古本屋めぐり
岡島昭浩
- 04/4/18(日) 12:17 -
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「あれこれ会議室」を別立てにしていないので、ここに書きます。
OAP古書市に行けなかったのは残念。
早稲田の古書市が、日本語学会と一週間ずれているのは、まことに残念。
四天王寺古書市に、初日に行けないのが残念。
4/24午後の語彙史研究会に参加される方、午前中は四天王寺へ行かれてはどうでしょう。
京都春の古書市の情報が私の手許に伝わってこないのも残念。
【23】
京都春の古書市
skid
- 04/4/21(水) 0:43 -
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▼岡島昭浩さん:
>京都春の古書市の情報が私の手許に伝わってこないのも残念。
京都古書組合の目録は、いつも比較的重厚なものですが、同じやつが3冊も4冊も届くのには困ります。
名簿を統一管理せず、各店がバラバラに送っているから、相当むだが出ているはず。
それで、多くの人に行き渡らないことにもなるようです。
【30】
Re:古本屋めぐり
岡島昭浩
- 04/4/25(日) 23:14 -
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5/1から5/5とお教えいただきました。
http://www1.kcn.ne.jp/~kosho/koshoken/event.html
【33】
ようやく天王寺
岡島昭浩
- 04/5/1(土) 0:07 -
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ようやく四天王寺の古書市へ行ってきました。
例によって屑本中心に買って参りました。
先日、旧会議室に、その後20年買っていないというようなことを書いた、窪田空穂訳の改造文庫源氏物語を2冊、四・六と100円で買いました。
【48】
京都春の古書市
岡島昭浩
- 04/5/5(水) 22:43 -
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勧業会館での古書市は、あまり私向きではないような気がいたします。行儀が良くて屑本が少ない感じがするからです。何よりも百円均一コーナーがないのは寂しい限りです。
それで今回もなかなか足が向かなかったのですが、雨で研究室ハイキングが中止になったのを機に出かけて参りました。
勧業会館での古書市に行くのは何年ぶりでしょう。
福井に異動する直前には勧業会館は改装中で、どこかのお寺の境内で行われていたように思いますので、多分十年以上、間があいていると思います。
会場が広くなって、会計が店ごとではなくなっていました。
でも、あまり食指が動く本がありませんでした。
『唐詩作加那 第二篇』という明治二年序の本を買いました。六百円。
帰りに貰った『京古本屋往来』、百号で休刊号だったとは知りませんでした。以前は購読していたのですが。
【51】
京都春の古書市で買った本
岡島昭浩
- 04/5/6(木) 12:30 -
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>『唐詩作加那 第二篇』という明治二年序の本を買いました。六百円。
初篇は、新大系明治篇『和歌俳句歌謡音曲集』に入っていたけれど、二篇は入っていなくて嬉しい。
【66】
Re:京都春の古書市
佐藤
- 04/5/12(水) 22:08 -
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▼岡島昭浩さん:
>勧業会館での古書市は、あまり私向きではないような気がいたします。行儀が良くて屑本が少ない感じがするからです。
御意。買ってほくほく、といった買い物をした記憶がありません。今シーズンでいえば、天王寺の方が漁りがいがありましたね。とはいえ、買い物はありませんでしたが、楽しかった。
今後、京都は真夏と秋にありますが、これはどちらとも、そこそこの買い物がいつもあります。いまから楽しみなことです。
【67】
Re:京都春の古書市
岡島昭浩
- 04/5/13(木) 2:32 -
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▼佐藤さん:
>今後、京都は真夏と秋にありますが、これはどちらとも、そこそこの買い物がいつもあります。いまから楽しみなことです。
はい。京都にいた頃には、秋の古書市には会期中何度も足を運んだものでした。今は時間も体力もありませんが。
目下の楽しみは来週末、東京での日本語学会の空き時間に行くであろう古書会館です。
【78】
新本屋で岩波の品切れ本を買っていた頃
岡島昭浩
- 04/5/17(月) 13:19 -
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旧会議室では、「楽しい本屋めぐり」だったのに、こちらでは「古本屋めぐり」にしてしまったことを後悔していますが、かつて、岩波書店の品切れ本が思わぬ新本屋さんに売っていることが、よくありました。
岩波の本は買いきりなので、一旦仕入れると返品できず、本棚に残っていたのでした。
