1999年10月24日

「は」と「わ」(言魔)

子供の頃、「けふ」とか「いふ」とかオバアチャンが書いているのを
不思議に思っていましたが、あの世代の人にとってはアタリマエのこと..
そして、今日、そこそこの歳になり、ネット上での「こんにちわ」とか、
「ぼくわ」という表記(八割方冗談でやってるのでしょうが、正しいと
思っている人もいるようです)を良く見掛けますし、小学校1年生の
小言魔1号も、先日、学校の宿題に「ぼくわ...」で書いていたし...
やはり、言葉は生きているなぁと実感できる今日このごろです。
今週はゐんばさんがそのテーマを取り上げてます。

日本の標準



岡島昭浩 さんからのコメント

( Date: 1999年 10月 25日 月曜日 12:59:00)


〈助詞の「は」〉という時に、haという人とwaという人がいます。私はどちらでも許せますが、haは許せない、という人もいます。
古代語の文法について述べるときに、faとかpaとかいう人は居るでしょうか。

閑話休題。
「こんにちは」「こんにちわ」。表記の問題なんだけど、〈「こんにちは」という語に対して「こんにちわ」というがある〉というような捉え方があるようなのはちょっと気掛かりです。



さんからのコメント

( Date: 1999年 10月 25日 月曜日 13:28:08)


中学生時代・・・

演劇部の友人が
台本を読んでいました。
「みなさん、きょうは・・・」
(皆さん、今日は)



岡島昭浩 さんからのコメント

( Date: 1999年 10月 25日 月曜日 15:37:37)


 そこには、いずれで書くの正統かという立場を言明しないと書き込みが出来ないようなので、書きませんが、

助詞waの表記すべてを「わ」にすべきだ、という立場の人と、「こんにちわ」だけ「わ」にしようという人、両方が有り得ます。

でわ。



言魔 さんからのコメント

( Date: 1999年 10月 25日 月曜日 21:27:06)


目で見た時の違和感というんでしょうか...「こんにちわ」ってのには
馴染めませんが、ゐんばさんのところにも書いてきたけど、結局言葉なんて
時代にあわせて変化していくでしょうから、きっと、22世紀くらいの日本人は
100%「こんにちわ」になってるんでしょうね。

でも、ゐんばさんのところに出入りしている人のほとんどが、「こんにちは」と
書いていたのでちょっと安心...峰先生は発音重視か...



岡島昭浩 さんからのコメント

( Date: 1999年 10月 25日 月曜日 23:57:31)


それわそれわ。



Yeemar さんからのコメント

( Date: 1999年 10月 26日 火曜日 1:18:15)


語中語尾の「は」が「ワ」と発音されるようになってから、
助詞の「は」はしばしば「わ」の仮名で書かれてきました。

  サレドモ凡夫心ノ拙サ(沙石集)
  此ニ学人ノ誤出来ル様(正法眼蔵随聞記)

など。しかし一般的には、助詞の場合は、文字史を通じて「は・
へ・を」を表す仮名の使われることが主流であり続けたのだ
ろうと思います。

戦後告示された現代かなづかいでも、その大胆な性格に関わ
らず、助詞の「は・へ・を」はこのとおりに書くことを「本
則とする」とされた。「本則」だから、「僕わ学校え行く」
と書いてもかまわなかったわけです。しかし、この表記法は
ついに一般化しなかった(1986年「改訂現代仮名遣い」では、
「本則」という但し書きもなくなっています)。

語中語尾の「は」が「ワ」と発音されることが一般化してざっ
と千年、助詞の「は」は「は」として残った。その生命力を
思えば、「僕は」は、まだ当分「僕わ」にはならないのでしょ
うね。

しかし、「こんにちは」は危なっかしい。1996.10.09、ニフ
ティサーブの掲示板上で下記のような質問を目にして、おや
おやと思ったことがあります。

  「こんにちは」と、「こんにちわ」
  「では」と、「でわ」
  どちらが正しいのでしょうか?
  小さな疑問ですが教えてください。

「こんにちはお寒いですね」などの下略であるという意識が
薄れれば、「僕は」と書く人でも「こんにちわ」と書くので
しょう。「では」も「それでは失礼します」との連関が意識
されないようになれば「でわ」が増えるでしょう。

