久しぶりにメッセージを出します。
留学生から「〜を問わず」「〜にかかわらず」の意味の違いについて質問をうけ、面食らっています。文型辞典等でみてものっていないし、用例採集したものを見ても同じように思えるし……。ご存知の方教えてください。
Yeemar さんからのコメント
( Date: 2003年 02月 24日 月曜日 20:54:22)
手もとの『教師と学習者のための 日本語文型辞典』(くろしお出版)を見ますと、以下のようにありました。
【にかかわらず】
1 Nにかかわらず
天候、性別、年齢など、異なりを含んで成り立つ名詞を受けて、「その違いに関係なく」「その違いを問題とせずに」という意味を表す。
2 ...にかかわらず〔略〕
【を問わず】
Nを問わず
「それに関係なく」「それを問題にせず」という意味を表す。「昼夜」「男女」など対になった名詞が使われることが多い。次のように「Nはとわず」の形となることもある。
(例)(アルバイトの広告で)販売員募集。性別は問わず。
上記がたたき台になるでしょうか。私には、すぐには両者の違いを明瞭にするアイデアが浮かびませんが。
skid さんからのコメント
( Date: 2003年 02月 24日 月曜日 23:12:28)
「男女を問わず募集します」とは言っても「男女にかかわらず募集します」というのは何か変ですよね。
「ナンニョニ カカワラズ ココニ イルベカラズ」(和英語林集成)はよくて「男女を問わずここに立ち入るべからず」は……?
「○○を問わず××」は、○○はどちらであってもかまわないから、××します。
「○○にかかわらず××」は、○○がどちらであろうとなかろうと、××します。
なんて感じですけれど、こじつけかもしれません。
Yeemar さんからのコメント
( Date: 2003年 02月 26日 水曜日 03:18:41)
最近聞かなくなりましたが、古紙回収の車が「古新聞、古雑誌、ぼろぎれなどございましたら、多少にかかわらずお声をおかけください」というようなアナウンスをしていたのが耳に残っています。これは「×多少を問わずお声をおかけください」とは言えません。「多少を問わず回収にまいります」ならばOKです。実際に「問う」すなわち「質問する」ことがあるかどうかが関ってくるのでしょう。古新聞を出す側は、「新聞の量が多いか少ないか」は自分のことであって分かっているので、「×多少を問わず回収業者を呼び止める」と表現することはないのでしょう。
道浦俊彦 さんからのコメント
( Date: 2003年 02月 26日 水曜日 12:07:11)
「〜を問わず」は「〜に関して条件の提示をしない」ことを示し、「〜にかかわらず」は「状況のいかんを考慮しない」という違いがあるのではないでしょうか?
つまり「条件」と「状況」という使い方の違いでは?