今、岩波文庫の『毛吹草』を手に取ってみると、「Books赤坂」と書き込んであり、それで思い出したのです。これは福岡の赤坂にあった書店であろうと思いますが、よく覚えていません。調べてみると、明治通りに面している照明のヤマギワの下にあった店と、薬院に向かう道に面した本店とがあったらしい(1980の『ザマップ』シティ情報フクオカによる)。
1980年から82年頃までに買ったのだと思いますが、刊記は1976年5月20日 第4刷。
岩波文庫の古典モノの品切れ本を買った記憶が他に残っている新本屋は、九大教養部の生協、箱崎・網屋町の大学通に面した書店……金進堂でした。
そういえば橋本進吉著作集の『国語音韻史』か『国語音韻の研究』かを、久留米の新本屋さんで買ったこともありました。多分、82年の夏。
【80】
Re:新本屋で岩波の品切れ本を買っていた頃
岡島昭浩
- 04/5/18(火) 16:11 -
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▼岡島昭浩:
>そういえば橋本進吉著作集の『国語音韻史』か『国語音韻の研究』かを、久留米の新本屋さんで買ったこともありました。多分、82年の夏。
『国語音韻史』を手にとって見ると、定価、久留米江頭、1982.5.27とありました。1976.11.20 第7刷。1700円。
【94】
東京での学会時の神田古書会館
岡島昭浩
- 04/5/22(土) 1:54 -
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本日の古書会館での成果は、篠崎東海『和学辯』でも、多田南嶺のなんだっけ、でもなく、遠藤進吉『昭和十二年版 記号索典』です。表紙など一部を除き孔版。六十八頁。
序
辞書に二種あると思ふ。一は漢字辞書で画数及び部首が字の順位を決定する。他は音字母順辞書で世界の辞書といふ辞書がこれに属する。しかし漢字や字母などと似てゐる記号やマークの群が辞書なしで散在してゐる。
それで私は世界に通用する簡易な方法でそれらを辞書の中にとぢこめてしまった。(以下略。原文は旧漢字片仮名交じり)
それは四角号碼に似ていて、
本書は記号を次の十要素に分ち、記号要素の現はれる順(左より右へ、同時出現は上より下へ)に、その数字を並べて、最初に少数点(ママ)あるものとして配列したものである。
・●は「0」
:‥は「00」
∴…は「000」
といった具合。
【96】
Re:東京での学会時の神田古書会館
岡島昭浩
- 04/5/22(土) 22:51 -
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![[添付]](./image/clip_icon.gif)
▼岡島昭浩:
>遠藤進吉『昭和十二年版 記号索典』

【kigohanrei.png : 7.3KB】
【104】
東京での学会時の西早稲田
岡島昭浩
- 04/5/24(月) 22:19 -
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西早稲田の古書店街に行くのは何年ぶりでしょう。15年ぶりぐらいかもしれません。
なんとなく足が遠のいていたけれど、30円均一文庫があるなど、嬉しい古書街です。
思っていたよりも、古書店が多かったように思いました。五十嵐書店がきれいでびっくり。
神保町では、自分に関係のありそうな店にしか入らないけれど、早稲田では、いちおう店内に入って眺めます。
新村猛『「広辞苑」物語』150円を保護。誰に進呈しようかな。
【112】
Re:東京での学会時の西早稲田
岡島昭浩
- 04/5/25(火) 18:55 -
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渥美書店は昔から好きなところです。
今回も、面白いものを見つけ、私のよく買う値段よりはやや高いけれど購入しました。
佐藤寛『[まいらせそろ]文範』明治26年
「まいらせそろ」は、
http://www.aozora.gr.jp/gaiji0213/kigou/mairasesoro.gif
「おのれ曩に、候文範を著して」だそうですが、これも見たいところです。
古書現世は、最近は目録を送ってもらっていませんが、ここも面白いところで、店の方も、書誌関係の本が集めてあって、楽しめました。紀田順一郎『本の環境学』のカバーなしを100円コーナーに転がしてあるのが(カバー付きはそれらしいところにあり)、好もしく感じました。
【118】
Re:東京での学会時の神田古書会館
岡島昭浩
- 04/5/27(木) 21:33 -
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▼岡島昭浩:
「篠崎東海『和學辨』でもなく」と書きましたが、よくよく見るとこれがよいものでした。
「伴氏所蔵」「伴印」の蔵書印を見落としていました。伴信友です。少ないながら、書き込みもあります。「此論取ニタラス」とか。
【210】
Re:古本屋めぐり
岡島昭浩
- 04/7/3(土) 9:17 -
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しまった。昨日からOMMで古書市だった。
明日まで、ということで、行けるかな?