「気つけてね!」と印刷された車のアクセサリーを見たの
は、もう20年以上前ではなかったか。「お気をつけください」
というような言い方(論理的には「お気をおつけください」
のはず)が多くなったのも、「キオツケル」が一語として理
解されているという背景あってのことでしょう。

ところで「助詞の『は』」というとき、wa か ha か。私は、
「ha派」でしたが、かつて友人に批判されて以来、悩み中で
す。「助詞の『わ』」(嫌だわ)と区別する必要もある。
「てにをは」は、『明解アクセント辞典』『NHK発音アクセン
ト辞典』によれば「テニオハ」と発音するのがよろしいようだ。
「手爾波大概抄」「弖迩乎波義慣抄」(てにをはに関する古文
書)は何と読むべきでしょうか。



Yeemar さんからのコメント

( Date: 1999年 10月 26日 火曜日 1:58:46)


>しかし一般的には、助詞の場合は、文字史を通じて「は・
>へ・を」を表す仮名の使われることが主流であり続けたのだ
>ろうと思います。

「主流」というのは不用意な言い方でした。

 貴殿聊御苦労相懸申間敷候

などという候文の「江」は長いこと使われたが、何の仮名を
表していたか、とか、

 おまいの。しせに。みなたまけました。
                 (野口英世の母シカの手紙)

 はたくしほん年の五月一日のことにツいて申し
 上ます             (狭山事件被告人の上申書)


のような表記を用いる人は昔から脈々といたのではないか、
ということなどを考える必要があります。ただ、仮名文学
などでは、助詞「は・へ・を」については一般の仮名遣い
より比較的に混乱が少なかったろうと思います。



天野修治 さんからのコメント

( Date: 1999年 10月 26日 火曜日 8:11:38)


少年の頃、田舎の看板に「ようこそΟΟえ」などと書いてあるのを何度か見たような記憶があります。子供の私は「この(え)は(へ)と書くのに知らないんだな」と笑っていたのですが、今から考えると看板書きの伝統だったのかな、とも思えるのですが。「は」「わ」の話から逸れてしまいましたね。



岡島昭浩 さんからのコメント

( Date: 1999年 10月 26日 火曜日 15:11:32)


すわこそ。

「……讃江」というやつですね。

逸れついでですが、「帚木」をハハキギと読む人とハワキギと読む人がいます。私は九州人で「はわく」という動詞を持っているので「ハワキギ」と読むわけですが、「ハハキギ」と読む人の意識はどのようなことなのでしょうか。「母きぎ」とう含意が有るのか。あるいは「羽掃き木」なのか、「はゝきゞ」でキを繰り返すからハも繰り返そうということなのでしょうか。



豊島正之 さんからのコメント

( Date: 1999年 10月 27日 水曜日 6:35:32)


>しかし一般的には、助詞の場合は、文字史を通じて「は・
>へ・を」を表す仮名の使われることが主流であり続けたのだ
>ろうと思います。

助詞「は」だけは、音も「ハ」という異形態を持ち続けたという可能性もあるのでは。
cf. 桜井茂治(1979)「中世国語音韻史資料としての``論議''」(国学院雑誌 78-11)

綴字発音の一種かも知れませんが。



豊島正之 さんからのコメント

( Date: 1999年 10月 27日 水曜日 6:39:13)


>綴字発音の一種かも知れませんが。

現に、「を」は、wo で綴字発音されるのを聞く事が稀ではありません。



天野修治 さんからのコメント

( Date: 1999年 10月 27日 水曜日 8:36:29)


「を」の発音の「wo化」(あるいは「wo戻り」)も現代日本語の珍現象のひとつではないでしょうか。歌手が「を」をwo〜と口の中で反響させて歌っているのは歌唱法だと思いますが、「を」の発音はいつもwoだと思い込んでいる若い人が意外に多いようです。パソコンで「を」を打つのにwoとやっていると私までが感染しそうです。



