初めまして。ナリヒトと申します。
突然ですが、耳の前にたれる毛をもみあげって言うのはなぜでしょうか?
辞書で調べるとやはり「揉み上げ」と書くようです。
揉んで上げるとなると・・・。考えがあらぬ方向へ行ってしまいます。
ご存じの方がおられましたら、お教えください。お願いします。
岡島昭浩 さんからのコメント
( Date: 1998年 10月 08日 木曜日 11:51:13)
難しいですね。『日本結髪史』みたいなことと関係するのでしょうか。
私の感覚では、〈鬢のもじゃもじゃしたもの〉という語感ですが、江戸時代には「女郎のもみあげ」という例がありますから、そんなにもじゃもじゃしてなくてもよいのでしょうね。
私が「もみあげ」という言葉を知ったのは、ジェシー高見山を形容した言葉としてですから、そんな語感を持ってしまったのかもしれません。そういえば最初の頃は鬢をそのまま下に持って行かず、ちょいと上に上げるのを「もみあげ」というのかな、と思っていたことでした。
「〜〜毛」だったのが、語源が分からなくなって、「もみあげ」に変化したのではないか、という思い付きを持ちましたが、そういうことを考えた人は江戸時代にもいたようでして、「耳脇毛」の転訛、としたようです。ちょっと苦しい気がしますが。もとがこういう形なら「もみあげ」というような意味不明の形には転訛しそうにない気がします。
satopy さんからのコメント
( Date: 1998年 10月 08日 木曜日 20:28:23)
江戸時代の方言書などでは、モミアゲを江戸の語形とし、対する上方形をハエサガリ(生下)としています。
語源としては、ハエサガリの方がすっきりしてますね。
一方では、モミアゲが江戸の語形となると、語源をさかのぼるにも、資料がないので、江戸時代前半以前はなんとかなるかもしれませんが、それ以前は大変困難なことになります。
→ 東西方言対立語一覧(稿)
satopy さんからのコメント
( Date: 1998年 10月 08日 木曜日 20:29:37)
訂正↑。「江戸時代前半以前」→「江戸時代前半」