http://www.jade.dti.ne.jp/~kosho/2004/20040702_omm_top.htm
【211】
Re:古本屋めぐり
佐藤
- 04/7/3(土) 16:00 -
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うう、日付だけはケータイにメモしたのに、忘れてました(意味がない……)。
>http://www.jade.dti.ne.jp/~kosho/2004/20040702_omm_top.htm
お店の数が半端じゃないですね。見取り図を見ると1店あたりの台数は少ないのかな。岡田書店の「和本大山よりどり均一」が気になりますね〜。うううん、どうしよう。(^^;)
【212】
Re:OMM古書市
岡島昭浩
- 04/7/4(日) 18:48 -
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短い時間で、しかも子供連れですが、一応行って参りました。
昨年と同じ会場だと思うのですが、やや会場を余らせている感じでした。岡田書店の500円均一和本では、三冊のみ購入。うち2冊は明治本。
去年と違って、クラッシックが流れていました。「古本音頭」が流れていないのは寂しいな、と思ったのですが、一度流されました。いざ流れるとちょっとうるさいかも。「皆様からのご要望により発売が決定」とのことです。ステロタイプの古本屋像の資料としてはよいかもしれません。
太平洋クラブのユニフォーム姿の東尾修・加藤初が表紙という、週刊ベースボールに心動かされたのですが、2000円。ちょっとそこまでは。
#京都百万遍などの古書市のようには子供本コーナーがなく、ちと困りました。
【213】
Re:OMM古書市
岡島昭浩
- 04/7/4(日) 21:29 -
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『国定常用新訂漢字 模範いろは辞典』というのを買いました。
表紙には、「文学士植松安監修」とあります。扉と本文冒頭には、「東京府立教育会 吉見文雄編」。刊記には「著者 大野隆吉」。
昭和二年拾月拾五日発行、大盛堂書店 746頁
【214】
Re:OMM古書市
岡島昭浩
- 04/7/4(日) 23:11 -
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刊記はないけれど、宝暦の『謡字引』中本。500円。
最新法律経済熟語大辞典 昭和三年七月十五日 五版発行。東京法曹閣編輯部(刊記)、法曹閣編纂部(背表紙)。
『辞書解題辞典』にみえる編者、長沢光夫の名なし。
【219】
Re:OMM古書市
佐藤
- 04/7/6(火) 21:20 -
----
▼岡島昭浩さん:
>『国定常用新訂漢字 模範いろは辞典』というのを買いました。
買い物があって何よりでした。所持するところの『模範音引 いろは引大辞典』(大町桂月閲、石井敏著。大正13)は、羊頭狗肉というか、内題を掲げるそばから(?)
『あ』
アー 嗚呼〔吁、嗟、噫〕
アイ 唯 〔──と応(こた)へる〕
……
などと五十音順に始めてくれるカワイイ奴です(「イロハ索引」はあり)。御覧のとおり、語釈をきちんと掲げないものも多く、いい加減なものです。『模範いろは辞典』はいかがでしょうか? お手すきのおりで結構です。
a 近代国語辞書風の語釈があるかどうか
b ペン字、または筆書きでの書体表示(見本、手本?)がある
c イロハ順ですよね(汗)。純イロハ順か、仮名数を考慮したイロハ順か
d その他、お気づきのことなど
【221】
五十音順いろは辞典
skid
- 04/7/6(火) 22:36 -
----
▼佐藤さん:
>所持するところの『模範音引 いろは引大辞典』(大町桂月閲、石井敏著。大正13)は、羊頭狗肉というか、内題を掲げるそばから(?)
> 『あ』
> アー 嗚呼〔吁、嗟、噫〕
> アイ 唯 〔──と応(こた)へる〕
> ……
> などと五十音順に始めてくれるカワイイ奴です(「イロハ索引」はあり)。
似たようなことが五十音順の『模範 いろは新辞典』(大町桂月、近代文芸社、昭和3年)というやつにもあります。
でも、実は『大正 新実用辞典』(水島慎次郎、成文堂、大正3年)の改題本です。
あ【阿】美称に用ひ又親みていふときのことば。
あゝ【吁】おどろく時又怪しむときのことば。
大正から昭和初期にかけて、けっこう改題本が横行していたようです。
昭和5年から10年にかけて出た、内容が同じなのに書名が違う国語辞典を10冊持っています。
【222】
いろは辞典
岡島昭浩
- 04/7/6(火) 23:41 -
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▼佐藤さん:
>買い物があって何よりでした。所持するところの『模範音引 いろは引大辞典』(大町桂月閲、石井敏著。大正13)は、羊頭狗肉というか、内題を掲げるそばから(?)
