「日本で最初のバードウォッチングの入門書である。これ以前にも野鳥観察の方法を説いた本は、あるにはある。しかし、バードウォッチング(本書ではバードワッチングといっているが)と、カタカナで銘打ったのは、この本が初めてである。」
「この本の出版を契機に、野鳥観察からバードウォッチングという言葉が一般的になり、飛躍的にバードウォッチングが知られるようになった。」
等々と紹介される「本書」「この本」は、岩本久則『岩本流 野鳥観察手帳』(山と渓谷社 1978)。他にも称賛の言葉があるのですが、あまり引いては差し支えそうですのでこの辺りにて。
「趣味は?」と問われて「野鳥観察です」では重くて大事(ごと)のようです(なぜか刑事ドラマの「張り込み」を連想)。が、「バードウォッチングです」なら気軽に口にでき、趣味らしい感じもする。やはり「言い換え」に効果はあるようです。
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「探鳥会」から「バードウォッチング」ということばに変わったきっかけは、アメリカのシュレジンジャー長官の来日である。昭和五十年八月二十日の早朝、シュ長官は忙しい合間をぬって軽井沢でバードウォッチングを楽しんだ。この様子が「バードウォッチング」という新語とともに新聞にのった。「健康マラソン」が、力ーター大統領が東京サミツトで来日中ジョギングをやってこのことばが完全定着したのに似ている。
とありました。
http://www.nikkoku.net/tomonokai/toukou_card.html?snum=411
これはその翌年。
こういうのを経て、単行本の題名に取り入れられるところに到ったと言うことなのでしょう。
「ワードウォッチング」は、小矢野哲夫さんを始めいくつもあるようですね。