2005年10月17日

僕とおれとわたしと… #

【459】
僕とおれとわたしと… #
 Yeemar
 - 04/10/12(火) 7:51 -
----
僕とおれとわたしとどうちがうんでしょうか。
の続きです。

「あなた」と「君」の混ざっている歌はほかに西條八十作詞・神楽坂はん子歌「こんな私じゃなかったに」(1952年)。
ひろい世界に ただひとり/なぜにあなたが こう可愛/の寝顔に 頬あてて/女ごころの しのび泣き/こんな私じゃなかったに




【760】
Re:僕とおれとわたしと… #
 岡島昭浩
 - 05/3/11(金) 1:03 -
----
旧会議室で、沢木耕太郎「ワシの研究」と丸谷才一氏によって書かれていたのは、「奇妙なワシ」(『バーボン・ストリート』新潮社、1984)であることがわかりました。

金水敏「わしは役割語を研究しておるのじゃ」(『文藝春秋特別版 言葉の力』平成17.3.15)に引用されていたからです。



【764】
Re:僕とおれとわたしと… #
 岡島昭浩
 - 05/3/19(土) 3:09 -
----
池辺良『オレとボク 戦地にて』(中公文庫)は、何故、この題名なのか、よくわかりません。

「貴様、地方語なんかつかうな」
(中略)
「地方語って、なんですか」
と訊いたら、
「地方語ってのは、地方語だ。非国民だぞ」
(中略)
「非国民とはなんだ、僕のどこが非国民だ」
と、中腹《ちゅうっぱら》で言ったら、
「僕というのが地方語だ」
ときた。(P19-20)

という部分はあるのですが……
なお、「地方語」の「地方」は「非軍隊」のこと。




人名謎解き# 一青(ひとと)

【758】
人名謎解き# 一青(ひとと)
 岡島昭浩
 - 05/3/6(日) 22:08 -
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人名謎解きの続きです。

寺西五郎『語理語源』(雪華社1962.7.5)に「一青さんと万年青」p64-70があって、「ひとと」と「おもと」の関係から説き起こすが、
「一青」、ただ一羽のアオジが林間にとまっている絵画的な印象から出た言葉ではないかと思う。
としていました。


古文を書いてみる

【750】
古文を書いてみる
 Yeemar
 - 05/3/2(水) 1:18 -
----
「童話を古文訳してみよう」という発表が、北海道石狩翔陽高校3年次生の行う「課題研究発表会」(〔2004.〕12.22)の1つにあったそうです。
 → 校長室の窓から 第7話

おもしろい試み。どんなのか見てみたい気がします。

「古典を味わうためには、自分が書かなければならない。英語を理解するためには自分が話せなければならないのと同じだ」――これは、私のかねての珍論です。その話は「ことばをめぐる・古文を書いてみよう」にも。もっと言えば、高校で古文を書く授業を何時間か設けてはどうかと考えます。

旧会議室「「なぜ、古文を……」」とも関連します。このスレッドの私の文章は、思考の流れのままに書いており、はなはだ読みにくい。



【751】
Re:古文を書いてみる
 岡島昭浩
 - 05/3/2(水) 1:56 -
----
出雲路修『古文表現法講義』(岩波書店 2003)というのがあるのを、数日前に、『北陸古典研究』19に載った書評(久保田啓一氏)で知りました。大学での実践のようです。


古文を書いてみる

【750】
古文を書いてみる
 Yeemar
 - 05/3/2(水) 1:18 -
----
「童話を古文訳してみよう」という発表が、北海道石狩翔陽高校3年次生の行う「課題研究発表会」(〔2004.〕12.22)の1つにあったそうです。
 → 校長室の窓から 第7話

おもしろい試み。どんなのか見てみたい気がします。

「古典を味わうためには、自分が書かなければならない。英語を理解するためには自分が話せなければならないのと同じだ」――これは、私のかねての珍論です。その話は「ことばをめぐる・古文を書いてみよう」にも。もっと言えば、高校で古文を書く授業を何時間か設けてはどうかと考えます。

旧会議室「「なぜ、古文を……」」とも関連します。このスレッドの私の文章は、思考の流れのままに書いており、はなはだ読みにくい。



【751】
Re:古文を書いてみる
 岡島昭浩
 - 05/3/2(水) 1:56 -
----
出雲路修『古文表現法講義』(岩波書店 2003)というのがあるのを、数日前に、『北陸古典研究』19に載った書評(久保田啓一氏)で知りました。大学での実践のようです。


方言で翻訳する

【738】
方言で翻訳する
 岡島昭浩
 - 05/2/27(日) 22:24 -
----
外国語などを方言で訳すのは、「役割語」に限らず、いろいろとあると思います。

『青春の和辻哲郎』所引、谷崎潤一郎が和辻の脚本「夜の宿」を評した文(『新思潮』第5号)で、

露西亜の下層社会の語を訳すのに、日本のべらんめえ言葉を以てしたのは、甚適当なことである。(p128)


としています。

和辻哲郎の劇は、明治文学全集の75にも入っていますが、これではないですね。



【749】
Re:方言で翻訳する
 岡島昭浩
 - 05/3/1(火) 11:40 -
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日本語倶楽部『【方言】の不思議』青春BEST文庫1993.1.5のp212-213の「『ヴェニスの商人』のシャイロックが関西弁を喋るわけ」を見ると、『ヴェニスの商人』(中野好夫訳)で、中野好夫氏がシャイロックに関西弁を喋らせているかに見える。

中野好夫訳『ヴェニスの商人』は、『シェイクスピア大全』にも入っていて、読むことが出来るが、ここでは関西弁は使われていない。

『方言の不思議』巻末の参考文献にある、木津川計『上方の笑い』(講談社現代新書 S59.1.20)が、その出典であるようだ。p53-54に見える。

これは、中野好夫『シェイクスピアの面白さ』(新潮選書)の中で書かれているもので、
ネチネイと悪がらみするように吐露していくこの件り、著者にはどうも東京弁の標準語でいくよりも、あの関西弁の上方人金貸しという映像でひそかに描いてみる方が、はるかにぴったりくるような気がするのである。
とのこと。木津川氏は「大阪弁はいたく傷つけられた」と書いておられる。


1ドル365円

【739】
1ドル365円
 つる
 - 05/2/28(月) 1:23 -
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1ドル365円と覚えています
いつも頭の中で独り言をつぶやきながら電卓たたきます
ずーーとなぜ365円になったのかが疑問でした
おしえていただくと「すっきり」すると思います



【740】
Re:1ドル365円
 岡島昭浩
 - 05/2/28(月) 2:03 -
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▼つるさん:
>1ドル365円と覚えています
>いつも頭の中で独り言をつぶやきながら電卓たたきます
>ずーーとなぜ365円になったのかが疑問でした
>おしえていただくと「すっきり」すると思います


かつて1ドルは360円でした。戦後、円の切り上げから昭和46年頃までですね。
なぜ、そのレートになったのか、というのは、ことばの問題ではなく、国際経済の問題だと思いますので、この会議室で話題にするよりも、それに相応しいところでしていただければと思いますが、ことばに関連することで言えば、「なぞなぞ」で「ハンドルはいくら?」というのがありました。答えは「180円」。それが154円になり、時価になりました。

360円であるはずのものを365円と覚えてしまわれたのだとすると、それは一年365日に引かれたものではないでしょうか。

そういえば、円を360度にするのは、1年360日と考えたからだ、と聞いたことがありますが、360という数字は、約数がたくさんあって便利ですから、そういう側面もあるでしょう。

多分、すっきりとはなさらないと思いますが。



【743】
Re:1ドル365円
 道浦俊彦
 - 05/2/28(月) 11:22 -
----
「円」の角度(?)が360度だから、360「円」にした、という語呂合わせ説聞いた事がありますが、俗説でしょうか?
いずれにせよ第二次大戦後、日本が独立したサンフランシスコ講和条約締結のあとに決まったのでは?
戦前は「1ドル=2円」だった時期があると聞いたこともあります。(ちゃんと確認していません。ゴメンナサイ)



【744】
Re:1ドル365円
 岡島昭浩
 - 05/2/28(月) 11:29 -
----
▼道浦俊彦さん:
>「円」の角度(?)が360度だから、360「円」にした、という語呂合わせ説聞いた事がありますが、俗説でしょうか?


だとすると、日本語を解する人によって決められた、ということになり、「ことば会議室」の話題に沿うものとなりますね。



【746】
Re:1ドル365円
 道浦俊彦
 - 05/2/28(月) 14:12 -
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やはり「俗説」のようですね。こんなサイトも4月23日は「360円の日」だそうです。以下、そのサイトからの引き写しです。
*************************************
1949年4月23日、GHQは日本円とアメリカドルの交換レートを1ドル=360円と定めました。このレートは「スミソニアンレート」が採用された1971年まで22年間にわたって維持されました。

日本円とドルの交換比率は、明治初期には最初1ドル=1円と定められていま
したが、その後実際にはドルのほうが力があるため次第に円安に動き、昭和
初期には1ドルが3〜4円程度になっていたようです。それが戦後の超インフレ
で円の貨幣価値が大幅に下落したため、GHQとしては当時の実勢状況から、
この程度であろうということで定めたようです。

360円という数字が選ばれた根拠についてはよく分かりません。「円」だから
円周の度数というのはさすがに俗説と思いますが、やはりキリのいい所で
選ばれたのではないでしょうか。

-----------
「ことばについての会議室」管理人が、下に元ページへのリンクを張り、また、話題に必要な部分の引用にとどまるよう、一部、削除しました。
元ページ



【748】
Re:1ドル365円
 道浦俊彦
 - 05/2/28(月) 14:26 -
----
こんな記述も見つかりました。
*************************************

1971年以前において、円レートは1ドル=360円と設定された、固定相場制であった。このレートは、1949年4月25日に連合国軍総司令部(GHQ)が設定したものだが、これがどのようにして決まったのかについては様々な説がある。

「1 『円は360度だから』
 2 日本に進駐した米軍のえらい人が、熊手を売っているのを見て買った。その熊手の値段からはじき出した。」(朝日新聞経済部編 『円とドル』)

「日本の場合、昭和10年から23年までの間に卸売物価は約208倍になっている。同じ期間に米国の卸売物価は約2倍だったから、日本の卸売物価の上昇率は米国の約104倍である。昭和10年の円為替レートは1ドル=約3.5円だったから、これを104倍すると約364円、端数を切り捨てて1ドル=360円とした。」(力祢館正久著 『円の100年−日本経済側面史』)

--------
「ことばについての会議室」管理人が、下に元ページへのリンクを張りました。
元ページ



ばびぶべぼ遊び# ノサ言葉

【326】
ばびぶべぼ遊び# ノサ言葉
 岡島昭浩
 - 04/9/1(水) 21:23 -
----
ばびぶべぼ遊びの続きです。

中村真一郎『頼山陽とその時代 上』中公文庫p23、
「尾氏子供、マメ也、皆ドサ言、ヲカシク御座候」
と、彼は母に報じている。
「ドサ言」とは多分「久太郎《ひさたろう》さん」というのを「ヒのサさたろうさん」という風に呼ぶ、子供の遊び「ノサ言葉」のことだろう。尾藤教授の腕白小僧たちは、山陽が判らないような顔をするのに、得意になって一日中、やかましくこの「ドサ言」で囃したてたものと思われる。