> 『あ』
> アー 嗚呼〔吁、嗟、噫〕
> アイ 唯 〔──と応(こた)へる〕
> ……
> などと五十音順に始めてくれるカワイイ奴です(「イロハ索引」はあり)。
なるほど、『辞書解題辞典』に、
模範いろは新辞典 大町桂月閲 近代文芸社 昭三・二 八一六頁 147×85 一円五〇銭 縦二組 五十音順。
とあるのに通じそうですね。
『国定常用新訂漢字 模範いろは辞典』は、
> a 近代国語辞書風の語釈があるかどうか
一応は、あります。
イーグル 〔Eagle〕鷲・わし
:
いゐき 〔異域〕外國
いゐん 〔醫院〕病人をなほす所
ゐゐん 〔委員〕事をまかされた人
程度です。「必要の場合には、二行に亘って解釈したものも亦極めて少くない」のだそうです。
> b ペン字、または筆書きでの書体表示(見本、手本?)がある
これは、ありません。
> c イロハ順ですよね(汗)。純イロハ順か、仮名数を考慮したイロハ順か
一 本書所載の言葉は頭字二字目三字目以下すべて「いろは」順なり。
一 同音に発音するものはすべて同所にて引かる。
い・ゐ・ひ(いと発音するもの)は「い」の部
え・ゑ・へ(えと発音するもの)は「え」の部
に収めたり。
です。
> d その他、お気づきのことなど
「語数が殆ど四萬有餘」ということです。746頁。縦三段組。壱圓拾銭。最後の項は「すんぜんしゃくま 寸善尺魔」。「五十音 索引」あります。
【223】
昭和のいろは辞典
岡島昭浩
- 04/7/7(水) 0:06 -
----
▼佐藤さん:
> c イロハ順ですよね(汗)。純イロハ順か、仮名数を考慮したイロハ順か
早引き方式で思い出すのが、『新案記憶式 和漢英活用辞典』(小島茂雄著 耕文堂 大九・四)です。大正11.1.15の11版を持ってます。
語辞の配列順序は邦人の最も習熟せるイロハ順を以てし 且つ検索記憶に便せんが為め発音語数によりて一字乃至七字以下に区分して之を配列せり
ということですが、同字数の中ではまたイロハ順です。イイ、イロ、イバ、イボ、イト、イド、イチ、イヂ……、イイネ、イイン、イロリ、イロカ、イロウ、イロケ、イロメ、イロン、イハイ……。「七字」とあるけれど、「六字以上」までが普通のよう。
最後の項目は、「スイジョウケイサツ 水上警察 Water-police(ウォーターポリス).」
【225】
Re:五十音順いろは辞典
佐藤
- 04/7/7(水) 0:50 -
----
>似たようなことが五十音順の『模範 いろは新辞典』(大町桂月、近代文芸社、昭和3年)というやつにもあります。
>でも、実は『大正 新実用辞典』(水島慎次郎、成文堂、大正3年)の改題本です。
> あ【阿】美称に用ひ又親みていふときのことば。
> あゝ【吁】おどろく時又怪しむときのことば。
おお、やはりご存じでしたか。情報、ありがとうございました。それにしても大町桂月というお人は……
五十音順なのに「いろは辞典」と称するメンタリティが解せませんよね。なぜなんだろう。「凡例」にも五十音順を採用とうたっているのに。んんん。
【228】
昭和のいろは辞典
岡島昭浩
- 04/7/7(水) 16:15 -
----
国語研究会編『模範 いろは大辞典』大阪 松栄館
本文冒頭には「交盛館編輯部編 樗渓的子礼修」
昭和5年6月20日 30版発行
2頁+4頁+30頁+1200頁+36頁
> a 近代国語辞書風の語釈があるかどうか
一応あり。
> b ペン字、または筆書きでの書体表示(見本、手本?)がある
なし
> c 純イロハ順か、仮名数を考慮したイロハ順か
2字目までは純いろは順、そのあとは文字数順。(凡例ではそこまで記さず)
> d その他、お気づきのことなど
最後の項目は「すんすん 寸々」。上覧「日用語類」(本文では「日用叢話」)あり。
【230】
Re:昭和のいろは辞典
岡島昭浩
- 04/7/7(水) 17:07 -
----
帝国国語研究会編『新式 日用いろは辞典』三星社出版部 昭和5.3.10発行
308頁 特価六拾五銭(定価 金壱円三十銭)六段
> a 近代国語辞書風の語釈があるかどうか
ひらがなのみの語釈あり。例「夷《い》 ゑびす」
> b ペン字、または筆書きでの書体表示(見本、手本?)がある
なし
> c 純イロハ順か、仮名数を考慮したイロハ順か
2字目までは純いろは順、そのあとは不定。
> d その他、お気づきのことなど
最後の項目は「すんれつ 寸裂 ずた/\にさく」。
印面の釘あり。
【231】
Re:昭和のいろは辞典
skid
- 04/7/7(水) 17:52 -
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▼岡島昭浩さん:
>国語研究会編『模範 いろは大辞典』大阪 松栄館
