1997年03月30日

【最古級・最も〜ものの一つ】

 3/29の毎日新聞に「最古級の土器」という表現があった。「最高級」という言葉があるのだから「最古級」があってもいいようにも思えるが、「最高級」は「最+高級」である。「高級」という言い方はあるのに「古級」という言い方がないので、「最高級」はよくとも「最古級」が変だと感じるわけである。



 新聞がこの表現で言いたいことはわかる。〈「最古」ではないかもしれないけれどそのクラスだ〉ということであろう。これまでに「最古」と報じたことによっていろいろとクレームが来たりしたのだろうか。


 それはともかく、「最古級」という言い方は「最も古いものの一つ」という言い方を連想させる。「最も〜なものの一つ」という言い方は気になる言い方として言及されることが屡々あるように思うが、今手元には資料はない。「最も」が〈いちばん〉の意味であるなら「〜の一つ」はおかしかろうというわけである。これは、英語の one of the most 〜 の翻訳なのではないかとか、いやいや「最も」が〈いちばん〉の意味であると思うのが行けないのだ、「尤も」という字もあるとかいう。


 この辺を確定するためには用例を集めなくてはならないのだが、これがまた辞書を引いても出てくるわけではないから困る。私の知っている例としては谷崎潤一郎の『文章読本』にあった、ということを記しておこう。

posted by 岡島昭浩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 目についたことば | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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