「ヒのサさたろうさん」は「ひノサさたろうさん」という積もりではないのでしょうか。



【359】
Re:ばびぶべぼ遊び# ノサ言葉
 岡島昭浩
 - 04/9/13(月) 10:56 -
----
川本崇雄『縄文のことば、弥生のことば』岳書房、昭和63.6.30に、
接中辞と言えば、子供の時の言葉遊びを思い出す。「ばかやろう」の代りに「ばのさかやろう」(中略)と言いかえる遊びだ。この「のさ」は接中辞の一種だと思うが、こういうことを言うと、日本の学会では不真面目だと叱られる。(p163)
とありました。川本氏は、大正14年、群馬県安中町生まれ。



【383】
Re:ばびぶべぼ遊び# ノサ言葉+パ行挿入
 岡島昭浩
 - 04/9/17(金) 23:54 -
----
『言語生活の耳』に、パ行挿入の遊びが紹介され、その連想で「ノサ言葉」が紹介されていました。
忘れぬうちに書いておき、後で補う予定です。



【736】
Re:ばびぶべぼ遊び# りしゃご
 Yeemar
 - 05/2/27(日) 1:58 -
----
若い人のことば」で田島さんが報告されている「りしゃご」の話を別資料で見ました。「ACROSS」1995.8 p.22-29「ことば言い切り、“なまり”イントネーションが蔓延する 女子中高生の話しことば」〔村松美賀子〕。
〔よく使う言葉を問われ〕りしゃご。ふつうのことばに入れて使うの。電車の中で前に座ってるおばさんの悪口言う時におりばしゃごさん、むかつく≠ニか。悪口言ってもバレない。あと、ばびぶべぼを(同じように)入れる。〔17歳/私立高3年/23区内在住〕
また、
りきしゃ≠言葉の中に入れる。むりかきつしゃよ=kママ〕。電車で、目の前にやなおばさん座ってたりすると便利。何言ってんの?≠ニ冷たい視線で見られるけど。〔17歳/公立高3年/神奈川在住〕
使われていた場所は電車内がもっぱらでしょうか。


古本屋めぐり

【17】
古本屋めぐり
 岡島昭浩
 - 04/4/18(日) 12:17 -
----
「あれこれ会議室」を別立てにしていないので、ここに書きます。

OAP古書市に行けなかったのは残念。
早稲田の古書市が、日本語学会と一週間ずれているのは、まことに残念。

四天王寺古書市に、初日に行けないのが残念。
4/24午後の語彙史研究会に参加される方、午前中は四天王寺へ行かれてはどうでしょう。


京都春の古書市の情報が私の手許に伝わってこないのも残念。



【23】
京都春の古書市
 skid
 - 04/4/21(水) 0:43 -
----
▼岡島昭浩さん:
>京都春の古書市の情報が私の手許に伝わってこないのも残念。


京都古書組合の目録は、いつも比較的重厚なものですが、同じやつが3冊も4冊も届くのには困ります。
名簿を統一管理せず、各店がバラバラに送っているから、相当むだが出ているはず。
それで、多くの人に行き渡らないことにもなるようです。



【30】
Re:古本屋めぐり
 岡島昭浩
 - 04/4/25(日) 23:14 -
----
5/1から5/5とお教えいただきました。
http://www1.kcn.ne.jp/~kosho/koshoken/event.html



【33】
ようやく天王寺
 岡島昭浩
 - 04/5/1(土) 0:07 -
----
ようやく四天王寺の古書市へ行ってきました。

例によって屑本中心に買って参りました。

先日、旧会議室に、その後20年買っていないというようなことを書いた、窪田空穂訳の改造文庫源氏物語を2冊、四・六と100円で買いました。



【48】
京都春の古書市
 岡島昭浩
 - 04/5/5(水) 22:43 -
----
勧業会館での古書市は、あまり私向きではないような気がいたします。行儀が良くて屑本が少ない感じがするからです。何よりも百円均一コーナーがないのは寂しい限りです。

それで今回もなかなか足が向かなかったのですが、雨で研究室ハイキングが中止になったのを機に出かけて参りました。

勧業会館での古書市に行くのは何年ぶりでしょう。
福井に異動する直前には勧業会館は改装中で、どこかのお寺の境内で行われていたように思いますので、多分十年以上、間があいていると思います。

会場が広くなって、会計が店ごとではなくなっていました。

でも、あまり食指が動く本がありませんでした。

『唐詩作加那 第二篇』という明治二年序の本を買いました。六百円。

帰りに貰った『京古本屋往来』、百号で休刊号だったとは知りませんでした。以前は購読していたのですが。



【51】
京都春の古書市で買った本
 岡島昭浩
 - 04/5/6(木) 12:30 -
----
>『唐詩作加那 第二篇』という明治二年序の本を買いました。六百円。


初篇は、新大系明治篇『和歌俳句歌謡音曲集』に入っていたけれど、二篇は入っていなくて嬉しい。



【66】
Re:京都春の古書市
 佐藤
 - 04/5/12(水) 22:08 -
----
▼岡島昭浩さん:
>勧業会館での古書市は、あまり私向きではないような気がいたします。行儀が良くて屑本が少ない感じがするからです。


御意。買ってほくほく、といった買い物をした記憶がありません。今シーズンでいえば、天王寺の方が漁りがいがありましたね。とはいえ、買い物はありませんでしたが、楽しかった。
今後、京都は真夏と秋にありますが、これはどちらとも、そこそこの買い物がいつもあります。いまから楽しみなことです。



【67】
Re:京都春の古書市
 岡島昭浩
 - 04/5/13(木) 2:32 -
----
▼佐藤さん:

>今後、京都は真夏と秋にありますが、これはどちらとも、そこそこの買い物がいつもあります。いまから楽しみなことです。


はい。京都にいた頃には、秋の古書市には会期中何度も足を運んだものでした。今は時間も体力もありませんが。

目下の楽しみは来週末、東京での日本語学会の空き時間に行くであろう古書会館です。



【78】
新本屋で岩波の品切れ本を買っていた頃
 岡島昭浩
 - 04/5/17(月) 13:19 -
----
旧会議室では、「楽しい本屋めぐり」だったのに、こちらでは「古本屋めぐり」にしてしまったことを後悔していますが、かつて、岩波書店の品切れ本が思わぬ新本屋さんに売っていることが、よくありました。
岩波の本は買いきりなので、一旦仕入れると返品できず、本棚に残っていたのでした。

今、岩波文庫の『毛吹草』を手に取ってみると、「Books赤坂」と書き込んであり、それで思い出したのです。これは福岡の赤坂にあった書店であろうと思いますが、よく覚えていません。調べてみると、明治通りに面している照明のヤマギワの下にあった店と、薬院に向かう道に面した本店とがあったらしい(1980の『ザマップ』シティ情報フクオカによる)。
1980年から82年頃までに買ったのだと思いますが、刊記は1976年5月20日 第4刷。

岩波文庫の古典モノの品切れ本を買った記憶が他に残っている新本屋は、九大教養部の生協、箱崎・網屋町の大学通に面した書店……金進堂でした。

そういえば橋本進吉著作集の『国語音韻史』か『国語音韻の研究』かを、久留米の新本屋さんで買ったこともありました。多分、82年の夏。



【80】
Re:新本屋で岩波の品切れ本を買っていた頃
 岡島昭浩
 - 04/5/18(火) 16:11 -
----
▼岡島昭浩:
>そういえば橋本進吉著作集の『国語音韻史』か『国語音韻の研究』かを、久留米の新本屋さんで買ったこともありました。多分、82年の夏。


『国語音韻史』を手にとって見ると、定価、久留米江頭、1982.5.27とありました。1976.11.20 第7刷。1700円。



【94】
東京での学会時の神田古書会館
 岡島昭浩
 - 04/5/22(土) 1:54 -
----
本日の古書会館での成果は、篠崎東海『和学辯』でも、多田南嶺のなんだっけ、でもなく、遠藤進吉『昭和十二年版 記号索典』です。表紙など一部を除き孔版。六十八頁。

辞書に二種あると思ふ。一は漢字辞書で画数及び部首が字の順位を決定する。他は音字母順辞書で世界の辞書といふ辞書がこれに属する。しかし漢字や字母などと似てゐる記号やマークの群が辞書なしで散在してゐる。
それで私は世界に通用する簡易な方法でそれらを辞書の中にとぢこめてしまった。(以下略。原文は旧漢字片仮名交じり)

それは四角号碼に似ていて、
本書は記号を次の十要素に分ち、記号要素の現はれる順(左より右へ、同時出現は上より下へ)に、その数字を並べて、最初に少数点(ママ)あるものとして配列したものである。

 ・●は「0」
 :‥は「00」
 ∴…は「000」
といった具合。



【96】
Re:東京での学会時の神田古書会館
 岡島昭浩
 - 04/5/22(土) 22:51 -
----




[添付]〜添付ファイル〜






・名前



: kigohanrei.png





・サイズ



: 7.3KB



▼岡島昭浩:
>遠藤進吉『昭和十二年版 記号索典』

添付画像
【kigohanrei.png : 7.3KB】


【104】
東京での学会時の西早稲田
 岡島昭浩
 - 04/5/24(月) 22:19 -
----
西早稲田の古書店街に行くのは何年ぶりでしょう。15年ぶりぐらいかもしれません。
なんとなく足が遠のいていたけれど、30円均一文庫があるなど、嬉しい古書街です。

思っていたよりも、古書店が多かったように思いました。五十嵐書店がきれいでびっくり。

神保町では、自分に関係のありそうな店にしか入らないけれど、早稲田では、いちおう店内に入って眺めます。

新村猛『「広辞苑」物語』150円を保護。誰に進呈しようかな。



【112】
Re:東京での学会時の西早稲田
 岡島昭浩
 - 04/5/25(火) 18:55 -
----
渥美書店は昔から好きなところです。
今回も、面白いものを見つけ、私のよく買う値段よりはやや高いけれど購入しました。

佐藤寛『[まいらせそろ]文範』明治26年
「まいらせそろ」は、
http://www.aozora.gr.jp/gaiji0213/kigou/mairasesoro.gif
 「おのれ曩に、候文範を著して」だそうですが、これも見たいところです。

古書現世は、最近は目録を送ってもらっていませんが、ここも面白いところで、店の方も、書誌関係の本が集めてあって、楽しめました。紀田順一郎『本の環境学』のカバーなしを100円コーナーに転がしてあるのが(カバー付きはそれらしいところにあり)、好もしく感じました。



【118】
Re:東京での学会時の神田古書会館
 岡島昭浩
 - 04/5/27(木) 21:33 -
----
▼岡島昭浩:
「篠崎東海『和學辨』でもなく」と書きましたが、よくよく見るとこれがよいものでした。