> 本文冒頭には「交盛館編輯部編 樗渓的子礼修」
> 昭和5年6月20日 30版発行
> 2頁+4頁+30頁+1200頁+36頁
これの元版は『模範 日用いろは大辞典』(交盛館)です。
大正5年12月5日発行
大正11年4月20日 23版
【233】
Re:昭和のいろは辞典
佐藤
- 04/7/8(木) 0:00 -
----
▼岡島昭浩さん:
>帝国国語研究会編『新式 日用いろは辞典』三星社出版部 昭和5.3.10発行
>308頁 特価六拾五銭(定価 金壱円三十銭)六段
>> a 近代国語辞書風の語釈があるかどうか
> ひらがなのみの語釈あり。例「夷《い》 ゑびす」
>> b ペン字、または筆書きでの書体表示(見本、手本?)がある
> なし
>> c 純イロハ順か、仮名数を考慮したイロハ順か
> 2字目までは純いろは順、そのあとは不定。
種々のご教示感謝いたします。節用集の終焉をどこに置くかで、いろいろ考えていますが、『昭和 いろは字典』(昭和3年刊)からどれほど後に行くかが目下の関心事。
http://www.gifu-u.ac.jp/~satopy/syouwa.jpg
そのためには、節用集の定義、が必要になるわけですが、細かいことはさておき、とりあえずab、ついでcが条件かなと思っているところです。
【236】
Re:五十音順いろは辞典
skid
- 04/7/8(木) 12:24 -
----
もうひとつありました。
『三体文字くづし方入 いろは新辞典』
国語研究会編、博潮社出版部
昭和8年7月10日発行
「三体文字〔の〕くづし方」は付録として収録。
内題と付録のタイトルに〔の〕が入っています。
【238】
Re:五十音順いろは辞典
畠中敏彦
- 04/7/9(金) 22:55 -
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▼佐藤さん:
>五十音順なのに「いろは辞典」と称するメンタリティが解せませんよね。なぜなんだろう。「凡例」にも五十音順を採用とうたっているのに。んんん。
私は、ある組織の幹事をしている関係から、その組織の名簿を作成(更新)しておりまが、当初の「・・・名簿(いろは順)」を(五十音順)に訂正しました。つまり、
・いろは順・・・やや砕けた表現
・五十音順・・・やや厳粛な表現
との印象を受けたからです。
佐藤さんのご覧の書籍は、「五十音順辞典」よりも「いろは辞典」の方が、書名としてふさわしい、とされたのではないでしょうか。
【239】
Re:五十音順いろは辞典
畠中敏彦
- 04/7/9(金) 23:02 -
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▼畠中敏彦さん:
当初の「・・・名簿(いろは順)」を(五十音順)に訂正しました。
すみません、勘違いしておりました。上記を下記に訂正。
『当初の「・・・名簿(あいうえお順)」を(五十音順)に訂正しました。』
【240】
Re:昭和のいろは辞典
skid
- 04/7/10(土) 10:31 -
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▼佐藤さん:
>節用集の終焉をどこに置くかで、いろいろ考えていますが、『昭和 いろは字典』(昭和3年刊)からどれほど後に行くかが目下の関心事。
>http://www.gifu-u.ac.jp/~satopy/syouwa.jpg
この字典は、最初に明治33年『新撰活版 広益いろは字典』(鍾美堂)として出版されたものですね。
大正15年には『大正いろは字典』(明文館)になっていますが、柱題は「新撰活版 明治早引大全」ですから、その前にも書名を変えて発行されていたようです。
【243】
Re:昭和のいろは辞典
skid
- 04/7/10(土) 22:14 -
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>この字典は、最初に明治33年『新撰活版 広益いろは字典』(鍾美堂)として出版されたものですね。
奥付には、
明治33年8月5日印刷
同 年8月7日第11版
というように第11版から始まっています。
活字で組んだ最初の版数なのかもしれません。
また、同じ日付の第11版から始まっているものに『新撰活版 活用いろは字典』があります。
版元は同じ鍾美堂ですが、編輯者は後藤常太郎。
字詰が行書活字のひとつ分だけ少なく、行数も1行少ないのに、丁数は50丁少ない200丁です。
さらに、同じ内容を改編して字詰・行数の違うものに『新式いろは辞典』(成象堂)があります。
こちらは洋装本で、本文749頁。
大正6年3月20日発行
昭和6年1月20日発行
の2冊を持っています。
【244】
記録更新?
