が多いように思います。
NISHIO さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 25日 火曜日 10:29:46)
> 計算機科学関係の文章では、外来語の最後の「ー」を省略します。
工学分野では基本的にそうですね。
学術用語集やJIS用語集でもそうなっていると思います。
> 但し例外として、2音節の後に「ー」が続く場合、省略されません。
"buzzer" は「ブザ」だったりします。
個人的には非常に気持ち悪い。
岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 25日 火曜日 12:08:21)
powerも「パワ」だそうですね。「パワベクトル」などと使うと聞きました。
masakim さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 26日 水曜日 04:47:40)
> 計算機科学関係の文章では、外来語の最後の「ー」を省略します。
昔「トランジスター・ガール」という歌が流行しましたが、弘田三枝子が唄ったバージョンは「トランジスタ・ガール」だったと思います。東芝レコードの所属だったので、親会社の東芝の表記に従ったのでしょうか。
hiroy さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 26日 水曜日 14:27:56)
NISHIOさん、岡島さん
「ブザ」、「パワ」、どちらもう〜んって感じですね。。
個人的には「ポリシ」も、なんか引っかかります。
ところで前回は表記の話として取り上げましたが、実際の読み方(言い方)
もこの表記に影響を受けていますよね。
「メモリ」と聞けば記憶素子を、「メモリー」と聞けば記憶、思い出、
を思い浮かべます。同様に、「エディタ」と聞けばテキスト編集ソフトが、
「エディター」と聞けば編集者が、それぞれ思い浮かびます。
masakimさん
「トランジスタ(ー)・ガール」という言葉、初めて知りました。
タイトルが変わったというのは面白い話ですね。
masakim さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 27日 木曜日 06:26:42)
すいません。曲名をまちがっていました。「ポケット・トランジスタ(ー)」です。
1961年にアルマ・コーガンが歌って(日本だけで)ヒットした「ポケット・トランジスター(Pocket Transistor)」。
森山加代子は「ポケット・トランジスタ」で、ザ・ピーナッツ、飯田久彦は「ポケット・トランジスター」です。
♪ちっちゃなかわいいポケットトランジスタ
岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 2003年 12月 02日 火曜日 01:28:20)
「ホームページを立ち上げる」というのをパソコン語というのは少し憚られますが、これのことを「ホームページを打ち上げる」と書いている人が居て、本気で間違えているのか冗談なのか、真意を測りかねております。