小松英雄先生の新刊
『日本語の歴史 青信号はなぜアオなのか』2001年10月、笠間書院
に、実際の日本語話者の発音をとらえるときに、頭にこびりついた規範的な
仮名表記がじゃまをするという話がでてきて、肯いています。
「熟睡」はジュクスイであるが、「成熟」はセージクになる。「新宿」、
「原宿」、「三宿」などを振り仮名どおりに発音する人は、東京の生活に
なじんでいない。
この立場からいうと、ナマ大阪弁をうまくとらえた作品に最近、出会いました。
『モーニング』(講談社)連載の「ちゃぶだいケンタ」(作者・うめ)
です。
よーし インジャンや/イーンジャーン
めずらし……/はじめて見たわ
死んどんのとちゃうか?
など、瀬戸内晴美や谷崎、最近のものでは青木雄二などとくらべてもうまいな
とおもいました(ATOKも次のバージョンで関西弁対応にするとか)。