佐藤
- 04/7/10(土) 23:19 -
----
▼skidさん:
>さらに、同じ内容を改編して字詰・行数の違うものに『新式いろは辞典』(成象堂)があります。
>こちらは洋装本で、本文749頁。
>大正6年3月20日発行
>昭和6年1月20日発行
>の2冊を持っています。
情報、ありがとうございました。
ちょっと読み間違えてるかもしれませんので、確認させてください。
・原則として語釈がなく、
・語頭イロハ×仮名字数順で、
・書体表示が明朝(楷書)のほかに、行書・草書(筆・ペン字)がある
ものでしょうか(最後の行草書表示だけがないのでしょうか)。
【245】
Re:記録更新?
skid
- 04/7/11(日) 0:40 -
----
▼佐藤さん:
> ・原則として語釈がなく、
> ・語頭イロハ×仮名字数順で、
> ・書体表示が明朝(楷書)のほかに、行書・草書(筆・ペン字)がある
>ものでしょうか(最後の行草書表示だけがないのでしょうか)。
『新式いろは辞典』は『昭和いろは字典』と同じ形式です。
まったく同一のものかと思うぐらいそっくりなものです。
ちょっと整理しますと、まったく同一のものは、
『新撰活版 広益いろは字典』(鍾美堂)
=『大正 いろは字典』(明文館)
=『昭和 いろは字典』
形式は同じだけれど、分量を少し減らしてあるものは、
『新撰活版 広益いろは字典』(鍾美堂)
>『新式いろは辞典』(成象堂)
>『新撰活版 活用いろは字典』(鍾美堂)
という関係です。
【246】
記録更新!\(^o^)/
佐藤
- 04/7/11(日) 1:54 -
----
▼skidさん:
>『新式いろは辞典』は『昭和いろは字典』と同じ形式です。
>まったく同一のものかと思うぐらいそっくりなものです。
おお! やりました、記録更新ですね。昭和3年から昭和6年(1月20日)へ! お調べ、ご教示、ありがとうございました。
※『昭和〜』再掲:http://www.gifu-u.ac.jp/~satopy/syouwa.jpg
【274】
現代語の源氏物語
岡島昭浩
- 04/8/4(水) 9:48 -
----
日本書房で買ったものですが、現代語の源氏物語関係(梗概も含め)なので、ここに続けます。
笹川臨風・日向甲などの通俗教育叢書・あるいは通俗叢書には、いろいろあるようですが、源氏物語もありました。表紙の題名は『新釋 源氏物語』、扉題は「源氏物語」、内題は「通俗源氏物語」。扉では「教育普及会」、本文冒頭では「通俗教育普及会」。
「執筆者」は「小山龍之輔」。刊記では「編者 成光館編輯部」昭和7.11.5 17版発行
(大正5.2.15発行)。成光舘出版部
これは梗概で、時折原文が出てきます。
時代はいつとはわからないが、或帝に多くの妃嬪《きさき》が仕へてゐた。其中で、身分はそれ程よくないが、後宮《こうぎう》三千の寵を一身に聚《あつ》めて、時めいた女官《ぢょかん》があった。
【275】
Re:現代語の源氏物語
岡島昭浩
- 04/8/4(水) 10:07 -
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地球文庫2001、2002とある『新抄 源氏物語』I・IIの二冊を購入しました。「はしがき」によればIIIまであるということです。表紙に「PL出版社」とありますが、刊記などは見当たりません。表紙には他に「要約世界大成」「文学芸術篇」「撰修 仲小路明良」などと見えます。一冊目の半分近くまでが、「紫女の半生」「物語の構想」にあてられ、現代語訳は150頁から始まります。
いずれの大御代でございましたか、女御・更衣が多勢お仕えしておられます中に、とりわけ貴い御身分と申すほどではございませんものの、すぐれてそのころ花やいだ方が居られました。
【276】
Re:現代語の源氏物語
岡島昭浩
- 04/8/4(水) 10:28 -
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現代語ではなく、英語なのですがついでに。末松謙澄のもの。抄訳の抄出です。KIRI-TSUBO,HAHAKI-GI,WOOTZ-SEMI。(末松謙澄は、福岡県人ですから「はわく」という語を持っていたと思われますが、HAWAKI-GIではなくHAHAKI-GIなんですね。)
昭和9.2.13 三角社。
なお、
http://www.yorku.ca/inpar/Japanese.html
ここに、PDFファイルがありますが、セキュリティで印刷しか許可されていませんので、コピー&ペーストなどができないのが残念です。
【295】
京都夏の古本市
佐藤
- 04/8/17(火) 5:29 -
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う〜ん、買い物、ありませんでした。
節用集は厚手のものが目立ちましたが、既蔵のものばかりで、状態ももう一つ。また、見覚えのあるものが多かった気も。春の会からの持ち越しでしょうか。秋にリセットされることを祈るばかりです。