「伴氏所蔵」「伴印」の蔵書印を見落としていました。伴信友です。少ないながら、書き込みもあります。「此論取ニタラス」とか。



【210】
Re:古本屋めぐり
 岡島昭浩
 - 04/7/3(土) 9:17 -
----
しまった。昨日からOMMで古書市だった。
明日まで、ということで、行けるかな?
http://www.jade.dti.ne.jp/~kosho/2004/20040702_omm_top.htm



【211】
Re:古本屋めぐり
 佐藤
 - 04/7/3(土) 16:00 -
----
うう、日付だけはケータイにメモしたのに、忘れてました(意味がない……)。

>http://www.jade.dti.ne.jp/~kosho/2004/20040702_omm_top.htm

お店の数が半端じゃないですね。見取り図を見ると1店あたりの台数は少ないのかな。岡田書店の「和本大山よりどり均一」が気になりますね〜。うううん、どうしよう。(^^;)



【212】
Re:OMM古書市
 岡島昭浩
 - 04/7/4(日) 18:48 -
----
短い時間で、しかも子供連れですが、一応行って参りました。

昨年と同じ会場だと思うのですが、やや会場を余らせている感じでした。岡田書店の500円均一和本では、三冊のみ購入。うち2冊は明治本。

去年と違って、クラッシックが流れていました。「古本音頭」が流れていないのは寂しいな、と思ったのですが、一度流されました。いざ流れるとちょっとうるさいかも。「皆様からのご要望により発売が決定」とのことです。ステロタイプの古本屋像の資料としてはよいかもしれません。

太平洋クラブのユニフォーム姿の東尾修・加藤初が表紙という、週刊ベースボールに心動かされたのですが、2000円。ちょっとそこまでは。

#京都百万遍などの古書市のようには子供本コーナーがなく、ちと困りました。



【213】
Re:OMM古書市
 岡島昭浩
 - 04/7/4(日) 21:29 -
----
『国定常用新訂漢字 模範いろは辞典』というのを買いました。
表紙には、「文学士植松安監修」とあります。扉と本文冒頭には、「東京府立教育会 吉見文雄編」。刊記には「著者 大野隆吉」。
昭和二年拾月拾五日発行、大盛堂書店 746頁



【214】
Re:OMM古書市
 岡島昭浩
 - 04/7/4(日) 23:11 -
----
刊記はないけれど、宝暦の『謡字引』中本。500円。

最新法律経済熟語大辞典 昭和三年七月十五日 五版発行。東京法曹閣編輯部(刊記)、法曹閣編纂部(背表紙)。
『辞書解題辞典』にみえる編者、長沢光夫の名なし。



【219】
Re:OMM古書市
 佐藤
 - 04/7/6(火) 21:20 -
----
▼岡島昭浩さん:
>『国定常用新訂漢字 模範いろは辞典』というのを買いました。


買い物があって何よりでした。所持するところの『模範音引 いろは引大辞典』(大町桂月閲、石井敏著。大正13)は、羊頭狗肉というか、内題を掲げるそばから(?)
   『あ』
  アー   嗚呼〔吁、嗟、噫〕
  アイ   唯 〔──と応(こた)へる〕
   ……
 などと五十音順に始めてくれるカワイイ奴です(「イロハ索引」はあり)。御覧のとおり、語釈をきちんと掲げないものも多く、いい加減なものです。『模範いろは辞典』はいかがでしょうか? お手すきのおりで結構です。
 a 近代国語辞書風の語釈があるかどうか
 b ペン字、または筆書きでの書体表示(見本、手本?)がある
 c イロハ順ですよね(汗)。純イロハ順か、仮名数を考慮したイロハ順か
 d その他、お気づきのことなど



【221】
五十音順いろは辞典
 skid
 - 04/7/6(火) 22:36 -
----
▼佐藤さん:
>所持するところの『模範音引 いろは引大辞典』(大町桂月閲、石井敏著。大正13)は、羊頭狗肉というか、内題を掲げるそばから(?)
>   『あ』
>  アー   嗚呼〔吁、嗟、噫〕
>  アイ   唯 〔──と応(こた)へる〕
>   ……
> などと五十音順に始めてくれるカワイイ奴です(「イロハ索引」はあり)。


似たようなことが五十音順の『模範 いろは新辞典』(大町桂月、近代文芸社、昭和3年)というやつにもあります。
でも、実は『大正 新実用辞典』(水島慎次郎、成文堂、大正3年)の改題本です。
  あ【阿】美称に用ひ又親みていふときのことば。
  あゝ【吁】おどろく時又怪しむときのことば。

大正から昭和初期にかけて、けっこう改題本が横行していたようです。
昭和5年から10年にかけて出た、内容が同じなのに書名が違う国語辞典を10冊持っています。



【222】
いろは辞典
 岡島昭浩
 - 04/7/6(火) 23:41 -
----
▼佐藤さん:
>買い物があって何よりでした。所持するところの『模範音引 いろは引大辞典』(大町桂月閲、石井敏著。大正13)は、羊頭狗肉というか、内題を掲げるそばから(?)
>   『あ』
>  アー   嗚呼〔吁、嗟、噫〕
>  アイ   唯 〔──と応(こた)へる〕
>   ……
> などと五十音順に始めてくれるカワイイ奴です(「イロハ索引」はあり)。


なるほど、『辞書解題辞典』に、
模範いろは新辞典 大町桂月閲 近代文芸社 昭三・二 八一六頁 147×85 一円五〇銭 縦二組 五十音順。

とあるのに通じそうですね。

『国定常用新訂漢字 模範いろは辞典』は、

> a 近代国語辞書風の語釈があるかどうか


一応は、あります。
 イーグル 〔Eagle〕鷲・わし
  :
 いゐき 〔異域〕外國
 いゐん 〔醫院〕病人をなほす所
 ゐゐん 〔委員〕事をまかされた人
程度です。「必要の場合には、二行に亘って解釈したものも亦極めて少くない」のだそうです。

> b ペン字、または筆書きでの書体表示(見本、手本?)がある


これは、ありません。

> c イロハ順ですよね(汗)。純イロハ順か、仮名数を考慮したイロハ順か


一 本書所載の言葉は頭字二字目三字目以下すべて「いろは」順なり。
一 同音に発音するものはすべて同所にて引かる。
  い・ゐ・ひ(いと発音するもの)は「い」の部
  え・ゑ・へ(えと発音するもの)は「え」の部
に収めたり。

です。

> d その他、お気づきのことなど


「語数が殆ど四萬有餘」ということです。746頁。縦三段組。壱圓拾銭。最後の項は「すんぜんしゃくま 寸善尺魔」。「五十音 索引」あります。



【223】
昭和のいろは辞典
 岡島昭浩
 - 04/7/7(水) 0:06 -
----
▼佐藤さん:

> c イロハ順ですよね(汗)。純イロハ順か、仮名数を考慮したイロハ順か


早引き方式で思い出すのが、『新案記憶式 和漢英活用辞典』(小島茂雄著 耕文堂 大九・四)です。大正11.1.15の11版を持ってます。
語辞の配列順序は邦人の最も習熟せるイロハ順を以てし 且つ検索記憶に便せんが為め発音語数によりて一字乃至七字以下に区分して之を配列せり

ということですが、同字数の中ではまたイロハ順です。イイ、イロ、イバ、イボ、イト、イド、イチ、イヂ……、イイネ、イイン、イロリ、イロカ、イロウ、イロケ、イロメ、イロン、イハイ……。「七字」とあるけれど、「六字以上」までが普通のよう。

最後の項目は、「スイジョウケイサツ 水上警察 Water-police(ウォーターポリス).」



【225】
Re:五十音順いろは辞典
 佐藤
 - 04/7/7(水) 0:50 -
----
>似たようなことが五十音順の『模範 いろは新辞典』(大町桂月、近代文芸社、昭和3年)というやつにもあります。
>でも、実は『大正 新実用辞典』(水島慎次郎、成文堂、大正3年)の改題本です。
>  あ【阿】美称に用ひ又親みていふときのことば。
>  あゝ【吁】おどろく時又怪しむときのことば。


おお、やはりご存じでしたか。情報、ありがとうございました。それにしても大町桂月というお人は…… 
五十音順なのに「いろは辞典」と称するメンタリティが解せませんよね。なぜなんだろう。「凡例」にも五十音順を採用とうたっているのに。んんん。



【228】
昭和のいろは辞典
 岡島昭浩
 - 04/7/7(水) 16:15 -
----
国語研究会編『模範 いろは大辞典』大阪 松栄館
 本文冒頭には「交盛館編輯部編 樗渓的子礼修」
 昭和5年6月20日 30版発行
 2頁+4頁+30頁+1200頁+36頁

> a 近代国語辞書風の語釈があるかどうか

 一応あり。

> b ペン字、または筆書きでの書体表示(見本、手本?)がある

 なし

> c 純イロハ順か、仮名数を考慮したイロハ順か

 2字目までは純いろは順、そのあとは文字数順。(凡例ではそこまで記さず)

> d その他、お気づきのことなど

 最後の項目は「すんすん 寸々」。上覧「日用語類」(本文では「日用叢話」)あり。



【230】
Re:昭和のいろは辞典
 岡島昭浩
 - 04/7/7(水) 17:07 -
----
帝国国語研究会編『新式 日用いろは辞典』三星社出版部 昭和5.3.10発行
308頁 特価六拾五銭(定価 金壱円三十銭)六段

> a 近代国語辞書風の語釈があるかどうか

 ひらがなのみの語釈あり。例「夷《い》 ゑびす」

> b ペン字、または筆書きでの書体表示(見本、手本?)がある

 なし

> c 純イロハ順か、仮名数を考慮したイロハ順か

 2字目までは純いろは順、そのあとは不定。

> d その他、お気づきのことなど

 最後の項目は「すんれつ 寸裂 ずた/\にさく」。
印面の釘あり。



【231】
Re:昭和のいろは辞典
 skid
 - 04/7/7(水) 17:52 -
----
▼岡島昭浩さん:
>国語研究会編『模範 いろは大辞典』大阪 松栄館
> 本文冒頭には「交盛館編輯部編 樗渓的子礼修」
> 昭和5年6月20日 30版発行
> 2頁+4頁+30頁+1200頁+36頁


これの元版は『模範 日用いろは大辞典』(交盛館)です。
大正5年12月5日発行
大正11年4月20日 23版



【233】
Re:昭和のいろは辞典
 佐藤
 - 04/7/8(木) 0:00 -
----
▼岡島昭浩さん:
>帝国国語研究会編『新式 日用いろは辞典』三星社出版部 昭和5.3.10発行
>308頁 特価六拾五銭(定価 金壱円三十銭)六段

>> a 近代国語辞書風の語釈があるかどうか

> ひらがなのみの語釈あり。例「夷《い》 ゑびす」

>> b ペン字、または筆書きでの書体表示(見本、手本?)がある

> なし

>> c 純イロハ順か、仮名数を考慮したイロハ順か

> 2字目までは純いろは順、そのあとは不定。


種々のご教示感謝いたします。節用集の終焉をどこに置くかで、いろいろ考えていますが、『昭和 いろは字典』(昭和3年刊)からどれほど後に行くかが目下の関心事。
http://www.gifu-u.ac.jp/~satopy/syouwa.jpg
そのためには、節用集の定義、が必要になるわけですが、細かいことはさておき、とりあえずab、ついでcが条件かなと思っているところです。



