これ以外に、内閣広報室のページで、なぜか昭和52年度、平成4年度のもののみを見ることができます。
入力途中というわけでもなさそうです。
Yeemar さんからのコメント
( Date: 2003年 04月 03日 木曜日 18:14:30)
正誤 ×平成7年度のものを ○平成7年度以降のものを
道浦俊彦 さんからのコメント
( Date: 2003年 04月 04日 金曜日 13:18:28)
この調査は「毎年」は行われていないからではないでしょうか?たまにしか行われないということで。(入力とチュウではないのに「歯抜け」になっている理由として考えられることは。)で、平成7年以降は毎年やるようになったとか?
後藤斉 さんからのコメント
( Date: 2003年 04月 05日 土曜日 15:26:37)
国立国会図書館の蔵書検索「国語に関する世論調査」の結果は以下の通りです。ウェブの状況はこれを反映しているのでしょう。
1. 国語に関する世論調査. 平成4年6月調査. -- 総理府内閣総理大臣官房広報室, 〔1992〕. -- (世論調査報告書)
2. 国語に関する世論調査. 平成7年4月調査. -- 文化庁文化部国語課〔1995〕. -- (世論調査報告書)
3. 国語に関する世論調査. 平成9年1月調査. -- 文化庁文化部国語課,1997.3. -- (世論調査報告書)
4. 国語に関する世論調査. 平成9年1月調査 / 文化庁. -- 大蔵省印刷局,1997.5. -- (世論調査報告書)
5. 国語に関する世論調査. 平成9年12月調査. -- 文化庁文化部国語課, 1998.3. -- (世論調査報告書)
6. 国語に関する世論調査. 平成9年12月調査 / 文化庁. -- 大蔵省印刷局,1998.4. -- (世論調査報告書)
7. 国語に関する世論調査. 平成10年度 / 文化庁. -- 大蔵省印刷局, 1999.4. -- (世論調査報告書)
8. 国語に関する世論調査. 平成11年度 / 文化庁. -- 大蔵省印刷局, 2000.5. -- (世論調査報告書)
9. 国語に関する世論調査. 平成11年1月調査. -- 文化庁文化部国語課, 1999.3. -- (世論調査報告書)
10. 国語に関する世論調査. 平成12年1月調査. -- 文化庁文化部国語,2000.3. -- (世論調査報告書)
11. 国語に関する世論調査. 平成12年度 / 文化庁. -- 財務省印刷局,2001.6. -- (世論調査報告書)
12. 国語に関する世論調査. 平成13年度 / 文化庁文化部国語課. -- 財務省印刷局, 2002.6. -- (世論調査報告書)
13. 国語に関する世論調査. 平成13年1月調査. -- 文化庁文化部国語課,2001.3. -- (世論調査報告書)
14. 国語に関する世論調査. 平成14年1月調査. -- 文化庁文化部国語課, 2002.3. -- (世論調査報告書)
15. 国語に関する世論調査. -- 内閣総理大臣官房広報室, 1977.12. -- (世論調査報告書 ; 昭和52年8月調査)
後藤斉 さんからのコメント
( Date: 2003年 04月 05日 土曜日 15:54:31)
ついでですが、上のYeemarさんの発言の「国語に関して」からのリンクは普通は
たどることができないと思います。下のページからも直接はたどることができず、
一旦文化庁のトップページを経なければ閲覧できないでしょう。
このような文化庁のサイトの構成は、官庁の公式サイトにあるまじき愚行であると
考えます。
→ 日本語教育ネットワークシステム 調査・統計情報
Yeemar さんからのコメント
( Date: 2003年 06月 20日 金曜日 21:57:15)
「国語に関する世論調査」は、かつてはとびとびに行われ、近年は毎年行われているようですね。「朝日新聞」2003.06.20には「95年度から毎年実施している。」とありますが、国立国会図書館の蔵書では平成8(1996)年の報告書はどうなっているのでしょう。
ともあれ、今回(2003.06.19公表)の報告で「3人に1人がまったく読書しない」という結果が出たのは衝撃的でした。四国では59.8%の人がまったく本を読まないのだそうですから、これはそうとうなものです。危機的状況ではないでしょうか。
斎藤孝氏が朝日新聞にコメントを寄せています。「(1)全く本を読まない層が4割弱いるというのは、日本が知的基盤の弱い国だということだ。(2)先進国の中でも低い方だ。(3)この現実を見る限り、国語教育は失敗したと言えるのではないか。(4)地域別に見ると、地方で本が読まれていないのは、書店の問題だ。あったとしても、漫画や写真集しか置いていない店が多い。書店はつぶしてはならない業界だ。国は、書店を文化として支援するべきだ。」(数字は私が振りました)
このうち(1)(3)は賛成です。(2)は本当なのでしょうか?海外の先進国の識字率は必ずしも高くないと思いますが、本を読む割合は3分の2以上になっているのでしょうか。知りたく思います。
(4)も賛成です。たしかに地方では本が手に入らない。人口が少ないから本が売れないのでしょう。鶏が先か卵が先かという問題でもあります。斎藤氏の論旨は本屋への助成の話に行っていますが、「国語教育の失敗」なのですから、読書教育の充実も急務でしょう。「読み聞かせ」「朝読書」などの試みのほか、どのような案が用意されているのでしょうか。「読書感想文」は廃止したらいいではないかと思います。
「国語に関する世論調査」は、毎年調査項目を入れ替えたりして、内容が一定していないようですが、場当たり的という感想をもちます。せっかく毎年調査するならば、国民の読書量など重要ないくつかの事項については継続して調査すべきであると思います。今回の調査項目「役不足」「確信犯」の意味の正答率なども、今回だけでやめるのはもったいないです。毎年同じ調査項目だと、マスコミに取り上げられなくて困るという事情があるか?