【296】
Re:京都夏の古本市
岡島昭浩
- 04/8/17(火) 14:37 -
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▼佐藤さん:
>う〜ん、買い物、ありませんでした。
私の方は、雑本を中心に買いましたが、これぞ、というのはありませんでしたね。
土岐善麿『文藝遊狂』(立命館出版部 昭和7.7.20)を、目次の「俳句とローマ字に就て」に引かれて、(100円だから)購入したのですが、「インチキ語源考」というのもあり、嬉しく思っています。他に、窪田空穂訳の改造文庫版源氏物語の3を買って(100円)、1-6(真木柱まで)の蔵となったこと、戦前の新聞縮刷版を一冊手元に置いておけること、ぐらいでしょうか。
今回は、三密堂があまり楽しめなかったように思いました。去年の秋は楽しませて貰いましたが。
次は、近鉄奈良が19日からですね。
【409】
Re:古本屋めぐり ブックオフ
佐藤
- 04/9/28(火) 16:20 -
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久しぶりに岐阜駅西方のブックオフに。『言語学大辞典』は1・2・4巻(の3冊だったかな)がまだ売れ残っていて、それぞれ4500円でした。
【458】
Re:ようやく天王寺
岡島昭浩
- 04/10/11(月) 23:21 -
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秋の天王寺に行って来ました。
百円均一コーナーが、やや物足りなく感じました。水濡れ本が多い感じで、なんと百円コーナーでは、一冊も買いませんでした。これは大変珍しいことです。
ただ、その隣で、建築物取り壊しの際に救出した本、というコーナーがあり、文庫本が50円で売っていまして、ここでは、ついつい沢山買ってしまいました。
あと、比較的まともな買い物としては、洋装本に改装した江戸期の節用集で三つ切り本、題名は見あたらないし、刊記もない、というもの。「にごる」で分類しており、佐藤さんのページにある、『大成正字通』であるようです。巻末の年号は享和の二まではありますが、三は印刷なのか手書きなのか、はっきりしません。それから、凡例3丁はありますが目次はありません。
【460】
Re:ようやく天王寺
佐藤
- 04/10/12(火) 17:50 -
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▼岡島昭浩さん:
>あと、比較的まともな買い物としては、洋装本に改装した江戸期の節用集で三つ切り本、題名は見あたらないし、刊記もない、というもの。「にごる」で分類しており、佐藤さんのページにある、『大成正字通』であるようです。巻末の年号は享和の二まではありますが、三は印刷なのか手書きなのか、はっきりしません。それから、凡例3丁はありますが目次はありません。
私のは「享和」の「三」まで印刷されています。お迷いのように「三」は不安定な記し(刻み)ぶりでした。版面がまずまず綺麗だったので何とか印刷だと判じられました。
長音や四つ仮名などは、仮名本位ではなく発音本位にまとめるのが本書の特徴ですが、目次がないとこの工夫が生かしきれません。たとえば、目次(丁付合文)の一行めは次のようです。
イ 一 イウ三百五 ロ 十九 ロウ 廿三
「イウ」ではじまる語は、イ部ではなく305丁目、すなわちユ部の後にあることを示しています。また、ロウ部の廿三丁には「ラウ」ではじまる語も入ることになります。目次を見れば分かることですが、ないとなると…… 使い込んでの破損なら仕方ありませんが、旧蔵者が「単にイロハ順を示しただけだろう」と思って省いたのなら残念ですね。いやいや、気づかないのが普通なのかもしれません。
【466】
大成正字通(Re:ようやく天王寺)
岡島昭浩
- 04/10/14(木) 9:35 -
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▼佐藤さん:
>▼岡島昭浩:
>>巻末の年号は享和の二まではありますが、三は印刷なのか手書きなのか、はっきりしません。それから、凡例3丁はありますが目次はありません。
>
> 私のは「享和」の「三」まで印刷されています。お迷いのように「三」は不安定な記し(刻み)ぶりでした。版面がまずまず綺麗だったので何とか印刷だと判じられました。
ありがとうございます。
> 長音や四つ仮名などは、仮名本位ではなく発音本位にまとめるのが本書の特徴ですが、目次がないとこの工夫が生かしきれません。たとえば、目次(丁付合文)の一行めは次のようです。
> イ 一 イウ三百五 ロ 十九 ロウ 廿三
> 「イウ」ではじまる語は、イ部ではなく305丁目、すなわちユ部の後にあることを示しています。
本文の最初、「(い)いういふは別に有」というのを見ただけでは、「い」の後半部にでも「いう いふ」が纏めてあるのかと思っておりました。