【236】
Re:五十音順いろは辞典
 skid
 - 04/7/8(木) 12:24 -
----
もうひとつありました。
『三体文字くづし方入 いろは新辞典』
国語研究会編、博潮社出版部
昭和8年7月10日発行

「三体文字〔の〕くづし方」は付録として収録。
内題と付録のタイトルに〔の〕が入っています。



【238】
Re:五十音順いろは辞典
 畠中敏彦
 - 04/7/9(金) 22:55 -
----
▼佐藤さん:
>五十音順なのに「いろは辞典」と称するメンタリティが解せませんよね。なぜなんだろう。「凡例」にも五十音順を採用とうたっているのに。んんん。


私は、ある組織の幹事をしている関係から、その組織の名簿を作成(更新)しておりまが、当初の「・・・名簿(いろは順)」を(五十音順)に訂正しました。つまり、
・いろは順・・・やや砕けた表現
・五十音順・・・やや厳粛な表現 
との印象を受けたからです。
佐藤さんのご覧の書籍は、「五十音順辞典」よりも「いろは辞典」の方が、書名としてふさわしい、とされたのではないでしょうか。



【239】
Re:五十音順いろは辞典
 畠中敏彦
 - 04/7/9(金) 23:02 -
----
▼畠中敏彦さん:
当初の「・・・名簿(いろは順)」を(五十音順)に訂正しました。

すみません、勘違いしておりました。上記を下記に訂正。

『当初の「・・・名簿(あいうえお順)」を(五十音順)に訂正しました。』



【240】
Re:昭和のいろは辞典
 skid
 - 04/7/10(土) 10:31 -
----
▼佐藤さん:
>節用集の終焉をどこに置くかで、いろいろ考えていますが、『昭和 いろは字典』(昭和3年刊)からどれほど後に行くかが目下の関心事。
>http://www.gifu-u.ac.jp/~satopy/syouwa.jpg


この字典は、最初に明治33年『新撰活版 広益いろは字典』(鍾美堂)として出版されたものですね。
大正15年には『大正いろは字典』(明文館)になっていますが、柱題は「新撰活版 明治早引大全」ですから、その前にも書名を変えて発行されていたようです。



【243】
Re:昭和のいろは辞典
 skid
 - 04/7/10(土) 22:14 -
----
>この字典は、最初に明治33年『新撰活版 広益いろは字典』(鍾美堂)として出版されたものですね。


奥付には、
明治33年8月5日印刷
同  年8月7日第11版
というように第11版から始まっています。
活字で組んだ最初の版数なのかもしれません。

また、同じ日付の第11版から始まっているものに『新撰活版 活用いろは字典』があります。
版元は同じ鍾美堂ですが、編輯者は後藤常太郎。
字詰が行書活字のひとつ分だけ少なく、行数も1行少ないのに、丁数は50丁少ない200丁です。

さらに、同じ内容を改編して字詰・行数の違うものに『新式いろは辞典』(成象堂)があります。
こちらは洋装本で、本文749頁。
大正6年3月20日発行
昭和6年1月20日発行
の2冊を持っています。



【244】
記録更新?
 佐藤
 - 04/7/10(土) 23:19 -
----
▼skidさん:
>さらに、同じ内容を改編して字詰・行数の違うものに『新式いろは辞典』(成象堂)があります。
>こちらは洋装本で、本文749頁。
>大正6年3月20日発行
>昭和6年1月20日発行
>の2冊を持っています。


情報、ありがとうございました。
ちょっと読み間違えてるかもしれませんので、確認させてください。
 ・原則として語釈がなく、
 ・語頭イロハ×仮名字数順で、
 ・書体表示が明朝(楷書)のほかに、行書・草書(筆・ペン字)がある
ものでしょうか(最後の行草書表示だけがないのでしょうか)。



【245】
Re:記録更新?
 skid
 - 04/7/11(日) 0:40 -
----
▼佐藤さん:
> ・原則として語釈がなく、
> ・語頭イロハ×仮名字数順で、
> ・書体表示が明朝(楷書)のほかに、行書・草書(筆・ペン字)がある
>ものでしょうか(最後の行草書表示だけがないのでしょうか)。


『新式いろは辞典』は『昭和いろは字典』と同じ形式です。
まったく同一のものかと思うぐらいそっくりなものです。

ちょっと整理しますと、まったく同一のものは、
  『新撰活版 広益いろは字典』(鍾美堂)
  =『大正 いろは字典』(明文館)
  =『昭和 いろは字典』
形式は同じだけれど、分量を少し減らしてあるものは、
  『新撰活版 広益いろは字典』(鍾美堂)
  >『新式いろは辞典』(成象堂)
  >『新撰活版 活用いろは字典』(鍾美堂)
という関係です。



【246】
記録更新!\(^o^)/
 佐藤
 - 04/7/11(日) 1:54 -
----
▼skidさん:
>『新式いろは辞典』は『昭和いろは字典』と同じ形式です。
>まったく同一のものかと思うぐらいそっくりなものです。


おお! やりました、記録更新ですね。昭和3年から昭和6年(1月20日)へ! お調べ、ご教示、ありがとうございました。
  ※『昭和〜』再掲:http://www.gifu-u.ac.jp/~satopy/syouwa.jpg



【274】
現代語の源氏物語
 岡島昭浩
 - 04/8/4(水) 9:48 -
----
日本書房で買ったものですが、現代語の源氏物語関係(梗概も含め)なので、ここに続けます。

笹川臨風・日向甲などの通俗教育叢書・あるいは通俗叢書には、いろいろあるようですが、源氏物語もありました。表紙の題名は『新釋 源氏物語』、扉題は「源氏物語」、内題は「通俗源氏物語」。扉では「教育普及会」、本文冒頭では「通俗教育普及会」。
「執筆者」は「小山龍之輔」。刊記では「編者 成光館編輯部」昭和7.11.5 17版発行
(大正5.2.15発行)。成光舘出版部
これは梗概で、時折原文が出てきます。
時代はいつとはわからないが、或帝に多くの妃嬪《きさき》が仕へてゐた。其中で、身分はそれ程よくないが、後宮《こうぎう》三千の寵を一身に聚《あつ》めて、時めいた女官《ぢょかん》があった。




【275】
Re:現代語の源氏物語
 岡島昭浩
 - 04/8/4(水) 10:07 -
----
地球文庫2001、2002とある『新抄 源氏物語』I・IIの二冊を購入しました。「はしがき」によればIIIまであるということです。表紙に「PL出版社」とありますが、刊記などは見当たりません。表紙には他に「要約世界大成」「文学芸術篇」「撰修 仲小路明良」などと見えます。一冊目の半分近くまでが、「紫女の半生」「物語の構想」にあてられ、現代語訳は150頁から始まります。
いずれの大御代でございましたか、女御・更衣が多勢お仕えしておられます中に、とりわけ貴い御身分と申すほどではございませんものの、すぐれてそのころ花やいだ方が居られました。




【276】
Re:現代語の源氏物語
 岡島昭浩
 - 04/8/4(水) 10:28 -
----
現代語ではなく、英語なのですがついでに。末松謙澄のもの。抄訳の抄出です。KIRI-TSUBO,HAHAKI-GI,WOOTZ-SEMI。(末松謙澄は、福岡県人ですから「はわく」という語を持っていたと思われますが、HAWAKI-GIではなくHAHAKI-GIなんですね。)
昭和9.2.13 三角社。

なお、
http://www.yorku.ca/inpar/Japanese.html
ここに、PDFファイルがありますが、セキュリティで印刷しか許可されていませんので、コピー&ペーストなどができないのが残念です。



【295】
京都夏の古本市
 佐藤
 - 04/8/17(火) 5:29 -
----
う〜ん、買い物、ありませんでした。
節用集は厚手のものが目立ちましたが、既蔵のものばかりで、状態ももう一つ。また、見覚えのあるものが多かった気も。春の会からの持ち越しでしょうか。秋にリセットされることを祈るばかりです。



【296】
Re:京都夏の古本市
 岡島昭浩
 - 04/8/17(火) 14:37 -
----
▼佐藤さん:
>う〜ん、買い物、ありませんでした。


私の方は、雑本を中心に買いましたが、これぞ、というのはありませんでしたね。

土岐善麿『文藝遊狂』(立命館出版部 昭和7.7.20)を、目次の「俳句とローマ字に就て」に引かれて、(100円だから)購入したのですが、「インチキ語源考」というのもあり、嬉しく思っています。他に、窪田空穂訳の改造文庫版源氏物語の3を買って(100円)、1-6(真木柱まで)の蔵となったこと、戦前の新聞縮刷版を一冊手元に置いておけること、ぐらいでしょうか。

今回は、三密堂があまり楽しめなかったように思いました。去年の秋は楽しませて貰いましたが。

次は、近鉄奈良が19日からですね。



【409】
Re:古本屋めぐり ブックオフ
 佐藤
 - 04/9/28(火) 16:20 -
----
久しぶりに岐阜駅西方のブックオフに。『言語学大辞典』は1・2・4巻(の3冊だったかな)がまだ売れ残っていて、それぞれ4500円でした。



【458】
Re:ようやく天王寺
 岡島昭浩
 - 04/10/11(月) 23:21 -
----
秋の天王寺に行って来ました。

百円均一コーナーが、やや物足りなく感じました。水濡れ本が多い感じで、なんと百円コーナーでは、一冊も買いませんでした。これは大変珍しいことです。

ただ、その隣で、建築物取り壊しの際に救出した本、というコーナーがあり、文庫本が50円で売っていまして、ここでは、ついつい沢山買ってしまいました。

あと、比較的まともな買い物としては、洋装本に改装した江戸期の節用集で三つ切り本、題名は見あたらないし、刊記もない、というもの。「にごる」で分類しており、佐藤さんのページにある、『大成正字通』であるようです。巻末の年号は享和の二まではありますが、三は印刷なのか手書きなのか、はっきりしません。それから、凡例3丁はありますが目次はありません。



【460】
Re:ようやく天王寺
 佐藤
 - 04/10/12(火) 17:50 -
----
▼岡島昭浩さん:
>あと、比較的まともな買い物としては、洋装本に改装した江戸期の節用集で三つ切り本、題名は見あたらないし、刊記もない、というもの。「にごる」で分類しており、佐藤さんのページにある、『大成正字通』であるようです。巻末の年号は享和の二まではありますが、三は印刷なのか手書きなのか、はっきりしません。それから、凡例3丁はありますが目次はありません。


 私のは「享和」の「三」まで印刷されています。お迷いのように「三」は不安定な記し(刻み)ぶりでした。版面がまずまず綺麗だったので何とか印刷だと判じられました。

 長音や四つ仮名などは、仮名本位ではなく発音本位にまとめるのが本書の特徴ですが、目次がないとこの工夫が生かしきれません。たとえば、目次(丁付合文)の一行めは次のようです。
   イ 一  イウ三百五  ロ 十九  ロウ 廿三
 「イウ」ではじまる語は、イ部ではなく305丁目、すなわちユ部の後にあることを示しています。また、ロウ部の廿三丁には「ラウ」ではじまる語も入ることになります。目次を見れば分かることですが、ないとなると…… 使い込んでの破損なら仕方ありませんが、旧蔵者が「単にイロハ順を示しただけだろう」と思って省いたのなら残念ですね。いやいや、気づかないのが普通なのかもしれません。