道浦俊彦 さんからのコメント
( Date: 2003年 06月 21日 土曜日 10:59:20)
「確信犯」に付いてですが、新聞で見た、「正解」と「不正解」の設問が、はっきりいって「わかりにくい」ことが誤答が増えた原因ではないでしょうか?
朝日新聞にのった「確信犯」の×の説明文は、
「悪いことであると分っていながらなされる行為・犯罪またはその行為を行う人」(これを選んだ人57,6%)
◎の説明文は、
「政治的・宗教的などの信念に基づいて正しいと信じてなされる行為・犯罪またはその行為を行う人」(これを選んだ人16,4%)
◎の方にも「犯罪」とありますから、「正しいと信じて」は主観的に正しい、「犯罪」は客観的に「悪い」ということですね。
×の方も「悪いことは分っていてもやってしまう」ですが、その背景には何らかの「信念・確信」があるのではないでしょうか?つまり、×は◎の範疇に含まれるのではないでしょうか。
そう考えると文化庁国語課の設問がわかりにくいような気がします。
「『おれは正しいんだ、悪くない』と思って罪を犯すのが従来の「確信犯」。「 法的には悪いかもしれないけど、おれは悪くないんだ、 そういうふうに追いつめた社会(会社、他人など)が悪いんだ」というふうに他者に責任転嫁して罪を犯すのが新しい「確信犯」?
「悪いと分ってるけど、それによる罰の重さをも考慮して、それに納得して罪を犯す場合」は「確信犯」ですか?
なんかわからなくなってきた・・・。
岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 2003年 06月 29日 日曜日 09:25:56)
下のページによれば、この調査の読書に関することは、朝日新聞でしか報道していないとのことです。
そして、60代の人がいちばん本を読んでいないと。
→ "国語世論調査"報道に隠されているかもしれない各紙がはっきり書かない真実
skid さんからのコメント
( Date: 2003年 07月 03日 木曜日 03:29:04)
ご紹介のページはちょっと論理が飛躍していますよね。
しかし、60歳以上の人が本を読んでいない傾向にあるのは、ちょっと不思議に思いました。
定年後、自由な時間が増えると思ったからですが、本を読む必要に迫られなくなったとか、視力の問題とか、新聞や雑誌などを中心にして活字メディアに親しんでいることも考えられます。
また、今はあまり本を読んでいなくても若い頃はたくさん読んでいたかもしれません。
本にも硬軟いろいろなものがあるのに、調査では単行本なら何でもいいということなのでしょうか。
それはともかく、60歳以上の人々が言葉の乱れを強く感じるのは、少しも不思議なことではないと思います。
本を読まなくてもテレビやラジオで日常的に言葉に接する機会はいくらでもありますし、人生経験が長いほど昔との違いに気付くはずですから。
言葉の乱れというとき、主に会話での言葉を指していて、本を読むかどうかと単純に結び付けることはできないと思いました。
Yeemar さんからのコメント
( Date: 2003年 07月 04日 金曜日 16:57:23)
日本人が本を読まなくなった、ということに関連します。
2000.12に出た佐藤学『「学び」から逃走する子どもたち』(岩波ブックレット524)は、生徒たちの間での最大の問題は「勉強しなくなった」ということであることを指摘したものです。いじめも不登校も学級崩壊も少年犯罪もたしかに深刻ではある。しかしそれらは全体から見ればごく一部の問題である。それに対して、「勉強しなくなった」(知的関心の衰退)は全体の問題であると。
家庭学習時間などとあわせて、読書冊数の減少が、その指標に挙げられています。
子どもの読書については、毎日新聞社が一九五五年から毎年、小学校四年生以上〜高校三年以下の児童・生徒一万人余りを対象として行ってきた「学校読書調査」があります。近年の結果は年々、ワースト記録を塗り替えています。調査が開始された一九五五年当時は中学生の読書冊数は月平均三冊以上であったのに対して、今日では中学生の六〇%以上が月に一冊も本を読んでいません。高校三年生になると七〇%以上が月に一冊も本を読んでいません。小学生の読書冊数はそれほど変化がないのですが、中学生、高校生の「活字離れ」は目を覆うものがあります。学校の使命が本の世界(リテラシーの文化)へと子どもを誘うことにあるとすれば、今日の学校教育はその使命を解体させていると言っても過言ではないでしょう。今回の「国語に関する世論調査」は、「学びからの逃走」が全世代的なものであることを明らかにしたのではないでしょうか。解決への取り組みはどうなっているのでしょうか。佐藤学氏の文章も、解決への道筋を明らかに示すところまでは行っていません。
Yeemar さんからのコメント
( Date: 2003年 09月 17日 水曜日 10:20:26)
新聞等にも載るニュースと思われますが、上記と話題が近いため、参考に書きとめておきます。高校生の読書する割合は世界で最低とのこと。
