管理 さんからのコメント
( Date: 2003年 02月 19日 水曜日 22:13:33)
以下の記事も参照
→ 視聴記録
岡島 さんからのコメント
( Date: 2003年 02月 19日 水曜日 22:23:06)
国立国語研究所の報告は以下のページから。
また、以下のページからリンクされている外来語相談窓口には、委員会の議事要旨ものっていますが、上の「視聴記録」のような詳しい話は載っていません。
→ 国立国語研究所外来語委員会
道浦俊彦 さんからのコメント
( Date: 2003年 02月 20日 木曜日 04:49:00)
1月下旬、国立国語研究所の甲斐所長にインタビューをした際に、「納得診療」という言葉に対する説明を求めたところ「これまでの『説明と同意』は医者の立場からの言葉であった。今回の『納得診療」は、患者の立場からの言葉である。」と「説明」されて、思わず「同意」してしまったのですが、その後よく考えると、上記のような問題点を含んでいるなと考えて、その旨、国語研究所にはメールを送ってはあるのですが、皆様はどうお考えかと思いまして。
岡島 さんからのコメント
( Date: 2003年 02月 20日 木曜日 08:59:01)
これは、道浦さんに読めと言っているわけではなく、考えるための材料を示したまでです。
報告書では、
原語の概念を過不足なく言い換えられる語はないが,患者の視点に立って言い換えることが望ましい場合は,「納得診療」が分かりやすい。概念の正確さを期す場合は,「インフォームド・コンセント」を,説明を付与して用いることが望まれる。とあります。
「納得診療」に不足を感じるのは、私の場合、「インフォームド」がないことです。説明付与例の
インフォームド・コンセント(医者の十分な説明と患者の同意)。から「説明」の部分が抜け落ちてしまっています。「説明した上での納得」でないといけないのがややぼやける感じがあります。
インフォームド・コンセント(医療行為をめぐる十分な説明と患者の同意)
おそらくそうしたことは議論済みで、「納得」は単なる「了解」とは違い、説明されたことを前提としている、ということになったのでしょうが、「あなたには難しいことはわからないでしょうから、医者を信用して、この治療方針で納得して下さい」という言い方も可能かと思いますので、不安が残ります。
また、「診療」が付け加えられたことによって、「インフォームドコンセント」に芽生えつつあった比喩的な使い方(「税のインフォームドコンセント」などがweb上に見られる)はできなくなります。医療用語に限定されるわけで、それならば、説明付与だけでよいのではないかとも思ったりします。
「説明上同意」や「説明後同意」で混乱するのは、説明する主体と同意する主体が反対側であること、かといって「説明後得同意」(医者側から。略すと「説得」になってしまう……)・「被説同意」(患者側から)では意味が分かりにくいこと、など適訳は難しいですね。
Yeemar さんからのコメント
( Date: 2003年 02月 20日 木曜日 14:00:10)
かつての国語審議会に、歌人、歌手といった人々が選ばれて話題になったことがありますが、肝心の肉声が外部に伝わってこないことを残念に思いました。「審議会政治」などということばが悪い意味で使われる昨今、審議会の透明度を高めてほしいと思ったことでした。
さて「『外来語』委員会」ですが、作家、翻訳家など多彩な人々が一堂に会しているのですから、その発言内容をつぶさに知ることができる議事録があればと思います。63のカタカナ語に関して、1日2時間×3回=6時間の討議が行われたとして、1語あたり費やされる時間は5.7分、20人の委員がひととおり発言するとして1人あたり20秒足らずという計算になります。これで討議の体をなすかという疑問がわきますが、実際はいかがでしょうか。「インフォームド・コンセント」の言い換え語是か非かといったような白熱した議論が、すべての語にわたり、十分な時間と十分な資料的根拠に支えられて行われているかどうか、知りたく思います。
「臓器提供者へのインフォームド・コンセント」「税のインフォームド・コンセント」などの用例については収集されているのか、そして討議の対象になっているのかといったことなども、外部から分かるようにしてほしいと思います。なんだか新聞の投書欄のような文章になってしまいました。
UEJ さんからのコメント
( Date: 2003年 02月 21日 金曜日 00:07:00)
こんな議論をしているはしから、また新たなるカタカナ語が… ^_^;
→ 10年で個人別「テーラーメード医療」を
Yeemar さんからのコメント
( Date: 2003年 08月 15日 金曜日 19:17:40)
朝日新聞 2003.08.14 東京版 p.5「声」欄に載った北海道伊達市の高校の先生(43歳)の投書「曖昧な造語は 混乱生むだけ」は辛辣なものです。原文をつぎはぎして要旨をまとめると:
――国立国語研による「外来語言い換え」の第2回中間案が6日朝刊で報じられたが、この事業に疑問を禁じ得ない。ユビキタスを「時空自在」、「ノーマライゼーション」を「等生化」などという造語が、どうして「分かりやすい言い換え」なのか。言葉そのものより概念が理解されていないことが問題だ。第1回の「納得診療」(インフォームド・コンセント)などという表現も含め、言葉を造って自己満足に浸っているかのような国立機関の事業。その意義を再考してもらいたい。――
原文は一応手元にメモしておきました。