街角のご隠居のふりをして、若者用語の収集をしている私ですが、
ちょっとした傾向に気がつきました。以前に触れましたが、
「ミミザワリが良い」と同様に、本来の用法と逆方向に行っていると
思われる例が、ここ数年目立つというところです。多分、その
切り込み隊長になった表現が「全然OK」だと思いますが...
今日採取したのは「忽然と現れる」...
イタズラ心で次を予想してみようと思っておりますが、その手の
事になると峰先生の方が得意かな?
→ 言葉のよろずや
岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 7月 02日 金曜日 20:05:42)
一抹の期待・一縷の不安
言魔 さんからのコメント
( Date: 1999年 7月 03日 土曜日 8:17:54)
岡島先生が作られたのですか?
それとも、学生が使用したとか実例があるんですか?
>一抹の期待・一縷の不安
書き忘れた例ですが、後輩が
「怒髪天をつく喜びです」と言ったことがありました。
→ 言葉のよろずや
岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 7月 03日 土曜日 17:22:24)
十数年前、私が冗談で「一抹の期待」と言いました。「一縷の不安」もその時に思い付きましたが、話題とは無関係でしたので口にはしませんでした。
学生には「対義語は類義語(の一種)である」と、教えることがあります。
mie さんからのコメント
( Date: 1999年 7月 04日 日曜日 8:12:50)
私、めっちゃサイテーな時「最高に最低!」って言いますけど…。
小矢野哲夫 さんからのコメント
( Date: 1999年 7月 04日 日曜日 17:30:42)
ボクのホームページの掲示板(6月13日)にべつのmieさんの書き込みがありまして、そこにも「最高に最低」
がでていました。
http://www.kissmeplz.com/bbs/bbs.cgi?a159
言魔 さんからのコメント
( Date: 1999年 7月 04日 日曜日 20:55:44)
拙ページの「若者用語の裏知識」は近々投稿の受付を終了しようと
思っています。開始2年半ですので、そろそろ、「死語の墓標」へと
近づいている感もありますので。
さて、岡島さんの「対義語は類義語である」はステキな格言ですね。
今度、予備校の授業で使わせてください。
mieさんの「最高に最低!」は初耳でしたが、あっても不思議はないですねぇ..
小矢野さんの掲示板には後程覗かせていただくとして...
拙ページの関連ページにて、このような意見がありましたので、参考まで..
>「忽然と現れる」
>これと同じく若者用語の「全然OK!」にも言えることですが、
>忽然…忽ち、それが然るべき事のように
>全然…全く、然るべきであるかのように
>ですから、構成的には問題がないようですねぇ。寧ろ、
>「誰じゃ!使用法を限定したヤツは!」と言うべきかも知れません。
>しかし、そう言う私も「魑魅魍魎が闊歩する」
>という表現だけには違和感を感じました(本当は「跋扈(ばっこ)する」ですね。)
NASAや米国の林檎印電脳機器製造会社からのアクセスも頻繁にあるというこのような
ところですが...
→ 言葉のよろずや(昨日更新)
mie さんからのコメント
( Date: 1999年 7月 04日 日曜日 21:07:28)
小矢野先生の掲示版も、私です。
どこやかしウロウロして、すみません。
今日、初めてこのページにお邪魔しました。
すごいですね。いろんなコト書いてありますね。
小矢野哲夫 さんからのコメント
( Date: 1999年 7月 05日 月曜日 9:06:33)
mieさん
あのmieさんでしたか。失礼しました。勘違いしていました。
言魔さん
>「若者用語の裏知識」は近々投稿の受付を終了しようと
>思っています。開始2年半ですので、そろそろ、「死語の墓標」へと
>近づいている感もありますので。
残念です。惜しいです。
ボクは細々とではありますが、言葉が「死語」と認定される日を記録するために、
ウオッチングを続けようと思います。
峰 さんからのコメント
( Date: 1999年 7月 05日 月曜日 10:53:20)
先週末、ちょうど「ことわざ」テストをしていましたので
その誤答例をば・・・
問.下の( )を適語で埋めよ
二の( )を踏む
答.「前」
二の足→二の舞い・・・は予想できましたが、
二の舞い→二の前には驚きました
Yeemar さんからのコメント
( Date: 1999年 7月 05日 月曜日 21:12:32)
作家・北杜夫氏が遠藤周作氏について書いた文章の中で以下
のような主旨を述べていました。
“氏のことば遣いはときどきおかしいことがある。たとえば
「一天にわかに晴れ上がり」などという。そのような言い回
しはない。「かき曇り」の誤りであろう。「一天にわかに
禿げ上がり」ならば遠藤氏の頭を指すもので間違いではない”
何という書物であったかは失念しました。しかし数カ所で
このことに言及していたと思います。
たちまち晴れ上がることは、まれにあるに違いないですが、
「一天にわかに」とくれば、かならず曇る場合に使用される
ところに面白みを感じます。
山桂 さんからのコメント
( Date: 1999年 7月 06日 火曜日 5:11:04)
こちらは初めて書き込みます。言魔様の子分の山桂です。
先日「忽然」「全然」の件をこちらに転載した、と言魔様から
教えていただいたので、お邪魔させていただきました。
若者用語かどうかはわかりませんが、前から気になっているのが、
「何が悲しくて、こんな事をしなきゃならないんだ?」
という言い回しなのですが…私は「何が楽しくて…」が正しいと思ってました。
多分、発祥は「楽しくて」が先であるような気がしますが、どうなのでしょう?