【466】
大成正字通(Re:ようやく天王寺)
 岡島昭浩
 - 04/10/14(木) 9:35 -
----
▼佐藤さん:
>▼岡島昭浩:

>>巻末の年号は享和の二まではありますが、三は印刷なのか手書きなのか、はっきりしません。それから、凡例3丁はありますが目次はありません。

>
> 私のは「享和」の「三」まで印刷されています。お迷いのように「三」は不安定な記し(刻み)ぶりでした。版面がまずまず綺麗だったので何とか印刷だと判じられました。


ありがとうございます。

> 長音や四つ仮名などは、仮名本位ではなく発音本位にまとめるのが本書の特徴ですが、目次がないとこの工夫が生かしきれません。たとえば、目次(丁付合文)の一行めは次のようです。
>   イ 一  イウ三百五  ロ 十九  ロウ 廿三
> 「イウ」ではじまる語は、イ部ではなく305丁目、すなわちユ部の後にあることを示しています。


本文の最初、「(い)いういふは別に有」というのを見ただけでは、「い」の後半部にでも「いう いふ」が纏めてあるのかと思っておりました。



【523】
2004秋 百万遍
 佐藤
 - 04/11/1(月) 20:18 -
----
初日(10/30)から出かけましたが、雨がぱらついたこともあって、古文書の山から廃棄寸前の本を救い出すこともできず、逃げ帰って参りました。これまで、秋の会は何かしら収穫があったのですが、『文選字引』(享保初、寛政刊)を500円で買うのみでした。もちろん、春・夏ももう一つ。今年の京都とは相性が良くなかったようです。



【525】
Re:2004秋 百万遍
 岡島昭浩
 - 04/11/3(水) 19:00 -
----
文化の日、子連れで行って参りました。

もう雑本しか買えない私です。
着いたときには、もう100円均一コーナーは、一袋500円コーナーになっていました。某近世文学研究者旧蔵の雑誌や抜刷が大量に置いてありましたが、珍しいものはそれほどはない。でも、ついつい袋に詰めてしまう。抜刷には謹呈の際の手紙なども挟まれたりしているものもありました。

退屈していた息子に、「お待たせ。そろそろ帰ろう」と門を出たところで「思文閣文化祭」のチラシを渡される。息子にわびて会場に行く。
そこで、50円で買った『クイズ字典』(昭和35.5.30 学校出版)が面白い。クロスワード向けの本らしいのだが、
 この「字典」は、「クイズ」の正解に必要な、日本語。外来語、地名、人名、史蹟名などを「現代教育仮名使い法」によって2字語(カタ・カネ・イネ)から5字語(シアサッテ・サザメユキ)までを、洩れなく収録しました。
というもので、84000語を収めたとのことです。「10字語までの14万語内外を編集」したということです。



【538】
熊本、鶴屋古書市(Re:古本屋めぐり)
 岡島昭浩
 - 04/11/13(土) 23:10 -
----
熊本の学会で、鶴屋の古書市に行くことが出来ました。『明治小学児童文集』というのが10冊あり、結構安いものだと思ったのですが、開いてみると、昭和初年のものであり「明治」というのは、明治学園のことだった。福岡県戸畑市。私が小学3・4年生の頃に、近くに住んでいて、通っている人も近所に居た。そうした懐かしさもあり、購入。

昭和3.3.19の第十一編に、何を言われても「豚のしっぽ」とだけ答える遊びがのっていた。p76

全般的に郷土史関係のものが多くありました。
福岡の幻邑堂さんが懐かしくて声を掛ける。



【580】
Re:新本屋で岩波の品切れ本を買っていた頃
 岡島昭浩
 - 04/12/11(土) 0:58 -
----
岩波文庫の『ザビエル書簡抄』は、下しか持っていなかったのだなぁと手に取ると、なんとこれは、修士一年の時(1983)に秋の学会があった富山大学の生協で購入したものであることが判明。



【730】
Re:古本屋めぐり
 岡島昭浩
 - 05/2/16(水) 21:59 -
----
「てんま天神梅まつり古書即売会」に行くのを忘れていたなぁ、と昨日思ったのでしたが、なんと今日までやっていた、と今、判明。昨夜のうちに調べればよかったのだが、昨夜は電源コードを忘れて帰ってしまい、パソコンをほんの少ししか使えなかったのだ。

さて、先週末は、東京出張で、神保町の古書会館と、西部古書会館に行った。昨年の同じ用事での出張の際には、新宿古書展於神保町、にも行けたのだが、今回はそれが出来ずに残念。夜行急行銀河で帰阪。



【734】
Re:新本屋で岩波の品切れ本を買っていた頃
 岡島昭浩
 - 05/2/24(木) 23:28 -
----
岩波文庫の『杜詩』八冊が復刊と聞き、多分これはどこかの新本屋で売れ残っていたのをどっさり買ったのではなかったか、と思い、見てみたら、新本屋で買ったのは三冊のみ(1977-8年頃の7-8刷を1982年に)で、あとは古本屋で買い集めたようだ。

新本屋に残っていたのを買ったのは『三国志』であるようで、「友泉亭」と書いてあるが、これは九大教養部のだいぶ南の方だ。なぜそんなところの本屋に行ったのだろう。古本屋めぐりのついでに寄ったのだろうか。これは1976年頃の刷だが、それを1980-81年頃に買ったものと思う。

そんな町はずれの新本屋にも岩波文庫があった、そういう時代の話。

漆山又四郎の『杜詩』は全四冊。今、第一巻が見当たらないが、どこかにあるはず。漆山天童は1948年没だから、これも、うわづら候補。


店員さんのことば(お箸は何膳)

【699】
店員さんのことば(お箸は何膳)
 Yeemar
 - 05/1/23(日) 23:29 -
----
別スレッド「私の「一万円から」 #」や、旧会議室「名古屋で聴いた完了態?」に密接に関連します。

「セブンイレブン」「ローソン」などで弁当なんかを買うと、店員さんが「お箸は何膳おつけいたしましょうか」などと言います。「何膳」とは奥ゆかしい日本語、「何本」とは言わないのだな、と妙に感心します。前はそうではなかったように記憶します。ではいつごろから変わったかというと、ここ何年か、というくらいで、具体的な記憶がありません。

2002.11.01の「朝日新聞」声欄(西部版)を見ると、
 コンビニで若い店員さん相手に、「おはしを一膳(ぜん)下さいね」と言っても通じないことを知ったのは最近のこと。この人たちのおはしの数え方は、「1本、2本」。割りばしは割る前の状態で「1本」。おでんを挟む菜ばしは1膳を「2本」と数える。何だかそれが当たり前で、数え方の法則とでも思えてくる。
とあります(数字を含め表記はデーベースによる)。こういったいくつかの指摘が契機になって変わったのでしょうか。または、まさにこの投書そのものが契機だったりして。

なお、この投書は「皆さん、これから寒さが厳しくなりますが、手袋の数え方、知っていますか」で結ばれています。『新明解国語辞典』では、手袋は「左右で一双・一組:一枚」。



【720】
Re:店員さんのことば(よろしかったでしょうか)
 Yeemar
 - 05/2/8(火) 23:06 -
----
●2002.04.26「北海道クローズアップ・“よろしかったでしょうか”は変ですか?」(NHK北海道)

というテレビ番組があったようです。私は見たわけではありませんが、NHK放送番組審議会・北海道地方のホームページにて
○4月26日(金)の北海道クローズアップ「“よろしかったでしょうか”は変ですか?」は、最近耳にすることが増えた“よろしかったでしょうか”という言葉の由来について、興味深く見ることができた。北海道弁が全国に広がっていったものではないかという仮説に驚いた。全国チェーンの居酒屋での語法や、NHK放送文化研究所の調査など、よく取材していた。
とありました。北海道で発祥したという説は、NHK「気になることば」でも紹介されました(旧会議室「名古屋で聴いた完了態?」参照)



【728】
Re:店員さんのことば(よろしかったでしょうか)
 Yeemar
 - 05/2/12(土) 2:15 -
----
旧会議室「名古屋で聴いた完了態?」の最後のほう

> いわゆる「ファミコン言葉」とあるが、私は知りませんでした。いつごろから使われたことば?


と書きましたが、NHK放送研究所の塩田雄大氏であったようです。氏は「ファミ・コン方言」としています。(「「よろしかったでしょうか」はよろしくないか〜平成13年度(後半)ことばのゆれ全国調査から(1)〜」(『放送研究と調査』2002.03 p.71)

塩田氏のコメントが日経新聞等に紹介されて広まったものでしょう。

ついでに、ロイヤルホストが従業員に示した張り紙は「日本経済新聞社 NIKKEI NET ウイークエンド版・食べ物新日本奇行」に紹介されています(画像はこちら)。オリジナル版ではなく2003.01.15の新版のようです。



【729】
Re:店員さんのことば(よろしかったでしょうか)
 Yeemar
 - 05/2/12(土) 2:45 -
----
> オリジナル版ではなく2003.01.15の新版のようです。


いや、時期から見て、2003.01.15で初めて5大禁止語に触れたのでしょう。

この張り紙は2003.10.08 NHK「お元気ですか日本列島」の「気になることば」でも取り上げられました(私の「一万円から」)。


ニュースで耳に付いたことば――ランティシ氏とクバイシ師

【18】
ニュースで耳に付いたことば――ランティシ氏とクバイシ師
 岡島昭浩
 - 04/4/18(日) 18:21 -
----
TBS系の昼のニュースで、長峰アナのこの二人の発音。

ランティシ師は、シが無声化しているのか、ほぼ「ランティッシ」から「ランティシ」に聞こえるが、クバイシ師は、シを無声化させずに、はっきりと「クバイシシ」と聞こえる。

「ランティ氏」と誤解しているおそれもあるが、そうでないとすると、直前の「バイ」と「ティ」の違いが原因であろうか。

と、思ったがネット配信で聞くと、クバイシシと無声化させずに言っているのは別のアナウンサーであった。

屑情報でしたが、諸アナウンサーの発音を聞いてみると面白いことです。



【59】
ニュースで耳に付いたことば――大型連休と黄金週間
 岡島昭浩
 - 04/5/9(日) 12:02 -
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NHKが大型連休を使うのは気付いておりましたが、黄金週間(ゴールデンウィーク)は、別に商標登録ではないですよね。(NHKと商標

映画に由来する言い方をテレビ界で避けるのなら民放に波及してもよさそうなのに、なぜNHKは、商標に甘くなった今でも、これを避けるのでしょうか。



【60】
Re:ニュースで耳に付いたことば――大型連休と黄金...
 岡島昭浩
 - 04/5/9(日) 12:52 -
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▼岡島昭浩さん:

