ようやく、私の手元にも『日本国語大辞典第2版』第1巻が来ました。今日は頭痛ぎみながらついつい読んでしまいます。
まず気になったのは、「主要出典一覧」の「天草本平家」。底本が「東北大学本」となっていますが、そういう本が存在するのでしょうか。
岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 2001年 3月 27日 火曜日 0:14:27)
第4巻、きすう【奇数】の2番目の用例、「六物図抄(1508)」は「天変地異(1868)」とあるべきものか。用例を削る際のあやまりであろうか。あるいは「六物図抄」の用例部分から「天変地異」の題名までが抜け落ちたものか。
岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 2002年 12月 06日 金曜日 09:51:47)
上記、天草本平家物語は、別巻の出典一覧では井上章翻刻本と書いてあり、一件落着。
別巻の方言欄を見ると、方言14万のうち4万が見出し語に立てられ、残りの10万は探しにくかったから今回索引を作ったとのことでした。
日本国語大辞典第2版の項目数が50万、それに方言の非見出し語10万を加えると60万で、平凡社大辞典の70万にはまだ届きません。残りの10万は何だろうと考えました。
平凡社大辞典は漢字の説明を一つ一つやっているので、それもあろうかと思いましたが、それでも10万はいくまい、と思いました。
で、別巻の凡例と日本国語大辞典の本文を見てようやく気付きました。今回の方言索引は、「方言」の項からのみの抽出であり、「発音」の〈なまり〉のところからは取っていないのです。これがいくつぐらいあるかは分かりませんが、ある程度の数になりそうです。
これの索引が作られなかったのは、予定されているという『日本方言大辞典』の索引の方に回そうと言うことなのか、と思いましたが、そうでもなさそうです。
たとえば、日本国語大辞典の「あたたかい」の〈なまり〉欄には山形の「アタコエ」が載せられていますが、方言大辞典では「あたたい」の「暑い」意味で「アッタコエ」を載せるだけで、これは今回の日本国語大辞典別巻の方言索引でも引けるものです。
〈なまり〉も含めた方言項目の整理は大変であろうと思います。「あたたい」は見出し語にもなっていますし、「あたたかい」の〈なまり〉にも入っています。「あったかい」も同様です。日本方言大辞典の索引が作られる際には、日本国語大辞典の〈なまり〉項目を取り込んでいただくことを是非検討していただきたいものです。
漢字索引が見出しの表記に限られ、「表記」欄を取り込めなかったのが残念であることについては、すでに小学館の方に伝えましたが、先方でもそのことは認識しておられました。
また以前、上記「奇数」についても脱落であったらしいことを教えていただきました。これに限らず、別巻に正誤表などが付くのではないかと思ったりしましたが、それはありませんでした。今後に期待したいところです。