Yeemar さんからのコメント

( Date: 1999年 10月 27日 水曜日 22:11:59)


「お」「を」は、千年ほど前に同一に帰したときには、いずれ
も [wo] と発音されたのですが、これが現在と同じく [o] に
変わってきたのは、「音曲玉淵集」(1727年)の前後あたりで
しょう。

『日本方言大辞典』の「音韻総覧」をみると、現在 [wo] を
保存する地方は各地にあるそうで、なかでも「特に非語頭音に
顕著」なのは、福岡県筑後地方・佐賀県・長崎県・熊本県・大
分県とのこと。

また、茨城県水戸市付近では助詞「を」にかぎり [wo] となるよ
うです。結果的に綴字発音となっています。

ポップス・演歌をとわず、「〜を」を [wo]、「〜へ」を [ye] の
ように歌うことが多いのは、先祖帰りというべきか、古体の保存
というべきでしょうか。



ののまる さんからのコメント

( Date: 1999年 10月 28日 木曜日 10:49:54)


水戸市付近の出身ですが、確かにそうでした。
ただ、私の方言の場合、他動詞目的語の「を」が省略されることが多いこと、
また目的語が人間であると対格助詞には「こと」がよく使われることもあり、
積極的に「を」が出てくるという環境が少ないので、
やや文章語的に規範意識を持って発音することが多いからとも考えられます。
加えて、私の場合は家族から、「を」の発音はウォだと教え込まれました。
こうなると残存云々ではなく、まさに「規範か否か」ということになると思います。

確か契沖の頃まで、オとヲのどちらがア行でワ行かが逆転していたはずなので、
規範といってもそんなに古くない、ましてこういう田舎の場合は、
明治以後のことなんでしょうが。

少々専門的、言語理論的に言いますと、「母音のみ」の音節よりも、
「子音+母音」の音節の方が、より好ましいという一般的な傾向があるので、
エオがア行の音でありながら [je][wo] と発音されるのも、
それ以外に [je][wo] と発音すべき音節があるわけではないので、
言語音のあり方としてはむしろ自然なことだともいえるのです。
(ではなぜ [e][o] に戻ったかと言われると困るのですが^^;)



かねこっち さんからのコメント

( Date: 1999年 10月 28日 木曜日 11:45:10)


落語を本にうつしたもの、古くは速記本いったのでしょうが、最近のものは録
音から起こしたものでしょう。その中の一冊、古典落語(上)興津要編 講談
社文庫(昭和47年)には「こんにちは」「こんちわ」が出てきます。文字で音
声をあらわすとともに、雰囲気をよく伝えなくてはならないからでしょう、
「は」と「わ」は使い分けているように思えます。ちなみに「こんちは」「こ
んにちわ」は見えないようです。
「わ」はやはり稚拙・ぞんざいな感じを伝えるために使っているのでしょうか。

  珍念が門前の花屋へまいりまして、
  「こんちわ」
  「おや珍念さん、なにか御用かね」  (転失気)

  「先生、こんちわ」
  「よう八つあんかい、よくきたな」  (千早振る)
  
  「ええ、親分、こんにちは」     (出来心)

おまけで
   
  「おや、こんつわ」         (酢豆腐) 



岡島昭浩 さんからのコメント

( Date: 1999年 10月 28日 木曜日 12:19:11)


>ののまるさん
水戸の状況面白いですね。口語には「を」が出てきにくいから、ということであれば、それだけがwoになるという現象も分かる気がします。

明治以降ではなく、現代仮名遣い以降、ということはないのでしょうか。「をとこ・をんな」もwoで発音しなさい、と旧仮名時代は言っていたのかもしれませんが。

>かねこっちさん
「こんちわ」になると、既に語源意識が失われていると見なして、「わ」にしたということかもしれませんね。(じぢ・ずづの使い方と同じように)
しかし「こんつわ」ってのは、知ったかぶりの新しがりの属性がそう言わせているのか、稚拙な属性がそう言わせているのか、どっちなのでしょう。