●2003.09.17 NHKニュース(8:30のニュースで聞いた結果をNHKのサイトで確認したもの)
・若者の読者についての国際調査。日本の高校1年生は、各国に比べて漫画や雑誌などを読む割合が高い一方、難しい内容の本を読む割合が極めて低い。
・OECDが平成12年に世界32か国の15歳、約26万人を調査。日本では、5,200人余りの高校1年生が対象。新聞や小説など難しい本をたくさん読む割合は日本3%で、平均22%を19ポイント下回り、OECD加盟27か国中最低。一方、漫画や雑誌など簡単な本をたくさん読む割合は日本74%で、平均28%を46ポイント上回る。「趣味で読書することはない」と答えた割合は日本55%で、平均32%を23ポイント上回り、27か国中最も高い。
・文部科学省は「学校の図書室の蔵書数を増やすなど本に親しめる環境づくりを進めていきたい」としている。
図書室の蔵書数を増やすのもひとつの手段でしょうが、どうもずれているような気がする。根治療法ではないように思います。国としてそれらしい対策はとっていないというのが実状ではないでしょうか。
Yeemar さんからのコメント
( Date: 2003年 09月 17日 水曜日 20:15:54)
きょうの「朝日新聞」夕刊によれば、「経済協力開発機構(OECD)は16日、加盟30カ国の教育の現状を調査した03年版「図表で見る教育」を発表した。」とありますので、資料はこの報告書のようです。
しかし、この記事には、各国で若手の教員が不足、日本では女性教員が少ないということは述べられていますが、読書については触れられていません。
「国語に関する世論調査」もそうですが、報告書の切り取り方は、報道媒体によってまちまちですね。
岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 2003年 09月 18日 木曜日 12:10:20)
産経新聞では、上記NHKのような内容の記事がありました。
しかし、どうも分かりにくい。一見、雑誌・漫画・堅い書物を読む割合を別々に調べたように見えたのですが、よく読むと、そうではないらしい。
第1群 | 第2群 | 第3群 | 第4群 | |
---|---|---|---|---|
日本 | 14.5 | 8.1 | 74.4 | 3.0 |
全体 | 22.4 | 27.1 | 28.3 | 22.2 |
第1群 読むのは雑誌程度
第2群 第1群より読む種類も頻度もやや多い
第3群 文章が短く難易度の低い漫画や雑誌、新聞を頻繁に読む
第4群 文章が長く難易度が高くても頻繁に読む
ということのようです。趣味の読書、文部省の對策についてはかいてありません。
なお、産経新聞では、月曜日から「競う ライバル物語」で、「よりよい国語を求めて 歴史的仮名遣いVs現代仮名遣い」という連載が行われています。
道浦俊彦 さんからのコメント
( Date: 2003年 09月 19日 金曜日 08:14:50)
産経新聞の、上記の記事見ましたが、データの全体像が分らなかったので、OECD東京センターに「第4群で、日本が低いのは分ったが、高い国はどこか?」と質問をメールで送ったところ、「第1位はニュージーランド(男30,4%、女48,4%)、第2位はオーストラリア(男28,2%、女43,9%)、第3位は英国(男27,6%、女42,3%)」で、最下位の日本は男女別には、男1,9%、女4,0%だったという解答のメールをいただきました。
なお「競うライバル物語」、前半はよくまとめてあると。後半はよく取材してるなと。「産経」ですから、どちらかというと「歴史的仮名遣い」擁護の立場で構成されているように思います。
岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 2003年 09月 19日 金曜日 09:00:49)
下のページが出典であるようですね。
* Table A8.1. Profiles of 15-year-old readers (2000)
というのが、男女別の数字を示しているものですが、女4.0%というのは極端に低い数字のようです。下から2位はベルギーの17.6%。ちなみに男の下から2位はフィンランドの5.6%です。
→ Education at a Glance 2003
Yeemar さんからのコメント
( Date: 2003年 09月 20日 土曜日 08:13:45)
どうも、毎日新聞の「学校読書調査」を裏づけるような結果で、憂国の情を抱く以前に、なぜこうなるのか知りたいと強く思います。
ひとつの楽観的な仮説として――、日本の生徒は、質の高い、深みのある漫画を読んでいる。OECDの他の国には、日本ほど質の高い漫画やアニメが存在しないのである。彼らは、日本の生徒がビジュアルに理解する物事を、(絵が描けないので仕方なく)活字によって理解しているのである。彼らのいわゆる「文章が長く難易度が高」い本とは、日本ならさしずめ漫画の形で供給されるところのものである。シェークスピアを、劇場で見るか、書物で読むかの違いのようなものである。韓国にも、日本に及ばないまでも漫画文化がある。そこで韓国の数字も、日本のそれほどではないが、やや低めになっている。読む活字の量のみで、知識の水準を測るべきではない――。