>映画に由来する言い方をテレビ界で避けるのなら民放に波及してもよさそうなのに、なぜNHKは、商標に甘くなった今でも、これを避けるのでしょうか。


書いてありました。
http://www.nhk.or.jp/bunken/nl/n022-q.html



【673】
Re:ニュースで耳に付いたことば――大型連休と黄金...
 Yeemar
 - 05/1/12(水) 15:22 -
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NHKと商標 #」にリンクしておきます。



【690】
Re:ニュースで耳に付いたことば――「黒人」改め「...
 岡島昭浩
 - 05/1/20(木) 22:14 -
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アメリカ合衆国の国務長官、朝までは「黒人女性初」と言っていたのに、午後のニュースからは「アフリカ系女性初」となったようでした。NHKの場合。



【693】
Re:ニュースで耳に付いたことば――「黒人」改め「...
 道浦俊彦
 - 05/1/21(金) 7:34 -
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去年11月、「平成ことば事情1959・アフリカ系アメリカ人」に書きました。
アメリカ大統領選挙も終わってブッシュ大統領の再選が決まったときに、同時に行われた上院議員選挙で、黒人としては3人目の上院議員が誕生。これを報じた11月4日の朝日新聞の表現が、
「『アフリカ系米国人』としては3人目の上院議員当選」
と書かれていました。ほかの新聞(読売と日経)は、
「『黒人』で3人目」
という表現。朝日新聞ではもう「黒人」という表現は使わないのか?も聞いたところ、
「明確な使い分けが社内にあるというわけではなく、『黒人』も使っている。」
とのことでした。しかも「黒人」の方が圧倒的に多いそうで、だからこそ今回の「アフリカ系米国人」が目立ったと。今回は「出自」がポイントになっているために「アフリカ系」と明示したのではないか、とのことでした。
ただ、外見は白人でも混血していれば「黒人」として扱われるのか?といった問題や、アメリカ国内でも「Black」を差別語ととらえて(「Nigro」は言うまでもなく差別的呼称)
「African−American」
「Afro−American」
などと言い換える傾向もあることは、今後、踏まえていかなくてはならないかもしれません。
私は大学時代から男声合唱をやっているのですが、学生時代は「黒人霊歌」を、
「ニグロ・スピリッチュアルズ」
と呼んでいましたが、最近の合唱の演奏会のプログラムなどを見ていると、
「アフロ・アメリカン・スピリッチュアルズ」
という表記が増えているようです。
また、CNNとかNBC、ABCといったアメリカの放送局のニュースの同時通訳の人の日本語を聞いていると、「黒人」とは言わずに、
「アフリカ系アメリカ人」
と訳していることが多いように思います。
翌日(11月5日)の読売新聞(だったと思う)でも、「アフリカ系アメリカ人」という記述を見つけたので、まだ、各社とも使い分けが厳密に行われている状態ではないようです。



【694】
Re:ニュースで耳に付いたことば――「黒人」改め「...
 道浦俊彦
 - 05/1/21(金) 7:38 -
----
ただ、こないだ読んだ本には、黒人の中でも、もともと住んでる黒人と、最近移住してきた「カリブ海系の黒人」などに対して差別感情があるようで、ただ黒人と言うだけで「アフリカ系アメリカ人」と一くくりに呼ぶことに関しては、これまでそう呼ばれてきた人たちは、快く思っていないようです。周りから見るのとその渦中にある人たちとでは、微妙な温度差があるのだなと改めて感じました。



【695】
Re:ニュースで耳に付いたことば――「黒人」改め「...
 岡島昭浩
 - 05/1/21(金) 21:13 -
----
▼道浦俊彦さん:
>去年11月、「平成ことば事情1959・アフリカ系アメリカ人」に書きました。


http://mscw.msec.ne.jp/ytv-cgi/announce/kotoba/back/1901-2000/1956.html#4

拝見しました。

なお、私の記述は不正確でした。昨日昼過ぎ(1300か1330か1400か)のNHKラジオニュースで、「アフリカ系女性として初めて」という言い方を聞き、たしか「黒人女性初」と言っていたはずだが、と思ったのでした。



【697】
Re:ニュースで耳に付いたことば――「黒人」改め「...
 畠中敏彦
 - 05/1/22(土) 11:07 -
----
横からすみません。
以前、肌色について議論したことを思い出しました。
差別語問答(2002/7/7〜7/9の部分)

 → BBS_MSG_000218135502.html



【727】
「鎮圧」と「鎮火」
 畠中敏彦
 - 05/2/11(金) 21:16 -
----
北区のメタンガス噴出引火事故で、
TBSラジオは、「鎮圧」しましたと放送しておりました。
その後「鎮火」は火が消えることであり、今回のメタンガスの火(種?)は残っているので、鎮圧であるとアナウンサーが解説しておりました。
私は、このアナウンサーの説明にピンときませんでしたが、どうでしょう?
なお、その夜のNHKニュースでは「鎮火」を使用していました。


重音脱落

【723】
重音脱落
 Yeemar
 - 05/2/9(水) 7:41 -
----
旧会議室「日本国語大辞典に用例にないことば」のこのあたりで出ている話題です。

堀内孝雄「愛しき日々」(小椋佳作詞)にある「かたくなまで」の例がニュースで出てきました。
〔手嶋龍一ワシントン支局長〕〔フライシャー米報道官によれば〕イラクのサダム・フセイン大統領はアメリカの最後通告にはついに応じておらず、イラク国外へ逃亡を拒否する姿勢をかたくなまでに崩していない、としております。(「NHKニュース・対イラク最後通告期限切れ」 2003.03.20 11時ごろ)
手嶋氏の滑舌はあまりよくなく、ここも「かたくななまでに」の言い誤りという可能性もあります。しかし、2005.02.09に「Google」で検索すると、
  「"かたくなまでに"」=約 1,610 件
  「"かたくなまでの"」=約 599 件
  「"かたくな態度"」=約 30 件
ということです。「"かたくなまでに"」はタイプミスにしては多いようです。


草冠

【715】
草冠
 田島照生
 - 05/2/1(火) 13:34 -
----
いずれリンク切れになってしまうのでしょうが、こんな記事を見つけました。「残念ながら反響は全くありません」という結びが、ちょっと寂しいですが。

http://www.asahi.com/culture/update/0131/003.html

草冠といえば、「藝」の意で「芸」をつかう場合に、その草冠を四画に作り、「芸」の意で「芸」をつかう場合に、その草冠を三画に作るという人があるということを聞いたことがあるのですが、その意義がよく分りません。



【716】
Re:草冠
 Yeemar
 - 05/2/1(火) 19:16 -
----
▼田島照生さん:
>いずれリンク切れになってしまうのでしょうが、こんな記事を見つけました。


この記事は文字・漢字をよく取材されている記者・清水弟さんによるものですね。「朝日新聞」東京夕刊 2005.01.31 p.18では署名入りです。

私はなるほど画期的な試みだと思いました。ただ、記事に添えられている「茗」の写真がわかりにくいため、記事への読者の理解をさまたげているのではないでしょうか。

>草冠といえば、「藝」の意で「芸」をつかう場合に、その草冠を四画に作り、「芸」の意で「芸」をつかう場合に、その草冠を三画に作るという人があるということを聞いたことがあるのですが、その意義がよく分りません。


「芸」(ウン)の意で4画にする例を知っていますが、これは一般的なのでしょうか。

山川出版社『詳説日本史(新版)』(1984)p.55に「石上宅嗣は芸亭{うんてい}という図書館を作り」とあります。これは4画草冠です。1997年3月文部省検定済の『詳説日本史 改訂版』(2000)でもp.55に「石上宅嗣は芸亭{うんてい}という図書館をつくり」とあり、同様に4画草冠ですから、山川出版社の教科書で日本史を習った人は「芸亭」の「芸」を4画で書くはずです。

「『藝』の新字の『芸』ではなく、古くからあった『芸』です」という意味で、古さを出そうとして4画にしているのかなと、私なりに納得していました。



【717】
Re:草冠
 かねこっち
 - 05/2/2(水) 14:30 -
----
この話題は、お詳しい方がたくさんいらっしゃると思いますが、
明朝体活字においては「芸亭」の「芸」も昔から三画ではないで
しょうか。
大修館の大漢和辞典の見出し文字は明朝体ですが、これは多くこの
辞典のために拵えられた文字であるようです。
つまり4画と3画はデザイン差であって、違う文字ではない。

草冠、より古くは「艸」ですから6画なんでしょうし、大修館の
大漢和も6画のところにならんでいますね。
下記は大修館書店のウェブページですが、Q&Aの Q3050 に

> 「くさかんむり」が4画になっている漢字を見かけることがありますが、
>これを3画で書くと、間違いですか?

なる項目があります。
http://www.taishukan.co.jp/kanji/index.html



【718】
Re:草冠
 Yeemar
 - 05/2/2(水) 16:48 -
----
▼かねこっちさん:
>この話題は、お詳しい方がたくさんいらっしゃると思いますが、
>明朝体活字においては「芸亭」の「芸」も昔から三画ではないで
>しょうか。


昔の本では、草冠を3画で書く出版物(これが多数派でしょう)では、当然「芸亭」も3画草冠で書き、草冠を4画で書く出版物では、「芸亭」も4画草冠で書いたものと推測します。

ヘボン『和英語林集成』3版では、「芸臺(ウンタイ)」は4画草冠で書いてありますが、他の草冠(たとえば「草木(サウモク)」)も同様に4画であって、使い分けの意識はないようです。また、『大日本国語辞典』(昭和46年新装版31版。これは昭和14・16年の修訂版と同内容だと思いますが……)を見ると、「芸香(うんかう)」「芸閣(うんかく)」などは3画草冠ですが、他の草冠(例えば「蘊蓄」)も同様に3画で区別はありません。

『広辞苑』初版では「芸亭」は4画草冠で、「いかにもわざわざ鋳造しました」というぶかっこうな活字です。ところが、他の草冠(「蘊蓄」「菠薐草」「蘿葡」……)は依然3画なので、(無意味な?)区別が生じています。

『日本国語大辞典』初版の「芸亭」などは3画草冠で、これは他の草冠(例えば「蘊蓄」が3画なのと同様です。ところが、同辞典第2版に至って「芸亭」などは4画草冠になり、他の常用漢字表外字の草冠(「蘊蓄」「菠薐草」「蘿葡」……)が依然3画であるのと違いが生じています。こうなると、私にはわけがわかりません。

田島さんのご指摘の例は、「芸」(ウン・ゲイ)について、『日本国語大辞典』などとはまったく逆の書き分けをしている人がいるということですね。


引用者によって字句が変わること。「同文同種」「同種同文」

【698】
引用者によって字句が変わること。「同文同種」「...
 岡島昭浩
 - 05/1/23(日) 14:59 -
----
「同文同種」あるいは「同種同文」の用例を探していました。その際、上垣外憲一「黄遵憲『日本雑事詩』――清国知識人の明治日本観察――」(『国文学解釈と鑑賞』60-3(1995)特集 外国人の見た日本・日本人)で、小見出しに「同種同文の国」とあるのが目に留まりました。『日本雑事詩』の「原本」に見える長崎の詩を引用した後、その詩句の「桃源」から話を進め、
彼はこう結論する。「要するにいまの日本人はじつはわれらと同文、同種である。」
とし、「黄遵憲の言い出した同種同文という標語」と書いています。