興津要氏、先日お亡くなりになりましたね。私もまずはその講談社文庫で落語に沢山触れたものでした。



Yeemar さんからのコメント

( Date: 1999年 10月 28日 木曜日 13:32:57)


ののまる讃江
>確か契沖の頃まで、オとヲのどちらがア行でワ行かが逆転していたはずなので、
>規範といってもそんなに古くない、ましてこういう田舎の場合は、
>明治以後のことなんでしょうが。

契沖は元禄ごろなので、ちょっと早いと思います。五十音図でのオヲの
所属が正されたのは、宣長「字音仮字用格」義門「於乎軽重義」あたり、
18世紀末〜19世紀まで下りそうです。

そのころ江戸ではア行・ワ行は [a i u e o] [wa i u e o] となってい
たと思いますが、さて水戸ではどうだったか? 私の夢想としては、地
方であるだけに、かえって助詞「を」のみ [wo] が残存したのかもしれ
ないと思うのです。根拠はまったくありません。そうだったら面白い、
という話です。

「教え込まれ」て助詞の「を」を [wo] と言うようになってもいっこう
に差し支えないと思います。いまではそういう発音が衰退しかかってい
て、それだけに規範意識が高まっているのでしょうか。

かつて存在したホームページ「「を」について考えよう」に寄せられた
意見の中には、「を」の呼び方について

  ・1、……友達は「お、じゃなくて、ぅお」といっているそうです。
  ・2、 「重い方の“を”」 って言った様な記憶が・・・。
  ・10、……会社の人は、「おもいを」と言っています。
  ・11、……私達の周りでは『を』を『うぉ』と発音しています。
  ・31、うちでは皆「を」は「ぅお」と発音してますが、

などとあり、これはどの地方でのことか、知りたい気がします。特に
「重い『を』」などというのは、それこそ「於乎軽重義」の「重」で、
すごいと思いますが、謡曲か何かの世界では伝えられてきたのでしょう
か。そういえば、かの「ういろう売りの口上」にも「はまの二ツは唇の
軽重」と出てくる。(キャウチョウ? ケイチョウ? ケイヂウ?)

     *   *   *
「こんちわ」は、私も「こんちは」とは書きにくいような気がします。
こうなると、もう助詞の「は」の意識は薄れているようです。
若旦那の「こんつわ」となるとなおさらですね。



岡島昭浩 さんからのコメント

( Date: 1999年 10月 28日 木曜日 14:14:30)


 そういえば柳田征司氏の大著の中に、愛媛方言のo/woについて書いていたものがありましたが、どう考えたらよいものか頭をひねった記憶があります。



岡島昭浩 さんからのコメント

( Date: 1999年 10月 28日 木曜日 14:34:16)


Yeemarさん
「をについて……」なくなってるのですね。つくばの掲示板も移動していました。




豊島正之 さんからのコメント

( Date: 1999年 10月 28日 木曜日 20:33:00)


>「をとこ・をんな」もwoで発音しなさい、と旧仮名時代は言っていたのかもしれ
ませんが。

小学校の先生が、「明日は遠足だからオクヮシを持って来なさい」と言われたと、
恩師三根谷徹から聞きました。今から70年程前、東京は麹町での話です。
その先生のクヮは、火事とお菓子だけだったとか。



言魔 さんからのコメント

( Date: 1999年 10月 28日 木曜日 22:30:34)


いや〜...こんなに盛り上がってしまうと...
ところで、「女」を「をむな」若しくは「おむな」と書いてあった
土佐日記とかいうのがあったようなウロオボエの記憶がありますが...
今では資料が手元に無いし...
と、マッチポンプになってしまった言魔でした..

言葉のよろずや・近日中にV2.0へ..



