防犯ポスターで「車上あらしが増えています」とあります。なぜ「車内」でなく「車の上」なのでしょうか。
岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 2003年 10月 13日 月曜日 18:31:40)
「車上あらし」「車上狙い」などは、見坊豪紀氏の『60年代ことばのくずかご』や『ことばの遊び学』に用例がありますが、なぜそういうだろうかという考察はしていません。
車上ねらい〔63.5〕
乗用車の中の品物を盗むのに「車上ねらい」(「中部日本新聞」3月22日朝6見出し「車上ねらい53件」)とはこれいかに。
(くずかご)
車に乗っている人を「車上の人」と言いますが、車に乗っているものを「車上の物」というような言い方があり、それから出てきたことばが「車上狙い」ではないだろうかと、と思うのですが、これはただの推察に過ぎません。
一方、「車中」というのも古いことばですし、なぜ、「車上」が選ばれたのか、今のところよくわかりません。
畠中敏彦 さんからのコメント
( Date: 2003年 10月 13日 月曜日 21:53:52)
岡島さん、ありがとうございます。
「車中」だとバス・電車などの公共の交通機関での犯罪をイメージしますね。これらと区別するためあえて別なことば(車上)を使用した、と考えたくなるのは私だけでしょうか?。
佐藤 さんからのコメント
( Date: 2003年 10月 14日 火曜日 22:53:51)
私にもよい考えはないのですが、「車上あらし」と、たとえば「車内あらし」と(いう言葉があったとして)比較してみると……
「車上あらし」は、クルマのなかにあるとは限らないものを奪ったりすること、のような気がします。財布・鞄・現金、仕事で使う書類、CDなどなど。運転者の都合でたまたまクルマのなかにあったもの(車上のもの)を対象にするのではないか。
「車内あらし」は、クルマのなかに(必ず)あるものや、取り付けてあって普通なら容易には持ち出せないものが対象になりそう。カーステレオあたりがまず狙われそうですが、さらに豪華なシートや特注ステアリングとか、もっと悪質だと車検証とか。ただ、「車上あらし」の内容を含むことがあってもよい(=上位概念となる)、という感じでしょうか。
無責任なことを書きました。
skid さんからのコメント
( Date: 2003年 10月 15日 水曜日 02:01:30)
「車上あらし」の「車上」が、本来は「車乗」(=車両)だったなんてことはないかと疑ってみました。
畠中敏彦 さんからのコメント
( Date: 2003年 10月 15日 水曜日 07:50:19)
佐藤さん、skidさんのご意見を参考にいたしますと、
「車上」は、on the carでなくaround the carとでもいうことになりましょうか。