黄遵憲が「同文同種」「同種同文」を作ったのであれば、おもしろいことだと思います。『日本雑事詩』の「原本」は1880年の刊で、かなり早い例ということになると思うのです。東亜同文会が出来たのが1898年で、毎日コミュニケーションズ『明治ニュース事典6』によれば、〔1902.1.20 報知新聞〕に、
近衛公は同文同種の義務を全うせんとしてこの院を設立して、今日の盛大を致したることを祝して、大いに留学生の奮発を促す旨を演説し、

とあり、三谷憲正「博文館『太陽』と朝鮮」(鈴木貞美編『雑誌『太陽』と国民文化の形成』思文閣出版2001.7.28)によれば、山路愛山「韓国の政党及其領袖」(『太陽』第一六巻二号 1900.8.1)に、
大きなる所より着眼すれば日韓は原来同種同文の国にして祖国を同うし、言語の系統を同うし、

とあるのが、私の探した中では、古いところだったからです。まだ孫文関係であるとか、梁啓超などの日本留学生であるとかを組織的に探したわけではないのですが、それにしても、1880年は早そうに思えます。

上垣外氏が注にあげる、平凡社東洋文庫の『日本雑事詩』実藤恵秀, 豊田穣訳を見てみました。長崎の詩のあたりには「同文同種」などは見当たらず、それは、もっと前の徐福のあたりに見えるものでした。つまり、上垣外氏の論において長崎の詩は、徐福の話の中で挿入的に説明されているものです。文は次のようでした。
要するに、いまの日本人は、じつはわれらと同種である。
(p22)
「同文同種」でも「同種同文」でもなく、単に「同種」です。東洋文庫の版の違いかもしれないと思いながら確認出来ずにおりますが電子版があるけれど、あまり使い勝手のよいフォーマットではないので買う気になれずにいます。)、鐘叔河輯注校点『日本雑事詩広注』(湖南人民出版社1981.10)によれば、原文でも「総之今日本人実与我同種」であるようです。なお、実藤恵秀・豊田穣『日本雑事詩』(生活社1943.7.31)では、この部分は「(はぶく)」です。時局柄です。
他の箇所を見ても、
故求通其語甚難。字同而声異、語同而読異、文同而義異、故求訳其文亦難。
などとあり、「文同」とは言っていますが、「同種」とは随分違う印象を持ちます。

「同文同種」については、なお、探りたいものです。


豚汁・ぶたじる・とんじる #

【689】
豚汁・ぶたじる・とんじる #
 岡島昭浩
 - 05/1/20(木) 21:54 -
----
豚汁・ぶたじる・とんじるというスレッドがありましたが、今日は車での移動が多く、NHK第一放送を聞いていたら、朝、山田敦子アナが「とんじる」、午後に有江活子さんが「ぶたじる」と、ともにリスナーからの葉書を読むときに言っていました。

山田アナは東京出身、有江さんは北海道出身とのこと。


そういえば、レバニラかニラレバか、というのを話題にしているCMをやっていましたね。



【692】
Re:豚汁・ぶたじる・とんじる #
 道浦俊彦
 - 05/1/21(金) 7:29 -
----
「レバニラかニラレバか」は「平成ことば事情288」に以前書きました。
コマーシャルは、去年3月頃に流れていた、とんねるずの木梨さんがお父さん役で出ている冷凍食品(「クック・ドゥ」)のコマーシャルでしょう。木梨さんが、
「レバニラ」
と言うと、妻役の人が、
「ニラレバ!」
と訂正する場面が最後にありました。この「レバニラ(ニラレバ)」の冷凍食品を販売している会社は、どちらの言い方も認めているということでしょうね。



【696】
Re:豚汁・ぶたじる・とんじる #
 岡島昭浩
 - 05/1/21(金) 21:15 -
----
▼道浦俊彦さん:
>「レバニラかニラレバか」は「平成ことば事情288」に以前書きました。


拝見しました。
http://mscw.msec.ne.jp/ytv-cgi/announce/kotoba/back/0201-0300/0286.html#3

>コマーシャルは、去年3月頃に流れていた、


そんなに前でしたっけねぇ。時の流れは早いですね。


商品名(食パン)

【686】
商品名(食パン)
 Yeemar
 - 05/1/17(月) 22:37 -
----
食パンというのは日本のものだから、というわけでしょうか。いつのころからか、店頭で目にする食パンの商品名が軒並み漢字になっています。

 山崎製パン「超芳醇」「新食感宣言」
 敷島製パン(pasco)「超熟」
 フジパン「本仕込」
 西友(SEIYU FINE SELECT)「香熟」

ちょっと日本酒か何かのような感じもします。以上は東村山市の「西友」久米川店にて確認。ウェブで調べると、ほかに

 神戸屋「湯種
 日糧製パンでは漢字名の食パンはないようで、「ブランジェ」(Java使用)を売り出し中。
 第一パンでは「ラブスブレッド」など洋風の名に混じって和風の「むぎゆたか」なども。


NHKと商標 #

【672】
NHKと商標 #
 Yeemar
 - 05/1/12(水) 15:19 -
----
NHKと商標
の続きです。

「テーマパーク」の例。
〔吾妻謙アナウンサー〕そんな和久井〔映見〕さん、芸能界に入るきっかけは、十六歳の夏休み、友だちと千葉は浦安のテーマパークに行ったとき、スカウトされたんですね。(NHK「スタジオパークからこんにちは」2005.01.12 13:05)
「ディズニーランド」はこの番組ではだめなのですね。

「ニュースで耳に付いたことば」の「大型連休と黄金週間」からリンクされているNHK文研のページは消えています(サイト更新に際し取捨選択した結果か)。2000.04、研究主幹・豊島秀雄氏が書いています。いわく、
「ゴールデンウイーク」(黄金週間)は、〔略〕映画界が、宣伝も兼ねて作り出したことばで、昭和27〜28年(1952〜53)ごろから一般にも使われるようになったようです。しかし、1970年代の「石油ショック」以降、「のんきに何日も休んではいられないのに、なにがゴールデンウイークだ」といった電話が放送局に何本もかかってくるなど抵抗感を示す人がめだってきました。〔略〕ウイーク(週間)も的確な表現ではなくなってきました。〔略。そこでNHKは〕「大型連休」を使っています。ただ、活字メディアでは、旅行案内や若者向けの情報誌を中心に「ゴールデンウイーク」や、その頭文字をとった「GW」の表記が多く使われているようです。
とのことです。この記事は、引用元を明記されずに複数のサイトに引用されています。



【683】
Re:NHKと商標 #
 Yeemar
 - 05/1/16(日) 12:20 -
----
2005.01.16 NHK「日曜スタジオパーク」で紹介された昔の子どもの遊び。その字幕スーパーに
 「昭和54年(1979)電子銃撃ゲーム」
 「昭和55年(1980)正六面体パズル」
 「平成8年(1996)卵形電子ペット」
映像がなければ、いったい何のことだ、と思います(それぞれ「インベーダーゲーム」「ルービックキューブ」「たまごっち」)。



【684】
Re:NHKと商標 #
 NISHIO
 - 05/1/17(月) 4:28 -
----
「カプセル玩具」というのも出てきましたね。「ガチャポン」のこと。



【685】
Re:NHKと商標 #
 Yeemar
 - 05/1/17(月) 20:25 -
----
▼NISHIOさん:
>「カプセル玩具」というのも出てきましたね。「ガチャポン」のこと。


それが商標の言い換えだとは思い至りませんでした。出演者たちが自然に「カプセル玩具」と言っていたので、待てよと思うこともなく、みごとにだまされてしまいました。

商標の言い換え大行進、の番組だったわけです。


「ださい」について # (語源説)

【675】
「ださい」について # (語源説)
 岡島昭浩
 - 05/1/13(木) 3:38 -
----
「ださい」についての続きですが、新語源説がありました。ここの下の方に載っているのですが、
第二次大戦後 フランスで 田舎向けに作られた自動車の名前です。その車のイメージが ダサイという名前とともに 日本に入ってきた

ということですが、多彩なるかな、「ださい」の語源説。



【676】
Re:「ださい」について # (語源説)
 Yeemar
 - 05/1/13(木) 21:50 -
----
▼岡島昭浩さん:
>「ださい」についての続きですが、新語源説がありました。


私のホームページが知らないところでリンクされていて恥じ入ります。

ダットサンは知っていますが、ルノーにダサイという車種があったのは知りませんでした。ちょっとにわかには確かめられませんでした。


起承転結「糸屋の娘は目で殺す」

【659】
起承転結「糸屋の娘は目で殺す」
 岡島昭浩
 - 05/1/10(月) 18:14 -
----
起承転結の例として挙げられる
○○○○糸屋の娘
姉は十六妹は十四
諸国(諸)大名は弓矢で殺す
糸屋の娘は眼で殺す

というのがありますが、これは、頼山陽が説明したと言われることがよくあります。
近藤春雄『中国学芸大事典』(大修館書店)の「起承転結」では頼山陽のみを載せますが、同氏『日本漢学大事典』の「京都三条糸屋の娘」の項では、頼山陽と梁川星巌をあげ、星巌は「京都三条糸屋の娘」、山陽は「大阪本町糸屋の娘」と言ったとしています。参考文献として簡野道明『唐詩選詳説』p693・塩谷温『唐詩三百首新釈』p37を挙げていますから、どちらかが星巌で、どちらかが山陽なのでしょう。

この伝説を記録したものは、かなり多く、web上にも見られます。書籍上でもそうですが、頼山陽は、作ったことになっていたり、例として引いたことになっていたり、さまざまですし、詩句にも小異があり、「伝説」にふさわしいものです。

辞典類では上記の他に、皓星社『隠語大辞典』の「眼で殺す」の項によって、『かくし言葉の字引』(1929)に、
めでころす【眼で殺す】:美女が色眼をつかつて男子を悩殺することをいふ。頼山陽が門弟に詩句の起承転結の作法を教ゆる為めに作つたと伝へられて居る文句に、「大阪本町糸屋の娘、姉は二十一妹は二十歳、諸国大名は刀で殺す、娘二人は眼で殺す」といふのがある。〔情事語〕
とあることが分かります。

松下大三郎『標準日本口語法』(p326)に、
諸國諸大名は刀で殺す絲屋娘は目で殺す、どうも此の結句が巧いて。
という例があることをついでに書いておきます。文末の「て」の例です。

加藤咄堂「青年指導と雄弁」(文部省社会教育局『話法と朗読法』昭和10.7.25)には、
この起承転結を或詩人が
  京の三條の絲屋の娘、姉は十八妹は十五
   諸国大名は刀で殺す、絲屋娘は目で殺す
初めの「京の三條の絲屋の娘」これが起で、それを承けて「姉は十八妹は十五」パツと転じて「諸国大名は刀で殺す」これがどう結ばれるかと思ふと「絲屋娘は目で殺す」かういふのが起承転結であります。
とあります。

