1997年04月01日

【万愚節】

 今日は「エイプリルフールの日」だった、というと「建国記念日」のように落ちつかぬ言い方だが、これを「万愚節」というらしい。

 『日本国語大辞典』の「万愚節」の項には、「英 April fool の訳語」とあるが、これは間違いだ。本当に英語から入ったのかは知らないが(もとはフランスだともいうが)、英語からだとしたら All fool's day の訳であろう。大正ごろの外来語辞典にはオールフールズデーと書いてあった。しかし「〜節」ってのも大袈裟だな。


 「万愚節」は季語になっているようなので、歳時記などを引けば用例がみつかるだろうが、一体どんな句が、と思ってしまう。『日本国語大辞典』には、中村草田男の

銅像の片手の巻物万愚節
というのが載っているがどういう意味だろう。昭和三十一年の『母郷行』という句集に入っているらしいのだが。


 そういえば福井市ではつい最近まで、小学校の入学式が4/1に行われていたらしい。どこでも4/7ごろが入学式なのだろうと思っていたのだが、そうでもなかったわけだ。多分この、片手に巻物を持った銅像は学校にあるのではないか。違うかな。
【万愚節・補】
 「節とはおおげさ」と書いたが、「万聖節」というのに対応しているのだそうだから、おおげさでよいようだ。

posted by 岡島昭浩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 目についたことば | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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