『日本国語大辞典』の「万愚節」の項には、「英 April fool の訳語」とあるが、これは間違いだ。本当に英語から入ったのかは知らないが(もとはフランスだともいうが)、英語からだとしたら All fool's day の訳であろう。大正ごろの外来語辞典にはオールフールズデーと書いてあった。しかし「〜節」ってのも大袈裟だな。
「万愚節」は季語になっているようなので、歳時記などを引けば用例がみつかるだろうが、一体どんな句が、と思ってしまう。『日本国語大辞典』には、中村草田男の
銅像の片手の巻物万愚節というのが載っているがどういう意味だろう。昭和三十一年の『母郷行』という句集に入っているらしいのだが。
そういえば福井市ではつい最近まで、小学校の入学式が4/1に行われていたらしい。どこでも4/7ごろが入学式なのだろうと思っていたのだが、そうでもなかったわけだ。多分この、片手に巻物を持った銅像は学校にあるのではないか。違うかな。
【万愚節・補】
「節とはおおげさ」と書いたが、「万聖節」というのに対応しているのだそうだから、おおげさでよいようだ。
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