Yeemar さんからのコメント
( Date: 2002年 10月 20日 日曜日 08:29:23)
「赤い白墨」も同じたぐいでしょうね。時枝誠記『国語学原論』(岩波書店)p.228に
「白墨」は現今の主体的意識に於いては、「白い」「墨」といふ二個の概念単位に還元されるのではなくして、「チョーク」といふ一概念単位を表すに過ぎない。従つて「赤い白墨」「青い白墨」といふことが可能なのであつて、若し主体的意識に於いて「白墨」が二の概念に分析されるとしたら、「赤い白墨」といふが如きは全く非論理的表現といはなければならない。今は「白墨」ということばを若い人は知りませんので、学生に説明するときは「犬の人形」という例を出すのがいいな、と道浦さんのお話を伺って思いました。時枝誠記ふうにいえば、「人」「形どったもの」という二概念が合して「人や動物を表象する置物」という新しい概念単位を表すようになったために「犬の人形」という言い方が存在する(ニュース原稿か何かでしょうか)のでしょう。
この手の言い方をほかに思い浮かべてみるのですが、よくあるようで、なかなか思いつきません。「古いニュース」というのはどうでしょうか。
岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 2002年 10月 20日 日曜日 12:56:30)
ちょっとそれるのもありますが、「ビニール製の吊革」「古い新書」「絵のない絵本」「懐かしいモダニズム」「収録作品を厳選した全集」「要語総索引」
かねこっち さんからのコメント
( Date: 2002年 10月 20日 日曜日 15:14:43)
ピアノに白鍵と黒鍵というのがありますが、チェンバロ(だったか)などであの色が
反対のものがありますね。
そういう楽器では「黒鍵のエチュード」を(主に)「白い鍵」で弾くことになるわけです。
ドとレ、レとミの間の鍵を色の区別以外の呼び方でいうことってあるのでしょうか。
こちらも話題と少々ずれますが、常々疑問に思っておりましたので書き込みました。
道浦俊彦 さんからのコメント
( Date: 2002年 10月 22日 火曜日 10:36:16)
みなさん、ありがとうございます。「黄色いワイシャツ」もありましたね。改めて検証すると、おもしろいかもしれません。それにしても辞書の記述では、人の形をしていないもの(動物)で「ぬいぐるみ以外のもの」に関して「人形」書いてないように思いますので、そのあたりも補足して欲しいなと思います。本当は「犬のフィギュア」という言葉を当てようとしたのですが、わかりにくいので「犬の置物」にしました。ちょっとイメージがずれるのですが。
Yeemar さんからのコメント
( Date: 2002年 10月 22日 火曜日 15:05:16)
道浦さんのお話では、もう問題解決のようですが、「コンクリートの枕木」というのを思いつきました。
管理人岡島 さんからのコメント
( Date: 2003年 03月 15日 土曜日 14:49:47)
関連すると言えば関連する話題。
→ 犯人は狸
Yeemar さんからのコメント
( Date: 2003年 03月 16日 日曜日 02:00:25)
野崎昭弘『詭弁論理学』(中公新書) p.35では、中世の魔女狩りが単純な二分法(魔女か/魔女でないか)の論理で行われたことを述べた上で、
このへんの経過については、次の本が参考になる。と紹介しています。魔女狩りに遭った人の中には女だけでなく男もいたということのようです。森島氏の本はまだ読んでおりません。
森島恒雄『魔女狩り』岩波新書
〔略〕
前者は(「男の魔女」という言葉が出てくるのが気になったが)手に入れやすいし、非常におもしろい本なので、一読をおすすめしたい。〔後略〕
UEJ さんからのコメント
( Date: 2003年 03月 19日 水曜日 15:43:13)
そういえば小学校の頃、「悪魔の人形」という怪談(?)が流行っていました。
「あっ、クマの人形」というのがオチです。
Webで検索すると、「悪魔のぬいぐるみ」派も居るようですが、
これだとオチが暗示されてしまうので、本来は「悪魔の人形」だと思われます。