仕事で、業務用ホームページの作成などもやっているのですが、
先日とあるページを作成していて、クライアントさんに思いきり
怒られました。
「ミズマワリという漢字がすべてちがってるじゃないですか!!
言葉遣いもちゃんとできないんですかっ!!」
....
さて..そのミズマワリですが、「水廻り」で正しいのでしょうか?
大体において、「○○マワリ」という表現自体、最近使われ始めた
ものだろうと思うんだけどなぁ...
Yeemar さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 14日 月曜日 15:37:14)
ご文面からすると「水廻り」にせよとのクライアントからの
注文なのでしょうか。
「gooで数調べ」をすると
水まわり 1024
水回り 777
水廻り 590
水周り 303
ですね。「広辞苑」では「水廻り」ですが「三省堂国語辞
典」「新明解国語辞典」では「水回り」。「廻り」は常用
漢字にないこともあって、使わないほうが一般に理解され
やすいとは思います。
「朝日新聞の用語の手引」は「まわり」の項目に「水回り」。
私自身は「水まわり」と書くと思います。
しかし、クライアントさんが「見ず間割り」が正しいといえ
ばその通りにするしかないような気もしますね……。
言魔 さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 15日 火曜日 8:39:38)
Yeemarさんのおっしゃる通りでして、なにぶん、「クライアント様
あっての弊社」でございまして...この仕事、原稿には「ミズマワリ」が
なかったのに、電話で急に追加...だったので...で、納品してみたら、
クレームですから..ま、こんなことは日常茶飯事ですし、テキストを
ちょっと直すだけですから大した事ではありませんでした。
所有している数冊の辞書には「ミズマワリ」が載ってなかったので...
広辞苑を持ってないあたりがいけませんなぁ。でも、「○○の周辺」という
イメージで「周り」が良いような気がするのは私だけだろうか..
→ 言葉のよろずや
岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 15日 火曜日 9:54:06)
「○○まわり」は新しいような気がしますが、「みずまわり」に関しては、そのような言い方が広がる前から聞いていたように思いますが、どうなんでしょう。
『日本国語大辞典』には「水(が田に行き届いているか)を見回る」というような意味で載っていますが、それなら「水回り・水廻り」ですよね。
〈水が回る部分〉ということでしょうか。
Yeemar さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 15日 火曜日 16:28:06)
流体力学では「○○まわり」という言い方をするようですね。漢字は
「周り」でしょうか。
例)
「正方形角柱まわり」
「車両まわり」
最近使われる「○○まわり」の用例としては
・人事まわり全般を任せてもらえる、ということでMさんにとって
はキャリアアップにもつながる。(出典)
というのを見つけましたが、これは人事が回るわけではないので「人
事周り」でしょう。つまり「人事関係」。
この意味の「○○まわり」、ちょっとほかに用例を思いつきません。
いろいろありそうなのですが。出所は、まさか流体力学? それとも
「水まわり」からの(誤った)類推でしょうか?
「水まわり」も「水関係」と捉えた場合、「水周り」と書きたくなる
かもしれません。「おしゃれ関係」があるなら「おしゃれまわり」も
あるかと思いましたが、探せませんでした。
「湯まわり」は、「水まわり」からつくったことばのようで、時々見
ますが、べつにセントラルヒーティング式に湯が回っているわけでは
ないようです。これはどう表記すればいいのでしょう。
言魔 さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 19日 土曜日 17:46:40)
またまた勉強になってしまいました。
ありがとうございました。
まあ、商人にとってお客様は神様ですので、
「おっしゃるとおりでございます」でオワリに
なってしまいましたが...ひらがなを使って
「水まわり」にしておけば良かったのか...
そのフレーズの近辺に「キッチン周辺の」など
「周り」を使いたくなる言い回しがあったし..
Yeemar さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 20日 日曜日 1:46:05)
最近使われる「まわり」の用例の追加です。
「法律まわりからひとまず解放されて」
「勉強まわりでホームページに成果を載せれそうなこと」
上記2件は同じ人で、口癖のようです。
「もし正規表現まわりの動作でおかしな所があれば」
「ネットワークまわりの技術支援を担当しております」
いずれも「周辺」「関係」といった意味合いらしいです。
「水まわり」との関係は依然として不明です。
岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 22日 火曜日 12:52:51)
足まわり、というのは、車関係の用語かと思ったら、交通機関(アクセス)にも使われるようですね。
言魔 さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 23日 水曜日 9:24:26)
基本的には口語表現なんでしょうね。
私自身のページでは、投稿してくださった方をたとえば、
「岡島さんマワリの方」などと表現しますが、敢えて、
カタカナにして若者用語的雰囲気を醸し出している
つもりです。
→ 言葉のよろずや
Yeemar さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 23日 水曜日 19:27:29)
「足まわり」ということば自体知りませんでした。調べてみると:
(1)「足の周囲」の意味で
……旅行用スリッパ、学童用シューズ、ルームシューズ、
ケアシューズと足まわり品の縫製販売にと40年間に渡っ
て携わってきた。(出典)
〔類例?〕「足まわりがラク」(出典)
(2)「タイヤ・ホイール・車軸などの総称」(?)の意味で
ショックアブソーバーとスタビライザーを標準装着した
足まわり。積み荷にやさしく、優れた操縦安定性を発揮。
(出典)
(3)「行きやすさ、交通の便」の意味で
足まわり抜群!人気観光スポット至近!サウナ付天然温泉
風呂完備! (出典)
〔やや意味不明例〕
また、中国横断自動車道(岡山〜米子線)が全線開通し、
大阪、広島、岡山へ恵まれた足まわり交通条件をもって
います。(出典)
(4)意味不明
秋田においてはNTTの専用線以外に足まわり回線の選択
肢がない。(出典)
最後のものは文意が分かりませんでした。
岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 24日 木曜日 17:11:19)
『三省堂国語辞典』第4版は、「足回り」として、説明も、どうもタイヤが回転することと考えているように読めます。「水回り」は建築用語あつかいのような感じです。
しかし、「まわり」を引いて見ると、そこには「回り」とは別に「周り」があり、「水−」「足−」というのが「周り」の方に載っていると言う状況です。
岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 6月 24日 木曜日 17:14:26)
Yeemarさんの調査に敬服しましたが、リンクをたどって飛んで見てびっくり。あーびっくりした。