このように無理矢理考えても、慰めになりませんね。それ自体インクのしみでしかない文字を解釈して意味を読みとる読書の作業と、その過程を省略することができる漫画読みの作業とでは、脳みそを使う量にずいぶん差がありそうです。
海外の生徒は、モーパッサンなり、トルストイなり、ヘミングウェイなり、過去の作品をよく読んでいるのかどうかも知りたいところです。もし彼らがそれらの遺産をよく読んでおり、対して、われわれが漱石なり鴎外なり芥川なりをあまり読まないとすれば、やはり相当にヤバそうです。世代から世代への価値の伝達という仕事も、読書によって最も確実に行われるはずのものと思います。
などと、当たり前のようなことをずらずら書いておりますうちに、ふと、以前「なぜ、古文を……」というスレッドを投稿したことを思い出しました。
Yeemar さんからのコメント
( Date: 2003年 09月 23日 火曜日 22:03:37)
文部科学大臣になった河村健夫氏の「横顔」を「朝日新聞」2003.09.23 p.4で読んでいたら、
01年成立の「子どもの読書活動推進法」の議員立法では中心になった。とありました。さてはそういう法律ができていたのでしたか。
法律(文部科学省のページ)を見てみると、国・地方公共団体・事業者・保護者は子どもの読書活動増進に責務があることを述べた上で、政府は「子ども読書活動推進基本計画」を策定しなければならないとあります。地方公共団体はそれにもとづき計画を策定することになります。また4月23日を「子ども読書の日」とするとしています。
「子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画案(概要)」(平成14年6月)を見ると、3つの基本的方針の第1に「図書資料の整備等、諸条件の整備・充実に努める」がありますから、上掲のNHKニュースでの文部科学省の談話はその線にそったものかもしれません。
この計画に沿って、各地方公共団体が具体的な実行計画を策定しています。多くはPDFでインターネット上で提供されているようです。私は「香川県」の26ページに及ぶ案をダウンロードしたところです。
道浦俊彦 さんからのコメント
( Date: 2003年 09月 29日 月曜日 20:47:03)
4月23日は、本屋さん業界が「本をプレゼントする日」としてす7すめている「サンジョルディの日」ではないですか?業界のプッシュがあったのかな??
佐藤 さんからのコメント
( Date: 2003年 09月 30日 火曜日 19:42:32)
業界のプッシュがあったとしても、乗ってよい、いや乗るべきものと思います。
読書欲をよみがえらせるのは至難の技で、おそらく、この計画案等によっても、はかばかしい展開は望めないかもしれません。が、仮に出版業界も歩調を合わせるとしたら、それはそれでよいタイミングです。業界にわざわざ声をかけなくても乗ってきてくれるのだから。出来ることは何でもして行かなければならない状況であることを考えると、渡りに舟とも言えます。
今のような状況にしたのは我々大人なのでしょうから、少しでも効果がありそうなことなら協力したいと思っています。
佐藤 さんからのコメント
( Date: 2003年 09月 30日 火曜日 20:14:50)
思い出しました。20年(ちょっと)前くらい、NHKで『若いひろば』とかいう番組を日曜にやっていて、その中に「マイ・ブック」というコーナーがありました。毎回、著名人をゲストに、斉藤とも子(のちには原田美枝子?)が聞き役で対談するものでした。当時、売れっ子アイドルの斉藤とも子でしたが、紹介される本を読んでくるのが宿題。とうとう読めなくて、怒り出したゲストもいましたね。毎週このコーナーが待ち遠しかったことでした。
こういう番組、ないしコーナー、今では作れないだろうかなんて思います。見た人全員でなくていい、10いや5%だっていい。紹介された本を読んでくれることを期待して。
NHKの『トップランナー』あたりで、ゲストが一冊御紹介、とかでもいい。渡辺某さんのように家をたずねるのもいいけれど、本を「たずねる」みたいなのもよいかな、とか。変に格調とかを重視した演出でなく、自然体な番組で。
下記リンク、URLの 〜/1090001004n.html のnの直前の数字を変えると同番組の別の日にちのページが表示される場合があります。
→ 若い広場 笑っていいのか今の僕らを 劇団 夢の遊眠社
Yeemar さんからのコメント
( Date: 2003年 09月 30日 火曜日 23:41:20)
「若い広場」のいくつかの回(今のところ3回分ほど)は、埼玉県のNHKアーカイブスで視聴できますね。「マイブック」ももちろん入っています。東京では、愛宕山の放送博物館でも視聴できます。他の県だと、どこが可能でしょう。
