益山 健 さんからのコメント
( Date: 2002年 03月 29日 金曜日 22:26:06)
「至矣尽矣」の「矣」を直訳しただけでしょうから, あとは中国語の問題になってしまうような......
Yeemar さんからのコメント
( Date: 2002年 03月 30日 土曜日 01:03:21)
『日本国語大辞典』の説明では「動詞「いたる(至)」「つくす(尽)」の命令形に、それぞれ完了の助動詞「り」の付いたもの」とあります。「我奇襲ニ成功セリ」「我カク戦ヘリ」とかいう「り」であります。
完了の形を2つ続けて並立の意味を表すのは奇妙なようですが、
「願ったりかなったり」「似たり寄ったり」「踏んだり蹴ったり」「なだめたりすかしたり」とか、「あえだり揉(もん)だりして玩弄する」(二葉亭四迷「浮雲」)
とかいう言い方も完了の助動詞「たり」の一用法に由来するものですし、また、「手術は成功した、患者は死んだ、ではすまない」というような完了を表す「た」の用法にもつながると思います。
「〜たり、〜たり」「〜た、〜た」はふつうに言うとして、では、「至れり尽くせり」のような「〜り、〜り」の言い方はほかにあるか? ちょっと見つかりません。「至矣尽矣」という成語を訓読した特殊な言い回しであるせいでしょうか?
Yeemar さんからのコメント
( Date: 2002年 03月 30日 土曜日 01:08:00)
すみません、
「手術は成功した、患者は死んだ、ではすまない」
これは並立ではないですね。つまり、AとBとが同時並行的に起っているということを表してはいません。
「斬った張ったの大騒動」
のほうがいいかもしれません。
Yeemar さんからのコメント
( Date: 2002年 03月 30日 土曜日 01:29:42)
ついでに、
「行きつ戻りつ」「ためつすがめつ」「組んずほぐれつ」「伸(の)つ反(そ)つ」
のような「〜つ、〜つ」も、完了の助動詞「つ」の並立用法ですし、「平家物語」には
いろいろの鎧の浮きぬ沈みぬゆられけるは
のように、完了の助動詞「ぬ」が「〜ぬ、〜ぬ」という形で並立を表す例があります。
してみれば、「つ」「ぬ」「たり」「り」そして現代語の「た」を含め、完了を表す助動詞は、一方では並立を表すことができるわけです。
もっとも、「斬った張ったの大騒動」のような「〜た、〜た」の例が、ほかに思いつきません。
Yeemar さんからのコメント
( Date: 2002年 03月 31日 日曜日 21:22:19)
> もっとも、「斬った張ったの大騒動」のような「〜た、〜た」の例が、ほかに思いつきません。
「惚れた腫れた」
「すったもんだ」
もそうですね。