ののまる さんからのコメント

( Date: 1999年 10月 28日 木曜日 23:44:04)


Yeemarさん、フォローありがとうございます。
「於乎軽重義」は、どのような術語なのでしょうか?ご教示お願いいたします。
ところで、中国音韻学の用語としての「軽重」は、内容が今一つわからないのです。
唇音の場合、破裂音系列が「重唇音」、摩擦音系列が「軽唇音」なので、当座の議論とは今一つ合いそうにありません。
「重」が開口音で「軽」が合口音を表わすことがあるのですが、そうすると「重い『を』」とはまるきり反対だし...。
また「軽重清濁」と1セットで言われるので、類した概念のようですが、
「清濁」には有声無声だけでなくアクセントの調値に関係するニュアンスもあるので、依然として正体がいまいち不明なのです。
アクセントと言えば、定家仮名遣いで「を」は高いオ、「お」は低いオに当てられるので、ちょっと関係ありそうですが...。
土佐日記の定家校訂本は、「お」「を」「越」「乎」などの仮名の、アクセントや語彙、出現位置による細かな使い分けを実行してたはず。

>豊島さん
桂米朝師匠が、戦前の大阪では語頭にのみ「クヮ」の発音が残っていたと、
「上方落語ノート」の中で述べています。
その先生も、方言の影響ではないでしょうか?



Yeemar さんからのコメント

( Date: 1999年 10月 29日 金曜日 23:10:40)


〈「は」と「わ」〉は、大きいテーマで、話がいろいろ分岐しますね。
その話題になぜ私が口を挟んでいるのかもよく分かりません。

「於乎軽重義」ですが、私は『国語学資料集―図録と解説―』(武蔵野
書院)の写真版を見て書いているだけです。ただ同書には

>  「お(於)」の音は軽、「を(乎)」の音は重としたのは宣長の説
>  であるが、その「軽重」とは母音「イエアオウ」の順で軽から重に
>  なるとしているところから見ると、現代音声学でいう前母音を軽と
>  し、奥母音を重としたごとくである。そしてワ行は「ウ」の音が
>  「アイウエオ」と結合したものであるから、「ヲ」は「ウオ」で一
>  番重く(宣長は「重之重」、「オ」は「オオ」でそれよりは軽い
>  (宣長は「重之軽」)というのである。

とあります。いかがでしょう。

「外郎売りの口上」(享保3年江戸森田座の『若緑勢曾我』の二番目にて
二代目団十郎が弁じた。鈴木棠三編『ことば遊び辞典』)に出てくる
〈あわや咽、さたらな舌に、かげさしおん。ハマの二ツは唇の軽重〉
は「音の区別を教える記憶用の教訓歌」で、韻鏡の板本などにもみえる
由ですが(「和字大観抄」にもあり)、この「軽重」も何を指すのでしょう。
>破裂音系列が「重唇音」、摩擦音系列が「軽唇音」
というのとも違うようです。「ハ」が [φa] ならば両唇摩擦音・両唇
鼻音をそれぞれ軽・重といっているらしい。

「クヮ」は、私が大学に入学したとき、香川で同居していた祖父が
      \      \
  科(クヮー)ワ ドコナー?

と訊ねたので(文科か理科か)、「あれっ、祖父は合拗音を持っている」
と初めて気付いた経験があります。『日本方言大辞典』の「音韻総覧」
から「クヮ」の地方を摘記すると、

  千葉県・新潟県・富山県・石川県・福井県・長野県・愛知県・滋賀
  県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県・鳥取県・島根県
  ・徳島県・香川県・愛媛県・福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大
  分県・宮崎県・鹿児島県
  (語頭で)青森県・岩手県・秋田県・山形県

など。東京の麹町では珍しい道理です。竹下登元首相は「関係」を「クヮ
ンケイ」、課題を「クヮダイ」と発音した(『日本語相談 二』朝日新
聞社)。元首相は出雲地方出身という。



言魔 さんからのコメント

( Date: 1999年 10月 31日 日曜日 8:45:30)


え〜...
当初、このへんから書込みをしたので、一応、世間的にどうなってるかを..
「日本の標準・こんにち○を埋めよ」の最終結果
中には、本気で「こんにちわ」と考えている人もいるわけで、私の少年時代では
考えられないような事なんですが...とはいえ、冒頭で述べました通り、
その私の少年時代、「けふ」「にほい」など、現在で考えるところの旧仮名遣いの
世代が生きていたわけですから、不思議とは言えますまい。もっとも、ゐんばさんの
ところで、1割程度が「わ」を使っているという数値であれば、まだまだ
「私の時代の日本語」が標準形であるというところですね。