現在、NHK-BS2では「週刊ブックレビュー」という番組があります(若者向けではありませんが)。民放ではテレビ朝日「ほんパラ!関口堂書店」というのがブックレビュー番組ですね。これは、私は見たことがありません。もう放送終了したとか。中高生でも楽しめる番組だったろうと想像しますが、どうなのでしょう。
* * *
Yoshi著『Deep Love―アユの物語』(スターツ出版 2002.12)という小説が、現在、女子高校生に絶大な人気を誇っていると聞きます。もとは携帯メールの形で配信されていた物語で、目に一丁字なしというような少女(失礼)たちの紅涙をさえしぼっているというのです。
ふだん本を読まない少女でも手に取るというのは、どんな小説でしょうか。もしかすると、これは一つの光明ではないでしょうか。たいへん興味がわき、私も読んでみました。
読後、にわかに感想文が書きたくなったため、これをamazon.co.jp(書籍通販サイト)に投稿しました。ところが、あまりにも激烈に批判したためか、ボツになったようです。ふつう、余程のことがないかぎり不掲載ということはないはずですが。
読み返しても、決して不当なことを書いてはいないと思います。スレッドの話の流れからもそれほど外れないと思いますので、内容の紹介かたがた、こちらに投稿させていただきます。
★☆☆☆☆ 彷徨する少女たちに読まれてよい本あまりにも類型的な登場人物に驚く。彼らの行動・せりふ・思考内容は、すべて紋切り型だ。主人公は売春はするが〈純粋な心〉の持ち主で、笑顔は〈花のように〉可愛いと描写される。作家ならこんな陳腐な言い回しを繰り返すのは恥ずかしかろう。また、「おばあちゃん」は徹底して主人公に優しく、150万円を彼女に盗まれたことを気づきながらも、〈よほどの理由があってやったのに違いない!〉と信じて、叱りもしない(実際は大した理由ではなかった)。
筋も無茶苦茶だ。心臓が弱い少年のため、主人公はバイトをしたり、売春をしたりして金を貯めては、少年の飲んだくれの父親に〈手術代に使ってね〉と渡す。しかも、少年を虐待するのをやめてもらうため、自分の体も与える(父親にしてみれば丸儲けだ)。また、彼女は同級生に仕返しのためシャーペンを突き刺したあと、おばあちゃんに電話で一言「血が…」とだけつぶやく。すると、おばあちゃんはなぜか血相を変えて足の肉が削れるほど走って駆けつけ、それが原因で死んでしまう。等々。
最も問題なのは、作者の考えの浅さだ。街で少女が体を売っているのも〈……それが時代〉などと、すべてを時代のせいにする。今の時代に生まれたのが不運であり、少女たちは悪くないと。しかし、どういう意味で「時代」と言っているのか。戦時中の時代ならよかったのか。戦前なら、明治時代ならそういう少女たちも幸せになったのか? そんなはずはあるまい。
荒唐無稽の作品だが、これを必要とする読者はいる。それは夜の町を彷徨する少女たちだ。ささくれた毎日を過ごす彼女たちにとって、「あなたは悪くない。本当は純粋な女の子だ。悪いのは時代だ」とおばあちゃんのように優しく語りかける本は自己慰撫の役に立つ。ただ、「こんなことを続けていると、主人公のようにエイズになって死ぬ」ということを自覚するきっかけにはなる。この一点で、本書は少女たちに広く読まれてよい。
佐藤 さんからのコメント
( Date: 2003年 10月 01日 水曜日 03:20:33)
>埼玉県のNHKアーカイブス
あ、実家からバス一本で行けるのでした。帰省の楽しみが一つできました。
「光明」については何となく考えているだけですが、そうそうハリー・ポッター・シリーズのような作品は出てこないだろうし、出てきても幻想文学ばかりではなんだし。そう漠然と思っていたなかで『Deep Love―アユの物語』。初めて知りましたが、そういう方向もあり、かもしれませんね。どんどん読み慣れて、目を肥やしてもらって、改めて評価してもらう、そういう日がくることを願ってやみません。
とまれ、こういうのをきっかけに、次のステップに進めないかと貧乏性の私は考えてしまいます。ああ、そうか。次のステップが分からない、何を読めばよいか分からない、ないし分かりにくい。そういうことも読書離れに、あずかっているかも知れない。となれば、読書案内の充実を、と考えてしまいますが短絡すぎるかな。レビューでもいいし、近くの図書館や学校の図書室など、身近な場所に案内人を配せれば。すでに件の計画案などでは盛り込み済みでしょうね。
また、そういう人がいなくても、本にキーワードが載っていて、そのキーワードをたどって類書に行き当たれる、なんて工夫があると便利かも。実際にやるとなるとむずかしい面もありそうですが、帯などの惹句から抽出してもよいことだし。これを手がかりに配架して似たもの集めをして、可能ならば内容のグラデーションを構成するように本を並べていければ。いやいや、何も物理的並べなくても、パソコンがこれだけ流通しているのだから、バーチャルな配列を充実させるだけで済むことか。そういう工夫があってもよさそう…… などと寝そびれた頭は考えてみました。