こういうのって、普通の言い回しにちょっと手を加えて遊んだ先人の文章を、
何も知らない若者が、それが普通の言い回しだと勘違いした物が多いかなぁ…
なんてシロウトながら思ってます。
岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 7月 06日 火曜日 12:53:42)
私の感覚としては、「何が楽しくて……」から来たというよりも、「何の因果で悲しいことに……」というようなところで「悲しい」が使われているように思います。
下のページには、1960年代の用例を挙げておりますが、やはり古くからある言い方のようです。用例は見付けられませんが、関西の老人層で古くからこれを使っている人が居るようです。「何や悲しいて」という形のようですが。
→ 何が悲しくて(目についたことば)
言魔 さんからのコメント
( Date: 1999年 7月 09日 金曜日 7:14:51)
山桂社長..ついにこっちにも来ましたな。
さて..
>こういうのって、普通の言い回しにちょっと手を加えて遊んだ先人の文章を、
>何も知らない若者が、それが普通の言い回しだと勘違いした物が多いかなぁ…
>なんてシロウトながら思ってます。
の最たる例が「豆腐」と「納豆」の違いだなんて聞いたことがありますが、本当なのかな?
>二の舞い→二の前には驚きました
知人で「一」と書いて「にのまえ」さんが居ますけどね..
岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1999年 7月 09日 金曜日 8:47:34)
「豆腐」と「納豆」が中国から渡来するときに逆になった、などというのも、言語にまつわる俗説の一つですね。中国でも豆腐は「豆腐」doufuです。
>知人で「一」と書いて「にのまえ」さんが居ますけどね..
いやー、実在するのですね。姓氏研究の本ではよく目にするものですが。
Yeemar さんからのコメント
( Date: 2001年 9月 21日 金曜日 16:04:31)
山桂さんのご証言「何が楽しくて」以外に、「何がうれしくて」の例もありますね。
「じゃあ君が〔書類を〕食べたんだ。君の手元にないのが証拠だ」この会話は、半分は土屋氏の創作なのでしょう。
「何がうれしくて食べなくちゃいけないんですか。第一、食べたら困るのはわたしです。食べる動機がありません」(土屋賢二『棚から哲学』 2000.02.20 文藝春秋 p.196)
道浦俊彦 さんからのコメント
( Date: 2001年 9月 21日 金曜日 16:46:51)
「棚から哲学」は、「文藝春秋」ではなく、「週刊文春」連載では・・・?すみません、チャチャ入れて・・・。
岡島 昭浩 さんからのコメント
( Date: 2001年 9月 21日 金曜日 16:49:39)
「文藝春秋」は雑誌名ではなく、出版社名ですね、この場合。
#ひところ「文藝春秋社」とか「文藝春秋新社」とか言っていた時代があったのでしたっけ。
Yeemar さんからのコメント
( Date: 2001年 9月 21日 金曜日 17:18:28)
はい、引用文は単行本からです。
以前からの私の引用形式をみていますと、まあめちゃくちゃです。最近は、新聞雑誌等に連載しただれかの文章を示すときは
〔落合恵子・午後の居場所で〕(朝日新聞 2000.01.26 p.16)というように統一したいと思っていますが。