宮崎来城『漢詩自在/作詩術』(明治36.7.1初版。大正2.12.15の四版による)p275-276には、次のようにあります。

頼山陽は初学の徒に結句法を示すに今様を以てしたことが有るさうな
 大阪本町の絲屋の娘
絲屋の娘で筆を起した、此れ起句、
 姉が十六妹は十四
而かも其娘は姉妹で有る、齡は十六と十四で有るといふことを述べて上句を承けた、此れ承句、
 諸国諸大名は刀で斬るが
絲屋の娘に何の関係もない諸侯【「諸候」とあるを訂正】のことを出した、此れ転句、
 いと屋の娘は目で殺す
絲屋の娘はの五字を出して、起句、承句を顧み、目で殺すに四字を出して転句を顧み、以て全編を収束した、此れ結句。
彼の読孟甞君伝といひ、此今様といひ、ともに絶句の起承転結法を学ぶの捷逕としては殊に宜しい。


乗附春海『古今各体/作詩軌範終』明治26年3月27日 穎才新誌社には、次のように。

 起句 君をはじめて見る時は
 承句 千代も経ぬべし姫小松
 転句 御前のいけのかめ岡に
 結句 鶴社群れ居て遊ぶめれ
(中略)
又頼山陽翁か初学者に絶句法を示すには此の今様を以てすと云ふ
 起句 大坂本町糸屋のむすめ
 承句 姉は十六いもとは十四
 転句 諸国諸大名は刀で斬るが
 絶句 いと屋の娘は眼で殺す
是れ絶句作法の捷徑ならん。第三句に実事を述ぶべきは前に載する古人の論を見て悟るべし。

ちなみに、この前にある
 赤蜻蜒羽を切ったら唐辛
是れ其殺風景にして味無し。之を前後して
 唐辛羽を着けたら赤蜻蜒
と云へば雅味自ら存せり。故に意を取捨し言を前後するに因て雅俗も亦自ら分る者なり。又連歌師流の言に「山畠助兵衛」と云へば尋常農人の如く聞ゆ。之を顛倒して「畠山兵衞助」と云へば舘持の一人の名の如し。
とあるのも面白いところです。三十年ほど前に、あのねのねが歌った「赤とんぼ」で、「赤とんぼ羽を取ったらあぶらむし」というのがありましたが、「羽を取ったら唐辛子」だろう、と思った記憶(理屈ではなく言葉として)があります。


さて、この伝説は頼山陽に近づくことが出来るのでしょうか(数日後に続く)。



【674】
Re:起承転結「糸屋の娘は目で殺す」
 岡島昭浩
 - 05/1/13(木) 2:36 -
----
中央公論社の『随筆百花苑』第2巻「在臆話記」第四集巻六に、
山陽後兵児の詩の、眉斧開剖壮士腸。此語は、南品の流行俚歌にて、薩士は刀で殺し、吾妻女は目で殺すと唄ひたる也。
と見えます(p149)。

「在臆話記」は、江戸時代のことについて書いていますが、明治40年頃の筆のようです。

さて、この「後兵児の詩」は「後兵児謡」で、
蕉杉如雪不愛塵 長袖緩帯学都人
怪来健児語言好 一操南音官長嗔
蜂黄落 蝶粉褪 倡優巧 鉄剣鈍
以馬換妾髀生肉 眉斧開剖壮士腸
というものです(岩波文庫『頼山陽詩抄』ではp101)。

美人の眉が壮士の腸を開剖する、というのですね。薩摩の俚謡「吾妻女は目で殺す」を頼山陽が翻案して漢訳したらこれになった、というのでしょうか。

この伝説と山陽とが、すこし違う方面で関わりを持っている記録でした。


なお、「南音」と、薩摩言葉について触れているのも、興味を引きます。


「フツーに」

【662】
「フツーに」
 あびめれく
 - 05/1/11(火) 17:32 -
----
「ふつーにカワイイ」「ふつーにかっこいい」などと使われますが
「意外に」に近い意味で使われているような気がします。
ただ、「意外に」よりも微妙に肯定的・共感的な意味合いがあるのでしょうか。
評価程度は、「十分一般的な意味でかわいい、かっこいい」
ただ、そう言った自分が、彼・彼女をかわいいとかかっこいいとか、思って
惹かれたという意味合いをうまく消しているというニュアンスもあるようですが。



【666】
Re:「フツーに」
 岡島昭浩
 - 05/1/12(水) 1:00 -
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▼あびめれくさん:
>「ふつーにカワイイ」「ふつーにかっこいい」などと使われますが


私の持った感覚は、「特にかわいくしようとしなくてもかわいい」「特にかっこよくしようとしなくてもかっこいい」、あるいは、「特に強調しているわけではなく、かわいい、と評価しうる」というような意味合いでした。

(新刊)日本語本レビュー ##

【623】
(新刊)日本語本レビュー ##
 Yeemar
 - 04/12/31(金) 9:51 -
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(新刊)日本語本レビュー・(新刊)日本語本レビュー #
の続きです。

メモしておかなければ「その本に書いてあった」ということがあとで分からなくなりそうなもの(内容が多岐にわたるものなど)もここに記しておきたいと考えます。


●加藤秀俊『なんのための日本語』中公新書2004.10.25

【はじめに寸評】 著者は日本語に関する見識をもつ人とおもうが、それにしては、頼りない記述が目につく。伝聞・憶測による記述がしばしばあらわれ、一事を以て万事をはかるたぐいも多い。「こんなめずらしい言語について、わたしはなにも知っているわけではない」(p.7)「わたしは文法学についてほとんどなにも知らない」(p.95)「まったくの耳学問だが」(p.105)などという記述に接すると、「おやおや」と思う。著者は「これはけんそん、韜晦だよ」と言われるかもしれないが、実際に読んで「誤りだ」「思いこみだ」「話をおもしろくするために俗信を利用している」と感ずる部分も少なくない。日本語について大所高所からものを言うためには、不正確でもあえていう蛮勇が必要なのか。しかし、読者、とりわけ日本語研究が専門でない一般の読者には迷惑な話ではないか。

とはいえ、メモすべきだと思った箇所は諸処にあるので――

たんび このように外語としての日本語を勉強しているひとたちに会うたんびに、(p.61)
ウォーター 比嘉正範(社会言語学者)は少年時、沖縄戦で重傷を負って米軍野戦病院に収容され、看護兵の「ウォーター?」の一言に「たんに「水」以上のひろく、ふかい意味」を感じ、言語研究の道にすすんだ〔要旨〕(p.71-72)
単語 「きょうは、いい天気でした」というかたまりは「きょう」「は」「いい」「天気」「でした」の五つの単語でできあがっている。(p.82)〔*「でし」「た」と分けるのが一般的〕
マイペンライ プリアー『マイペンライ』(1995)によればこのタイ語は「申しわけありません」「お気の毒でした」「ありがとうございます」など多様な意味で使われる〔要旨〕(p.105-106)〔*「どうも」「アロハ」と比較〕
あげる 「いただく」の反対の「あげる」をやたらにつかうのもおかしい。(p.117)〔*「やる」と言うべしとの趣旨〕
話す 大牟羅良『ものいわぬ農民』(1958)では北上山地で黙々とはたらくひとびとのすがたをえがく〔要旨〕(p.134)〔*当時の山村の言語生活を知る資料?〕
つくり・はじかみ・ぎんなん 〔旅館の夕食の献立に「飯蛸」「蕗浸し」のほか〕「造里」というのはなんだ。はこばれてきたのでやっとわかったが、これは「ツクリ」すなわちお刺身のことなのであった。「初地神」というのもありました。クイズ番組のつもりで解読してこれが「ハジカミ」(すなわちショウガの雅名)であることがわかり、「銀庵」を「ギンナン」とよませようとしていることも実物をみてわかった。(p.190)〔*あて字を批判〕
漢語癖 佐伯功介『國字問題の理論』(1941)(p.193)〔*同じ意味の漢語・和語を対比的に列挙して漢語癖を批判〕
 二〇〇三年の秋に、ある在日中国人が〔いうには〕なんでも中国の若いひとたちがことあるごとに「酷」というのだそうだ。〔略〕英語の「クール」というのが流行語になって、その表記に「酷」をあてているというわけ。(p.197)
サンキョウ・グバイ 文久3年に栗本市郎左右衛門〔ママ。左衛門か。著者はATOKを使用〕は漂着船船員の英語を記録して「サンキョウ」「グバイ」を含む「単語帳」を作った〔要旨〕(p.201)〔小林亥一『文久三年御蔵島英語単語帳』(小学館1998)として出ている〕
カミングアウト 「いきなりこの場でカミングアウトさせていただくが、実はわたしはフェミニストである」〔略〕たぶん「カミングアウトする」というのは「結論をいう」というつもりらしいことは見当がつくが、いくら和製英語でもこれはひどい。(p.227)〔*coming outは少数者であることを告白することで、英語の辞書にも載っているのでは?〕
日本製漢字語 高名凱先生の編纂による『現代漢語外来詞研究』(一九五八)(p.236)〔*邦訳は『現代中国語における外来語研究』関西大学出版部1988。岡島さん「中国に渡った日本語」(テキストファイル)にも〕
ことばの乱れ 「こだわる」「悩ましい」「あえて」の使い方が気になる。乱れといっても、楽譜と違ってことばには基準がない。辞書もあてにはならない。「ことばは生きているから変化する」という説にまどわされるな。自分のことばに責任をもて〔要旨〕(p.217-226)〔*気持ちは分かるが、とすると「こだわる」「悩ましい」を「新しい」意味で使う人はことばに責任を持っていないのか。どういうことばを選べば責任を持っていることになるのか。その「基準」はあるのか。論理矛盾ではないか〕



【656】
Re:(新刊)日本語本レビュー ##
 岡島昭浩
 - 05/1/10(月) 11:18 -
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私がレビューするわけではなく、産経新聞の書評です。

http://www.sankei.co.jp/news/050110/boo022.htm
【ベストセラーを斬る】『問題な日本語』北原保雄編(大修館書店)



【663】
Re:(新刊)日本語本レビュー ##
 道浦俊彦
 - 05/1/11(火) 20:42 -
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『問題な日本語』、読書日記149で取り上げました。

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読書日記149『問題な日本語〜どこがおかしい?何がおかしい?』(北原保雄、大修館書店:2004、12、10)

2002年12月に出た「明鏡国語辞典」(大修館書店)。そのスタッフが、言葉に対する疑問や変わりつつある言葉についての疑問に答える形でまとめたのがこの本。タイトルそのものが「問題な」というヘンな日本語の使い方をしているところがミソ。
まあ、たしかにたいていの最近気になる日本語について答えてくれていますから、一般の人でちょっとだけ言葉の問題に興味のある人にとっては、目からウロコが落ちることも多いと思う。
まるで参考書のように、下の段に注釈のように「コラム」があるのだが、これは読みづらい。コラムはコラムとして出して欲しい。同じページの下にあると、いっぺん上の段を読んでから、また下の段を読まなきゃならないから、面倒です・・・。
挿絵、かわいいです。
(☆☆☆)
(2004、12、16)

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