わざと間違った日本語を使っていると、次世代はそれを標準と捉えてしまう...の
例として、30年後(もし生きていれば)にもう一度問題提起して、どの程度
変わったかを見てみたいもんです。

ところで、ちょっとだけ体裁を変えました



言葉のよろずや



岡島昭浩 さんからのコメント

( Date: 1999年 11月 01日 月曜日 23:51:26)


「軽重」には本当にいろいろあります。

本居宣長『字音仮字用格』(安永四1775年)の「おを所属辨」には、

開口音はおのづから軽く、合口音はおのづから重し、【此軽重は韻書に云ところの者に非ず、御国の音の軽重を以て云也、音韻日月灯に、開転所属字其声単而朗、故為2之開1也、合転所属字其声駢而渾、故為之合1也、と云る、此言御国の音の軽重によくあたれり】故に御国の軽き音の仮字に用たるは皆開口音の字。重き音の仮字に用たるはみな合口音の字なり。

とあり、『七音略』とは逆になるわけです。

高低の軽重では、日本漢字音では、「軽」が高く「重」が低い、ということになると思います。平声が低平調であるのに、平声軽が下降調であるのは、「軽」であるので出だしが高くなるからです。逆に高平調である上声が、上声重の場合には上昇調となり去声と合併してしまう、という現象もあります。「重」であるので、出だしが低くなっているわけです。いわば、「陰平」・「陽平」の「陰陽」が「軽重」にあたるものと言えると思います。また「清濁」が「軽重」に対応するとも言えるわけです。「濁音」の音価は有声音である、と推定されるわけですが、有声音であるぶん出だしが低くなりやすい、と言うことのようです。

ですから定家仮名遣に〈「軽」が高く「重」が低い〉をあてはめると、「を」が軽、「お」が重、ということになってしまいます。木枝増一『仮名遣研究史』で定家仮名遣関連のところを見るとそうなっていることが多いように見えます。宣長は「をお」について、五十音図における位置を正すだけでなく、軽重についても改めたわけです。



さんからのコメント

( Date: 1999年 11月 02日 火曜日 1:58:19)


地震:ぢしん>じしん
今日は:こんにちは>こんにちわ

さて?



豊島正之 さんからのコメント

( Date: 1999年 11月 05日 金曜日 21:54:22)


助詞「は」の呼び方に戻すと…

三上章が、ドビュッシーの Children's corner に関して、その第1曲
「Doctor Gradus ad Parnassum」がハ長調の曲で、ハ(C)で始まりハを
強く確認して終わる、この曲集の定訳「子供の領分」を与えたのが自分
である事が誇らしい、とどこかに書いていたと思いますが、これからす
ると、彼は助詞も(ワではなく)「ハ」と呼んでいたと思われます。



益山 健 さんからのコメント

( Date: 2002年 1月 24日 木曜日 14:46:18)


>明治以降ではなく、現代仮名遣い以降、ということはないのでしょうか。

E.R.エドワーズ, 高松義雄訳『日本語の音声学的研究』
§88. 文語(文章語)には [wi], [we], [wA], [wo] の熟音をあらはす文字
“ヰ・ヱ・ワ・ヲ”があるが, 口語(話語)の中では [wi],[we], および
[wu] の熟音は用ひられてゐない. [o](オ)の前では[w]がたまたま“わ
たり”になって出て来る場合がある: [kore o](これを) または [kore wo].

§239. [o](を)(ときには[wo])は目的格を示す.

とくに助詞の「を」にのみ [wo] があらわれるとは書いてありませんが,
出てくる例は助詞の「を」だけです。
エドワーズが調査を行ったのは 1900-1901 年。



岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 2003年 06月 01日 日曜日 11:58:10)

 ここにも関連記事有り。

目についたことば9710


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