2005年11月06日

総本山

(あれ?新規の書き込みはこれでいいのでしょうか?)

「バチカン」のことを、
「カトリックの総本山」
と呼ぶことがありますが、「総本山」はもともと仏教の用語だと思います。(密教、山岳密教から?)
これがカトリックにも比喩的に用いられたのは、いつからなんでしょうか?やはり明治以降なのでしょうか?
ご存知の方、ご教示ください。

Posted by 道浦俊彦 at 2005年11月05日 20:27
posted by Yeemar at 00:25| Comment(1) | TrackBack(0) | 語彙一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「太陽」コーパスによれば、雑誌『太陽』1925年01号の「明治初年外交物語(其四)」に

(引用)
始めて工事に着手した、それが現存の天主教總本山、大浦の殿堂である。
(引用終了)

とあるそうです。「天主教」はカトリックのことですから、仏教以外で「総本山」を使った例といえるでしょう。こういう使い方が明治からあるかどうかは存じません。

『日本国語大辞典』で、「福翁自伝」から「蘭学医の総本山」の例などが挙がっていますが、これは「おおもと」という一般的な意味に応用されているものですね。手元の例では「かれは尊王攘夷{じょうい}主義思想の総本山である水戸徳川家から入って一橋家を継ぎ、」(司馬遼太郎『燃えよ剣』1964)という例がありました。

「仏教用語がカトリックにも応用されるようになった」というよりは、「仏教用語が一般語になったため、カトリックの場合でも使われるようになった」ということではないかと思います。
Posted by Yeemar at 2005年11月06日 01:58
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