定時番組となった「タモリのジャポニカロゴス」(フジテレビ)の、2005.11.22の放送を見ました。
内容は、特別番組の時に比べて薄くなっているよう。これはやむをえないかもしれません。
1.辞書がおもしろい!?
新明解国語辞典の語釈をおもしろがるコーナー。というよりは、例文のおもしろさを紹介するコーナーとなっている。この辞典の場合、一見おかしな例文は、べつに作例ではなくて、文学作品・新聞記事等からとった用例が多いはずです。その目で見れば、格別おかしくもないとも言えるのですが、そのことは意識的に無視されているような感じ。これは赤瀬川原平氏の『新解さんの謎』でも同様。今回は、「騒ぐ」「ふとした」「ぶくぶく」を取り上げた。
2.あいまい恋愛語 違いがわかる?
今回は「1 相手を独りじめしたいのはどっち?(愛/○恋)」「2 不愉快なのはどっち?(○イチャイチャ/ベタベタ)」「3 本当はOKなのはどっち?(やめて!/○いや!)」。2と3は釈然としない。3は、「直接表現優位の法則」によって、「いや」のほうが強いとのことですが、さて……。この点は以下の新聞記事の感想に同感です。
「ただ出演者も口にしていたが、言葉そのものより、言い方や表情の影響が多分にあるような気がした。そこまできちんと押さえてもらえれば、「生きた言葉」として実際に使ってみる気になるかもしれない。」(朝日新聞2005.11.22テレビ欄「試写室」葉山梢記者)
客員教授(ゲスト)は町田健・名古屋大学教授。金田一秀穂氏がずっと出るのかと思いましたが、そうではなく、「日本語学、言語学、新語・現代語などの専門分野からお招きする客員教授の解説を受けながら」(番組ホームページ)進めるようです。とすると、毎週見ていれば、自然に多くの研究者の顔を覚えられるわけです。
テレビ東京「三宅式こくごドリル」も同様に交代制のようで、安田尚道氏(2005.11.15)、近藤泰弘氏(2005.11.22)らが出演していました。