2004年03月25日

世と代(道浦俊彦)

京舞の四世・井上八千代さんがお亡くなりになりましたが、この「四世」というような「○世(せい)」と「三代目」のような「○代(目)」。この違いはなんなんでしょうか?
思うに、「世」は「名前」を継ぎ、「代」は「役職・地位」を継ぐときのような気もするのですが、例外もたくさんありそうです。
違いはどこにあるのでしょうか?


KS さんからのコメント
( Date: 2004年 03月 25日 木曜日 17:27:13)

 囲碁、将棋では初代から数えて何代目を「世」でいいますね。15世本因坊、第○世名人、永世名人など。人としては継続していません。


道浦俊彦 さんからのコメント
( Date: 2004年 03月 25日 木曜日 17:37:54)

そうなんです。いきなり「世」=「名前」の例外なんです・・・。

ヨハネパウロ2世、ヘンリー8世、58代横綱、123代天皇、九代目団十郎(っているのかどうか知りませんが)などなど。

たとえば「ルイ16世」は「代」に置き換えて「第16代ルイ」とは言いませんし、言えませんねえ。
どうなんでしょうか??


かねこっち さんからのコメント
( Date: 2004年 03月 25日 木曜日 22:53:12)

囲碁・将棋の場合は江戸時代の家元制度の名残なんじゃないでしょうか。

囲碁の場合ですが、現在タイトル戦となっている「本因坊」も四つの家元(本因坊、井上、安井、林)のうちの一家です。
家元は禄を与えられて将軍に召し抱えられていたわけです。
それぞれ「本因坊家○世」「井上家○世」などと家を伝えていった。
(父子による世襲ではなく、門弟のうち技量の高い者が跡を継いだようですが)

四家のなかでも技量抜群の者が「名人」となって「碁所」という職を任ぜら
れていたようです。
名人とは、もとは九段のことで、技量一番でなければなれなかったようです。
名人もタイトルではありません。
名人がいない時代もあって、継続性はありませんから、何代とも何世とも
いわなかったと思います。


booko さんからのコメント
( Date: 2004年 03月 26日 金曜日 02:02:51)

九代目団十郎は、現在の団十郎のひいおじいさんに当たる人ですね。
歌舞伎では「〜代目」ということが多いですが、たまに「〜世」も見られます。

横道にそれます。
気になっていたことなのですが、下記に参考にあげたページでも、「その人が何代目か」
ということを表すのに「代数」という言葉が使われています。
これはここに限らず、歌舞伎俳優の方のサイトを見ているとよく見る言葉です。
「枚数」「本数」に対して「代数」なのでしょうが、序数詞にはちょっと当てはまりにくいような
気がします。
みなさんはどう思われますでしょうか。

日本俳優協会 俳優名鑑より


KS さんからのコメント
( Date: 2004年 03月 26日 金曜日 11:04:16)

 歌舞伎、浄瑠璃、落語、など名籍を世襲する場合に「○代目」と言い習わしているように思います。民間人でも地方の名士に名前を世襲されている方があります例えば「○○善左エ門」さんの様に。普段は名前の前に「何代目」とは言われませんが「名前が世襲で代々同じ名前なんだ、さすがに息子はやめましたがね」と当人はおっしゃってました。
 家の系図として血(又は縁組)によって繋がっている場合に代で言い習わしているように思いますが…。何代目と云いますが、何世目は聞かない…


posted by 岡島昭浩 at 16:40| Comment(1) | TrackBack(0) | ■初代「ことば会議室」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「代」は、生きている人につけ、
「代目」は、亡くなった人につける。
Posted by 北野永吾 at 2011年09月10日 08:56
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