道浦俊彦 さんからのコメント
( Date: 2003年 10月 01日 水曜日 10:43:48)
朝の5分間か10分間かの読書タイム導入で、小学生は以前よりよく本を読むようですね。読書が根づかない問題の中心は、中学生以降の思春期、及び大学生、そして社会人ではないでしょうか。
Yeemar さんからのコメント
( Date: 2003年 10月 01日 水曜日 11:48:18)
地方公共団体の読書推進の取り組みについて知ろうと、一例として香川県の「香川県子ども読書活動推進計画」(PDF)およびそれに至る「香川県子ども読書活動推進計画策定懇談会」の議事録(ホームページ)を読みました。
計画書は簡潔すぎて分かりにくく(ただし末尾の参考資料は有益)、議事録の議論を読むほうが、問題点がよく分かりました。以下、議論の要点をピックアップします。
道浦さんのいわれる「朝読書」は多少触れられていますが、佐藤さんのいわれる「読書案内」は具体的な議論にはなっていないようです。以下で「子どもに読ませたい本と子どもが読みたい本の乖離が問題であり」とありますが、先生は『しろばんば』や『車輪の下』のような優等生的な本を読ませたいのに、生徒はいやがるということがあるかもしれません。
親が読まなければ〜読み聞かせ活動
●親が本を読まないから、子どもも本を読まない現状が問題であり、それをどう変えていけるかが大きな問題である。〔第1回―(1)〕
●最近ブックスタートの普及が言われているが、まず、親が読書に親しむ必要がある。それには、子どもができてからでは遅く、妊娠した時点から、妊娠中の学級とか育児相談などの機会に、読み聞かせの方法などの基礎を盛り込んでいけばいいのではないか。〔第2回―(3)〕
●子どもが図書館に行きたいと言っても、母親にその気がないとそこで立ち消えるのが現実である。PTAや学級参観の場で、上手な読み聞かせを体験してもらうと、意識ががらりと変わって図書館に足を運ぶようになるので、そのようなことも考えていただきたい。〔第2回―(7)〕
●「0歳クラブ」で読み聞かせをしているが、赤ちゃんが本に集中するのを見るとお母さんの意識が変わるので、そのような機会を提供するのが効果的である。〔第2回―(7)〕
中学生から読まなくなる
●読書への関心が中学校へ行った途端に薄れていくのが実状で、どのようなやり方をすれば、子どもなりに自発的に取り組んでもらえるかが問題である。〔第2回―(5)〕
●指摘があったように、中学生になると読書量は減ってきているが、本が嫌いになったわけではないと思う。高松市内の中学校18校のうち、13校で一斉読書に取り組んでおり、非常に静かに読めているということであり、たぶん部活動や勉強とかで絶対的な時間が少なくなっているからだと感じている。〔第2回―(5)〕
●幼児期には、家庭での読み聞かせや親が子どもに関わることが第1だと思うが、中・高校生になると家庭で言っても聞きっこないんで、やはり学校で読書に親しむ機会を作っていく必要がある。〔第3回―(9)〕
●アンケート結果では、中学生から差がついており、読む楽しさ、習慣化が必要だと思う。読みたい本が学校にあることが一番大事であり、努力目標として、週1回以上の読書を小・中学校で100%、学校図書館標準達成割合で70%、80%を示しており、アンケート結果を受けてのものである。〔第3回―(11)〕
本が身近にない
●田舎では、なかなか読みたい本が手に入らない。コンピューターで検索してということになるが、実物の本を手にとってみると、読みたいという気が湧いてくるので、本のキャラバン隊なんかがあればいいなと思う。〔第1回―(9)〕
●県立図書館は遠くて行けない〔注・新しくできたものだが、ずいぶん田舎にある〕という意見をよく聞く。ゆめタウン〔注・新興商業地域〕から図書館までバスを出すとか、利用が伸びる具体策を考えていただきたい。〔第2回―(16)〕
●千葉県市川市にある子ども図書館はショッピングセンターに併設されており、また、子どもの教育関係機関の分室もあり大変利用者が多かったので、これから図書館をつくる自治体に先進例を紹介すればよい。〔第2回―(16)〕
古い本は読まない
●新しい本をいくら購入するかが、その図書館の利用を左右するのが現実で、古い本がいくらあっても、子どもは読まない。小学校なんかで、古い辞書が並んでいるところがあるが、それは廃棄すべきものであり、そういう現状では利用は伸びない。〔第2回―(3)〕
●〔保育所では〕お金がなくて新しい本がなかなか購入できなくて、いつまで古い絵本を置いているのかと言われる。図書購入費の増額のお願いをする必要があるので、保育所も学校の中の一員と考えていただき、一緒に活動させてほしい。〔第2回―(11)〕
●古くなって色褪せた本を陳列しても効果がなく、新しい本にしないといけない。また、読み物の本の図書室と調べ学習の図書室を分けて、環境を整えたり、学級文庫や学年団文庫を読みやすい環境にすることで読書意欲はかなり出てくるので、No.13の(3)の所に、図書の充実だけでなく、学校の図書室の中の環境整備というか、環境設備の充実が大事でないかと感じた。〔第3回―(12)〕
