2000年06月15日

まもなくの発車となります。(畠中敏彦)


前から気になっていたのですが、よく駅のホームなどで放送されるこの表現は、
正しい日本語でしょうか。

つまり、@まもなく(副詞)+「の」、A「なります」の2点がひっかかります。

丁寧な表現で気持ちは分かるのですが、「まもなく発車します」で十分と思い
ますが、いかがでしょうか。

どなたか、ご意見をお聞かせ下さい。




kazii さんからのコメント

( Date: 2000年 6月 18日 日曜日 4:40:58)


「AのBとなります。」の定型表現にA=まもなく、B=発車、をあてはめたもの、
とすれば破格な表現ではないと考えてよいのでは。
「まもなく発車します。」で十分だ、というのはそのとおりですが、
「用言の連用形+ます。」では丁寧さが不十分であると考えるひとがいるということでしょう。
「する」と「なる」の語感の差(主体的に「する」のではなく、自然とそう「なる」)もあるかもしれない。

実際に調べたわけではないのですが、試案を一つ。

1 「お(連用形)になる+ます」(尊敬表現)からの類推で 「(動詞からの転成名詞)になります」(丁寧表現)が成立。←ここはちょっと苦しい。
(動詞の連用形は名詞に転用される)

2 連用修飾の接辞の交替・「に」→「と」。
(「〜になる」は尊敬表現(の一部)だが、 「〜となる」は単に変化を表すので、丁寧表現としては「〜になる」より適当。)

3 「(動詞の名詞化もの)となります」いう表現が完成。

これが「発車となります」の部分。(「発車」<「発車する」)
そして、連用修飾の部分を「 」にいれて、それに連体修飾の接辞「の」とつけると

4 「「(連用修飾語)」の(動詞からの転成名詞)となります。」という表現のできあがり。

類例
「千円からのお預かりとなります。」<「千円からお預かりします。」
「映画は15:00からの上映となります。」<「映画は15:00から上映します。」


もっとも、「紳士服は5階となります。」のような表現=「(名詞)となります。」とはどんな関係
にあるのかわかりません。



畠中敏彦 さんからのコメント

( Date: 2000年 6月 19日 月曜日 8:45:35)


↑なるほど。
kaziiさんの細かい分析ありがとうございます。

それにしても、依然、違和感を覚えるのは僕だけでしょうか。



面独斎 さんからのコメント

( Date: 2000年 6月 20日 火曜日 7:41:39)


「まもなくの発車となります」には私も違和感を覚えます。さらに、
「千円からのお預かりとなります」や「映画は15:00からの上映となります」
にも多少の違和感を感じてしまうのですが、私だけでしょうか。

「まもなくの発車となります」の場合、次のように言い換えれば
違和感なく受け容れられるのではないでしょうか。

(1) まもなく発車となります。 (←「の」を削除)
(2) まもなくの発車です。 (←「となります」を「です」で置換)
(3) まもなく発車です。 (← 両方)

もちろん「まもなく発車します」とするのが一番すっきりしていますが、
それは措くとして、(1) と (2) から、「の」と「となります」の併用が
違和感の原因であると考えることができます。
では、なぜそれが違和感をもたらすのか、そこまでは分かりません (^^;)。
中途半端な考察で失礼しました。

※ 畠中さん、丸付き数字はいわゆる機種依存文字ですので、ネット上での
情報交換には使用を避けたほうが無難ですよ。



畠中 さんからのコメント

( Date: 2000年 6月 20日 火曜日 12:45:00)


 言語学上の特段の知識を持ち合わせておりませんので、
専ら「語感、フィーリング」でこのコーナーでコメントさせて
もらっております。

 面独斎さんが婉曲的におっしゃるとおり、オーソドックス?な
表現に必要以上の丁寧さやへりくだりが加わるとむしろ違和感
(場合によっては不快感)を伴うのではないでしょうか。

※丸付き数字の使用について、面独斎さんのご指摘ありがとうござ
 います。以後注意したいと思います。


posted by 岡島昭浩 at 08:49| Comment(0) | TrackBack(0) | ■初代「ことば会議室」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/8186923
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。