【523】
2004秋 百万遍
佐藤
- 04/11/1(月) 20:18 -
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初日(10/30)から出かけましたが、雨がぱらついたこともあって、古文書の山から廃棄寸前の本を救い出すこともできず、逃げ帰って参りました。これまで、秋の会は何かしら収穫があったのですが、『文選字引』(享保初、寛政刊)を500円で買うのみでした。もちろん、春・夏ももう一つ。今年の京都とは相性が良くなかったようです。
【525】
Re:2004秋 百万遍
岡島昭浩
- 04/11/3(水) 19:00 -
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文化の日、子連れで行って参りました。
もう雑本しか買えない私です。
着いたときには、もう100円均一コーナーは、一袋500円コーナーになっていました。某近世文学研究者旧蔵の雑誌や抜刷が大量に置いてありましたが、珍しいものはそれほどはない。でも、ついつい袋に詰めてしまう。抜刷には謹呈の際の手紙なども挟まれたりしているものもありました。
退屈していた息子に、「お待たせ。そろそろ帰ろう」と門を出たところで「思文閣文化祭」のチラシを渡される。息子にわびて会場に行く。
そこで、50円で買った『クイズ字典』(昭和35.5.30 学校出版)が面白い。クロスワード向けの本らしいのだが、
この「字典」は、「クイズ」の正解に必要な、日本語。外来語、地名、人名、史蹟名などを「現代教育仮名使い法」によって2字語(カタ・カネ・イネ)から5字語(シアサッテ・サザメユキ)までを、洩れなく収録しました。というもので、84000語を収めたとのことです。「10字語までの14万語内外を編集」したということです。
【538】
熊本、鶴屋古書市(Re:古本屋めぐり)
岡島昭浩
- 04/11/13(土) 23:10 -
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熊本の学会で、鶴屋の古書市に行くことが出来ました。『明治小学児童文集』というのが10冊あり、結構安いものだと思ったのですが、開いてみると、昭和初年のものであり「明治」というのは、明治学園のことだった。福岡県戸畑市。私が小学3・4年生の頃に、近くに住んでいて、通っている人も近所に居た。そうした懐かしさもあり、購入。
昭和3.3.19の第十一編に、何を言われても「豚のしっぽ」とだけ答える遊びがのっていた。p76
全般的に郷土史関係のものが多くありました。
福岡の幻邑堂さんが懐かしくて声を掛ける。
【580】
Re:新本屋で岩波の品切れ本を買っていた頃
岡島昭浩
- 04/12/11(土) 0:58 -
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岩波文庫の『ザビエル書簡抄』は、下しか持っていなかったのだなぁと手に取ると、なんとこれは、修士一年の時(1983)に秋の学会があった富山大学の生協で購入したものであることが判明。
【730】
Re:古本屋めぐり
岡島昭浩
- 05/2/16(水) 21:59 -
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「てんま天神梅まつり古書即売会」に行くのを忘れていたなぁ、と昨日思ったのでしたが、なんと今日までやっていた、と今、判明。昨夜のうちに調べればよかったのだが、昨夜は電源コードを忘れて帰ってしまい、パソコンをほんの少ししか使えなかったのだ。
さて、先週末は、東京出張で、神保町の古書会館と、西部古書会館に行った。昨年の同じ用事での出張の際には、新宿古書展於神保町、にも行けたのだが、今回はそれが出来ずに残念。夜行急行銀河で帰阪。
【734】
Re:新本屋で岩波の品切れ本を買っていた頃
岡島昭浩
- 05/2/24(木) 23:28 -
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岩波文庫の『杜詩』八冊が復刊と聞き、多分これはどこかの新本屋で売れ残っていたのをどっさり買ったのではなかったか、と思い、見てみたら、新本屋で買ったのは三冊のみ(1977-8年頃の7-8刷を1982年に)で、あとは古本屋で買い集めたようだ。
新本屋に残っていたのを買ったのは『三国志』であるようで、「友泉亭」と書いてあるが、これは九大教養部のだいぶ南の方だ。なぜそんなところの本屋に行ったのだろう。古本屋めぐりのついでに寄ったのだろうか。これは1976年頃の刷だが、それを1980-81年頃に買ったものと思う。
そんな町はずれの新本屋にも岩波文庫があった、そういう時代の話。
漆山又四郎の『杜詩』は全四冊。今、第一巻が見当たらないが、どこかにあるはず。漆山天童は1948年没だから、これも、うわづら候補。