図書室をサロンに
●中・高生で、学校の図書室の利用のパーセント〔ママ〕が非常に低いのはやっぱりと思う。昨日、中学校で運動会の前の会があって、図書室を使ったので、いろいろ見させてもらったが、「こんな所に来ても楽しくないよね」っていう雰囲気で、中学生が図書室に興味を持って来るのかなという疑問を持った。〔第3回―(7)〕〔そういえば、私の中学校の図書室もそんな感じだった〕
●高松市内のPTAでは、学校に対して、小言を言うだけでなく、学校と手を取り合って少しでもいい環境作りをしていこうという活動の一環として、図書館をみんなで入りやすいサロンのようにしていこうという話も出ている。〔第3回―(12)〕
●小・中学校の図書館の開館時間を調べたことがあるが、やはり小学校の方が平均的に長かった。中学校になると、管理上の問題で、教員なり図書委員の生徒なり誰かいる時間でないと開館しないというのが非常に多かった。管理を優先すると、子どもに魅力ある図書館の運営はむずかしいが、改善しないといけない〔ママ〕思う。〔後略〕〔第3回―(12)〕
図書選定に子どもも参加を
●学校図書館の図書の選定に関して、子どもに読ませたい本と子どもが読みたい本の乖離が問題であり、読書の時間云々より、本の選定方法について県で基準を示せば、各学校も取り組みやすいのではないか。〔第2回―(1)〕
●高等学校では、ほとんどの学校で、図書委員を中心に購入図書を選んでおり、生徒が直接本屋さんへ行ったりしている。また、蔵書冊数も公表しており、古い本の整理が問題になっている。〔第2回―(1)〕
●アンケート結果を見ると、やはり子どもは本が好きなんだなあという印象を持った。また、学校の図書室を利用しない理由として、「読みたいと思う本があまりない」という回答が多いことから、計画のNo.12のところで、本の選定に主体的に参加するということが盛り込まれているのは、実態を踏まえた点で評価できる。〔第3回―(7)〕
朝の読書
●〔前略。司書教諭の研修の場で〕中学校からは、「朝の読書」を通じて、生徒指導上の課題を乗り越えて、そして図書館の扉が開いたという、地道な取組の例を発表していただいた。〔後略〕〔第4回―(4)〕
司書の身分
●今回、緊急雇用で、15・16年度で100人ずつ200人の方に学校に入っていただき、読書活動の支援をしていただくことになっているが、データベース化に重点を置くのか、読み聞かせや資料整理に重点を置くのかによって人選が違ってくる。〔第2回―(17)〕
●緊急雇用創出基金事業は、半年契約が基本になる。緊急雇用ということで、特定の人に偏って、その人を長くというのではなく、いろんな方にその機会をという意味で、半年契約ということだが、例外もあり、最大1年間は同じ人を続けて雇用するということはあり得る。しかし、そこまでが最大で、2年間継続できないという制度上の制約がある。〔第4回―(3)〕
おまけ
●書店としては、店頭においでるお客さんを大切にして、本の楽しさを書店自身が壊すことのないようにしたい。〔第1回―(5)〕〔香川方言の入った例〕
Yeemar さんからのコメント
( Date: 2003年 10月 01日 水曜日 11:53:37)
「朝日新聞」2003.09.20 p.2に、「図書館の貸出数 最高に/文科省・社会教育調査/小学生1人あたり年17・1冊」という記事が出ています。
これによれば、道浦さんのいわれるように小学生はよく読書をしているのです。
貸出数は前回の98年度より4040万9千冊、8・4%増えた。増加傾向は74年度から続く。小学生は409万4千人が登録、1億2484万1千冊を借りていた。01年度の小学生全体(729万6920人)で利用冊数を割ると、1人あたりの貸出数は17・1冊。前回より1・3冊増えた。では中学生、高校生はどうなのか?ということについては記事は教えてくれません。
記事全文は、今のところasahi.comのこちらで読めます(東京版の新聞紙面とは若干語句が違う)。
Yeemar さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 06日 木曜日 02:27:02)
“国語教育の充実が緊急の課題”
文化審議会は、いじめ・非行などコミュニケーション能力低下に対応するためには、国語教育の充実が課題と中間報告。常用漢字は小学生卒業までに読めるようにし、読書の抵抗をなくすべきだという。(2003.11.05 18:00 NHKニュース、目下はこちらでも読めます)
常用漢字1945字を小学校6年間で読む! なかなか、画期的というか、何というか。学習漢字1006字の約2倍。まあ書くわけでないからよいということでしょうか。「漢字制限」から「漢字表は目安」の時代を経て、「漢字奨励」の時代に入ったと覚しい。悪いことではないと考えます。
