昨年あたりからネット上で「ググる」(或いは「ぐぐる」)という言葉(「Googleで検索する」という意味)がよく使われています。ググる、ググられる、ググらせる、ググらない、ググります、ググった、ググるとき、ググれば、ググれ、ググれる、といった活用形も見られます。ネット上ではかなり市民権を得てきた言葉ではないでしょうか。
この言葉、これまでは掲示板やブログ等、個人ベースの書き込みの中で目にしてきましたが、今日のITmediaの記事で、この「ググる」(の活用形)が使われていました。コンピュータ関係のサイトにおけるコラム、しかも翻訳記事とはいえ、日本の大手ニュースサイトでこの表現が使われるのを私は初めて目にしました。
動詞として使われているのは日本だけではなく全世界的な現象のようで、前述の記事の原文(ZDNet)もそうですが、英語でも"google"が動詞として使われています(google, googled, googling)。
「ゼロックス(xerox)」と同じような使われ方ですね。
→ ITmedia:「愛しのGoogle」を大いに語る
UEJ さんからのコメント
( Date: 2004年 03月 13日 土曜日 09:57:45)
動詞になった商品名としては「fedex」もありますね。
後藤斉 さんからのコメント
( Date: 2004年 03月 13日 土曜日 20:18:09)
英語のto google は、他動詞として使われた場合、主に人を目的語にとるという記述があり、実例もそれを
支持するものが多そうです。日本語の「ググる」と微妙な違いがあるようです。
→ Word of the Week Archive: google
佐藤 さんからのコメント
( Date: 2004年 03月 13日 土曜日 23:44:21)
英辞郎にもそのような記述があるんですね。「google up」なんていう熟した形も。
→ 英辞郎(スペースアルク)
booko さんからのコメント
( Date: 2004年 03月 14日 日曜日 02:48:13)
「ググる」のように省略された形で私に馴染みのある言葉を“ググって”
いたところ、以下のページが見つかりました。
「ることば」に限って、ここに載っていた例のほかに私の周りの人が
使うのは、「ヤニる(タバコを吸う)」「チェキる(チェキで写真を撮る)」
「イレブる(セブンイレブンに行く)」「スタバる(スターバックスに
行く)」などがあります。
「徒歩る」は「とほる」でしょうか。「かちる」を聞いたことがあります。
「コピる」は「コピーをする」よりは「真似をする」の意で使います。
→ 神戸大 田中奈緒美さん 卒業論文
hiroy さんからのコメント
( Date: 2004年 03月 16日 火曜日 12:58:26)
@ITのサイトで行われているネット上でのアンケート(投票)によると、
(以下引用)
投票:「ググる」って言葉を? 総投票数:252
知らない:35 (13.89% )
知ってる(でも自分では使わない):116 (46.03%)
知ってる(自分で使う):101 (40.08%)
【注意】
・投票は恣意的に行われます。統計的な調査と異なでり、投票データの正確性や標本の代表性は保証されません。
・投票結果の正当性や公平性について、アットマーク・アイティは一切保証も関与もいたしません。
(以上引用)
という数字が出ていました(2004年3月15日現在)。自分の感覚的にも「こんなものかな」という感じがします。
→ @IT:投票:「ググる」って言葉を?
hiroy さんからのコメント
( Date: 2004年 03月 16日 火曜日 13:40:55)
後藤さん、佐藤さん
"google"を他動詞として人を目的語にして使うと、「Google で人の情報を探す(消息をつかむ)」という意味になるんですね。
bookoさん
私の思いついたその他の「ることば」は……「スタンバる」「トラブる」「パニクる」「コクる」「テンパる」
この中で「スタンバる」が初めて使われたのは、『起動戦士ガンダム』だと思います。
自分自身でよく使う言葉としては、「メモる」「コピる」「トラブる」位でしょうか。「メモっとく」「コピっとく」「トラブったら」といった使い方が多いような気がします。
それにしても「ハーゲンダッツに行く」が「ハゲる」とは。。
後藤斉 さんからのコメント
( Date: 2004年 03月 16日 火曜日 15:35:02)
ウェブ上に"to google"や「ググる」の実例やそれに関する考察が見られるのはある意味で当然ですが、
上掲のMacmillanやこのOxford University Pressのような既存の辞書出版社サイトが丁寧にそれを
フォローしているのは面白いと思います。英語辞書の姿勢が柔軟なのか、それとも "to Google" の方が
早く俗語的性質を抜け出したのでしょうか。
なお、リンク先の語釈にあるように、広義ではGoogle 以外のサーチエンジンを使うことも含む(cf. xerox)
ようですが、このような用法に Goole の法務担当者は抗議したとのよし。
#「ヤフる」(ヤフーオークションを利用する、(特に)チケットを安く入手する)もあるようです。
→ Word of the month: google
hiroy さんからのコメント
( Date: 2004年 03月 17日 水曜日 07:31:46)
BBCのサイトに辞書編集者と商標を有する企業とのバトルに関する記事がありました。この記事の執筆者Jonathan Duffyという方のブログに、Google Inc.の商標担当者からのクレーム・メールが掲載されています。その中でGoogleとしてはこのように使って欲しい、という例文が示されています。
Inappropriate:
I googled that hottie.
We were googling MP3s.
He googles himself.
They google lemurs.
Appropriate :
I used Google to check out that guy I met at the party.
We were looking for new MP3s with Google.
He ego-surfs on Google to see if he's listed in the results.
They use Google to research the latest on lemurs.
日本語における「ググる」についてはどのような思いを抱いているのでしょうか。
そう言えば少し前にMerriam-Websterの最新版に「MacJob」という単語が掲載されたことに対してマクドナルドが抗議した、というニュースがありましたね。
そのMerriam-Websterには、まだ動詞としての"google"は掲載されていないようです。
#「ヤフオク」という言葉は一般紙でも使われていますが、「ヤフる」は初めて耳にしました。
→ BBC NEWS:Google calls in the 'language police'
hiroy さんからのコメント
( Date: 2004年 03月 17日 水曜日 07:34:21)
すみません、訂正です。
誤:MacJob
正:McJob
→ http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20203307,00.htm
グーグル、「ググる」の使用に難色 (CNET Japan)
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20203307,00.htm
→ http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20209087,00.htm