2003年11月07日

ウムラオト〜迷惑メール〜(Yeemar)


日本語の話題とはいえないので、「ことば会議室」には不適かもしれませんが、そのうち日本語に話が広がるかもしれませんので。


ここ1年ぐらいでしょうか、無差別に送られてくる迷惑メールがおそろしく膨大になってきました。1日に何十通といったところでしょうか。もしかすると100通に達しているかもしれません。


ほとんどは、海外からの英文メールです。私は個人ホームページを持っており、アドレスを公開しているため、暗躍業者によって私のアドレスがリストアップされてしまったものでしょう。


さいわい、英語でメールをくれる知り合いは少なく、「英文タイトルは、自動的に『ごみ箱』行き」という設定にして差し支えない状況です。(ただし、ごみ箱に行った中にも、まれに重要なメールがないとも限らないため、1日の終わりにごみ箱を空にするときにはざっとタイトルを確認します。その作業は多少めんどうくさい。)


さて、最近は英語ばかりでなくドイツ語の迷惑メールが届くようになりました。タイトルにウムラオト(ウムラウト)が付いているので、それとわかります。「おいおい、英語だけでも閉口しているのに、ドイツ語かね。この後、フランス語、アラビア語、ハングルまでが届くようになったらどうしよう」とうろたえました。


しかし、よく見ると、これはドイツ語ではありません。たとえば、怪しげな錠剤の広告と思われるメールのタイトルは

Söft Tab Wörks Fast änd öthër Drügs cikidri

(上記のウムラオトは表示されない場合があるかもしれないので、JISコードで翻字するなら「So¨ft Tab Wo¨rks Fast a¨nd o¨the¨r Dru¨gs cikidri」)
とあって、なんのことはない、英文の母音にウムラオトを使ってあるだけです。末尾の「cikidri」はランダムな文字列でしょうか、この種のメールには末尾に7字の意味不明字があります。


本文も意味不明で、

of light slanted into the shadows.

Our US Pharmacy is Open to You!
などと書いてあります。2行目が広告であるのは分かりますが、1行目はどうも関係ない文章のまぎれこみのような趣です。ずっと読んでゆくと、どうも「まぎれこみの文」と「広告の文」が交互に記述されているようです。これを添付のHTMLファイルで見ると(まぎれこみ文が非表示になり)正しく読めるのです。


思うに、これらの業者は、キーワードによってメールが「ごみ箱」に振り分けられることを避けるため、妙な小手先を弄したものでしょう。私のメールソフトの現状では、「タイトルにウムラオトがあるものは『ごみ箱』直行」ということはできず、毎日1〜2通ほどはこの手のメールに不愉快な思いをすることが続きそうです。


あるいはまた、英語圏で、母音にウムラオトをつける書き方がはやっているのでしょうか。そのへんは分かりません。



UEJ さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 08日 土曜日 00:37:41)

おそらくキーワードでフィルタをかけて自動削除されるのを防ぐ目的があるのだと思います。

私に届いたSpam mailで、正確には覚えていませんがタイトルが「0nline・・・」となっているものがありました。

「O(オー)」の代わりに「0(ゼロ)」です。



後藤斉 さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 09日 日曜日 22:58:25)

いろいろな手段を弄しているようですね。

SPAM メールリスト



UEJ さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 12日 水曜日 00:11:21)

ひょっとして…と検索してみたら、ありました「末承諾広告」。

「承諾」→「詳諾」という手口もあったとか。


「※」の代わりに「*」を使っているものもありますね。


P.S.

本日私のところに届いたSPAMメールのタイトル:Ph@rmacy Medicati0n D1scounts

経産省、“末承諾広告※”メールを違法に送信していた2業者を行政処分



Yeemar さんからのコメント
( Date: 2003年 11月 12日 水曜日 18:16:40)

私のところに来る迷惑メールは、何やら回春薬のようなものとか、こちらでご紹介するには不適当なタイトルのものが多いのですが、比較的無難な例を挙げれば

;Loose "wei*ght or -mon;eyback,
などというように、単語の真ん中や両端に妙な記号をたくさんくっつけているものもあります。これでキーワードに引っかからないようにしているのでしょうが、同時に意味伝達の確実性も低下するわけで、諸刃の剣。見た目も、なんとなく狂気じみた気配が濃厚になっていて、受け手の心証を害すること請け合い。こういうやり方はやめたほうがいいのではないでしょうか。


posted by 岡島昭浩 at 17:54| Comment(0) | TrackBack(0) | ■初代「ことば会議室」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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