しかし、この中間報告が答申となって政策に反映されたとして、単なる漢字書き取り地獄を招来せぬよう気をつけてほしいもの。漢字を楽しく教える方向に持って行っていただきたい。(書き取り地獄の例)
ところで、文化審議会の国語分科会には、「読書活動等小委員会」というのがあって、「読書」を学校の成績表に記入すべきである、べきでない、というような議論も行われているようです。国語審議会のころに比べ、国民の言語生活を総体として考える姿勢が強まっているようにも見えますが、議論の質はどうなのか。地方公共団体の読書推進の取り組みとどう関係しているのか、関係していないのか。
益山 健 さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 06日 木曜日 11:20:48)
議事録だと第4回以降に小学校での常用漢字の教育の話がでてきますね。
コミュニケーション能力の低下と読書に何の関係があるのかよくわかりませんし, 漢字をしらないから読書しないというのは原因と結果が逆のような気がしますが, 学年別配当表のみなおしはいいかもしれません。「政・党・憲・権・庁・律」や「貿・易・経・営・税・証・券・株・賃」をもっと低学年におぼえさせて, はやくから政治経済について自分でかんがえることができるような教育がなされるといいとおもいます。
→ 国語分科会国語教育等小委員会(第4回)議事要旨
skid さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 07日 金曜日 07:26:08)
私も小学生の頃、忘れものをして漢字書き取りをやらされた思い出があります。
さらに、高校では当用漢字テストが毎月(本当に12回!)あって、60点以下か遅刻や欠席で受けられなかった場合、次のテスト範囲の漢字を何十回かずつ書いて1週間提出させられたものです。
このテストは、月曜日の朝に行われ、しかも予告は教室の後方にもあった黒板に前の週の土曜日ひっそりと書かれていたため、当日の朝まで知らずにいたことが多くて、悔しい思いをしたことがしばしばありました。
さらに採点は厳しく、いつもはきっちり書いていたのに、たまたま筆圧が弱くてハネが分かりにくいというだけで×にされたことがあります。
平均90点以上は表彰されるので、2年生のときは、あと何回100点を取れば90点になるか、1回ごとに計算したものの、テストの日を把握しきれず失敗。
3年生になって、テストの日が火曜日になったおかげで平均90点を達成できましたが、夏休み登校日の早朝に答えが書けず苦しむ夢で目覚め、危うくその日の漢字テストを思い出した次第です。
クラスの男子でマジになっていたのは私だけでしたが……。
Yeemar さんからのコメント
( Date: 2003年 12月 24日 水曜日 09:05:31)
スレッドのテーマが読書の話にずれておりますが、
> Yoshi著『Deep Love―アユの物語』(スターツ出版 2002.12)という小説が、現在、女子高校生に絶大な人気を誇っていると聞きます。
これについて、「朝日新聞」夕刊 2003.12.22 p.5に、「GO & SEE」で「女子高生の「バイブル」って、なぜだ/Deep Love/アユ、もう一つの理想像」(文・五十嵐聖士郎)という記事が掲載されています。
シリーズ4部作で、計120万部のベストセラー。だが、私の率直な感想は「一体、何がいいの?」。という筆者の意見のほか、
〔渋谷センター街で〕一人でいた高校生(17)は「私の本当の気持ちはアユ〔主人公〕しかわからない。ああいう生き様をしたい」。という感想が載る。少女に「ああいう生き様をしたい」(?)とまで言わせる力が、この本のどこにあるのか。詐欺師が人を熱狂させるようなものか、と言っては作者に失礼だろうか――と、軽い混乱を覚えた私は、次の感想を読んで、なるほどと思いました。
109の前でたむろしていた通信高校生(16)。「アユみたいに人のためになる何かをしたい。分かってくれる大人なんていない。どうせ私バカだもん」。高校1年生(15)は「アユの中に隠されたピュアな心にハッとさせられた」。
つまらなかったという高校2年生(17)もいた。「叱{しか}る大人がいなくて、意思もなくだらだらした無気力な人が読めば、感動するんじゃない。そういう人多いですよ」別掲の「聞いてみました 女子高校生300人に」の感想は以下の通り。
今までにない新鮮なものに感じた(神奈川・高3)▼まじ泣けた。考えさせられた(埼玉・高3)▼アユがありのままの女の子を表現してて共感した(東京・高2)▼最近ありきたりの話題で何とも思わなかった(埼玉・高3)▼悲しい話だけど、文章が稚拙(東京・高2)▼あまりにも非現実的(千葉・高1)▼えぐい。あまり好きでない(神奈川・高3)
調査協力C-NEWS(詳細は、http://cnews.info-plant.com)
この本は、私の近所のコンビニエンスストアでも売られるようになりました。記事の結びによれば「大人たちの困惑をよそに、この物語は来月漫画化され、春には映画化される。」とのことです。